日本人が軽トールワゴンから離れられない理由とは?

  • 2017/11/19
  • ライフスタイル・娯楽
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  • アントニオ犬助
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やはり、軽乗用車が売れ続けてしまう

相変わらず軽自動車が売れている

「日経平均が大幅続伸! 25年10カ月ぶりの高値」とか「有効求人倍率が、43年ぶりの高水準」とか、アベノミクスの成果か何かわかりませんが、結構景気がいいみたいですね、今の日本。しかし、そのことが全く実感できないというのが寂しいところ。
犬助の周りでも、一切景気の良い話を聞かなかったりするのです。

その証拠に、相変わらず軽自動車が売れています。
自動車の販売台数ランキングでみると、やはりプリウスやアクアが上位を占めるものの、しっかりと食い込んでくるのは軽自動車。
現在売れている自動車の3台に1台は軽乗用車なのです。

売れ筋はホンダ「N-BOX」やダイハツ「タント」、スズキ「スペーシア」などの、トールワゴン。
小さなボディに広い室内空間、スライドドアもつけちゃいましたというアイデアは、子育てママから、お年寄りを送迎する必要がある人まで、幅広いファンをつかむことに成功しています。

でもねえ、広いといっても軽規格。
全長3.4m・全幅1.48m・全高2.0mの大きさを越えることはできないわけですから、各メーカーがどれだけ工夫しようとも行き着くところは同じ所。

エンジンをできるだけ前方に積む、タイヤを可能な限り4角に配置する、シートの形状をできるだけ立てることで、効率的な座席の配置を可能にする……結果、同じような仕上がりの車ばかりになってしまいました。

制限があるからこそ、自由になれるのか?

一定の枠組みの中で何かを創造するのは日本が得意とする所

結局、軽トールワゴンなど、一定の枠組みの中で競い合う世界、何ともせせこましい話。
そんなに広い車に乗りたいのなら、軽乗用車を購入するのをやめればいいじゃない?
こんな風に思っていたのですが、それでも規格内いっぱいで車内を間取る日本の軽乗用車の技術はすごいもの。

なぜ、ここまで効率的な間取りができるのか? と思っていたのですが、よく考えてみれば、ある一定の枠組みの中で何かを創造するのは日本が得意とする所。
かえって何も制限がないよりも、よりクリエイティブになれるのではないかと思いついたのです。

日本の定型詩と軽乗用車の共通点

例えば短歌や俳句、都々逸などなど。
57577、575、7775……これらは全て、定形である上に極端に短いという特徴を持っています。にも関わらず、いかに歌人や俳人と呼ばれる人たちが、それらの制限の中でクリエイティヴィティを発揮してきたかは、皆さんご存知の所でしょう。

だから軽規格という枠組みの中で、細かな違いを生み出しシノギを削っている軽トールワゴンほど日本らしい自動車もなければ、日本文化にマッチした自動車もない。

税金が多少引き上げられようと、軽自動車の勢いが止まらないのは、こんな所に理由があると思うのです。

だからこそ、ガンディーニも軽乗用車を愛用するのだ

ランボルギーニ「カウンタック」など数々の名車を送り出したマルチェロ・ガンディーニの現在の愛車はなんとワゴンR

と、思っていたら……そんな軽乗用車を愛するのは、日本人だけではなかったという話。
ランボルギーニ「カウンタック」、ランチア「ストラトス」、デ・トマソ「パンテーラ」。ベルトーネの中心人物として、70年代に数々の名車を送り出したマルチェロ・ガンディーニ氏。

彼の現在の愛車は、スズキ「ワゴンR」だとか。
考えてみれば、ガンディーニ氏が活躍したカーデザインの世界も、何も制限なしに仕事ができるものではありません。

どのようなエンジンを搭載して、室内空間をどれくらいキープして、かつ全体のサイズは度に程度に納めるか? そのせめぎ合いこそがカーデザイン、まさに制限にがんじがらめの世界なのです。

だからこそ、日本各社のデザイナーが工夫をこらしたどり着いた、現在の軽トールワゴンに美しさを感じるのでしょうし、日常の足として愛用をしているのでしょう。
ガチガチの枠組みの中で、しのぎを削った結果、同じような車ばかり生まれている。
これはこれで誇るべきこと、かつ、豊かさの形なのかもしれません。

この記事の作者

アントニオ犬助
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みんなに嫌われるジジイを目指して、日々精進中!!
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