いまアニサキスに過剰反応する人たちへ

  • 2017/05/27
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刺身が怖い症候群?

このところ、テレビ番組などでアニサキスが取り上げられる機会が多いようです。アニサキスとは、線虫と呼ばれる寄生虫の一種で、概ね白色で体調2センチから3センチの糸状の生物です。このアニサキスが人間の胃に入ると、アレルギー反応(食中毒)を起こして激痛や嘔吐に苦しむことがあります。その痛みは、腹膜炎になる寸前の盲腸のようなものだという人もいるくらいです。これを聞けば、アニサキスとお近づきにはなりたくないと思うオヤジも増えるでしょう。

アニサキスとは、線虫と呼ばれる寄生虫の一種で、概ね白色で体調2センチから3センチの糸状の生物です。
アニサキスはイカやカツオ、アジなどの魚介類に寄生しています。それだけなら、これほどの騒ぎになりませんが、このアニサキスは宿主である魚介類が死んだ場合、居場所を内臓から筋肉に移す種類のものがあるとのこと。

内臓から筋肉に移動するということは、人間がアニサキス入りの魚を食べる機会が増えるということです。つまり、アニサキスを避けようとすれば、魚が死んだらすぐに内臓を取り出すことが考えられます。もっと確実にするには、生きているうちに内臓を取り出すことです。

尤も、加熱処理してしまえばアニサキスは死んでしまいます。つまり、アニサキスが寄生している可能性のある魚介類を「生で食べる」ことが発症リスクにつながるということです。そのため、刺身が怖いと言い出す人まで出る始末です。刺身が怖い症候群とでも呼びましょうか。しかし、本当にそこまでアニサキスを怖れる必要があるのでしょうか?

加熱処理してしまえばアニサキスは死んでしまいます。

 

予防をしっかりやれば怖くない?

アニサキスの被害を回避するには加熱調理をすればよい。しかし、それでは刺身が食べられない。そこで、刺身を食べる際には十分な目視によるチェックが推奨されます。冒頭で説明したように、アニサキスはそこそこの長さがあります。また、太さもミシン糸程度はあるとされており、良く見ればわかることが多いようです。

実際、アニサキスを知る前に、イカの切り身に細長い糸状の物質を見つけて除去したという例があります。それがホンモノのアニサキスだったかどうかはわかりませんが、注意して見ることで回避可能性が上がることは事実です。ただ、アニサキスが色白であるため、調べるときは白が映える色付きのまな板などを使用することを心がけましょう。また、細かく刻むことで被害を減らすことができるとの意見もあります。あまり細かすぎる刺身も味気ないですが、多少は小さくなっても激痛に苦しむよりはましです。問題は、どの程度細かくすれば効果があるかです。魚を選ぶときは新鮮なものを、内臓はすぐに取り出すことが重要です。

アニサキスの被害を回避するには加熱調理をすればOKです。
そして、アニサキス被害の予防法で確実なのは、加熱と冷凍です。但し、これも中途半端はいけません。

・加熱するならしっかりと煮るか焼く
・冷凍はマイナス20度以下で24時間以上

解凍した刺身でも味が落ちるとは限りませんが、家庭用冷蔵庫の冷凍庫ではマイナス20度以下にできるものとできないものがあります。よく確認しましょう。

 

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