「そろそろなんとかしなくては…。」薄毛に悩んだら!市販で買えるこのアイテム!!【薬剤師アドバイス】

  • 2019/06/05
  • ヘルスケア
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  • 木村 妃香里【薬剤師】
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薄毛に悩む

最近こんなことにお悩みではないでしょうか。

「なんだか髪の毛のボリュームが気になる」
「お風呂に入るたびに排水口にたまっていく抜け毛を見てしまう」

早い方では20代の後半から気になりだす薄毛。30代や40代になるとさらに薄毛に悩む方は増えていきます。薄毛に悩む男性は星の数ほどいるのに、正しい薄毛対策ができている方は思っているよりも少ないのが現実です。

ここでは正しい薄毛対策の方法、そしてオススメのアイテムをご紹介していきます。

 

1.オヤジになると薄毛になる原因

そもそもなぜ男性は年を重ねるにつれて薄毛が気になってくるのでしょうか。薄毛になる原因の90%はAGA(男性型脱毛症)です。電車内の広告やCMでAGAという文字を目にしたことがある方も多いでしょう。

あのリーブ21の調査によりますと、30代では約40%、40代では約45%の方が薄毛を気にしていると言われています。さらに50代になるとパーセントはさらに上がり約50%に。(参考:株式会社毛髪クリニックリーブ21のプレスリリース

この数字を見ると「薄毛に悩んでいるのは自分だけじゃないんだ」と思えるでしょう。それくらい男性と薄毛は切っても切れない関係なのです。

ではそもそもなぜ、男性はAGAを発症してしまうのでしょう。

 

1-1.男性ホルモンが薄毛を進行させる

AGAは男性ホルモンが影響して進行していきます。男性ホルモンにはいくつか種類がありますが、このうちAGAと大きな関係があるのはジヒドロテストステロン(AGA)と呼ばれるものです。

ジヒドロテストステロンがアンドロゲンレセプターと呼ばれる受容体にくっつくと、髪の毛が抜けるようにジヒドロテストステロンが働きかけてしまうんですね。誰の体にもある男性ホルモンが薄毛を進行させてしまうと考えると少し怖い気もします。

ちなみにこのジヒドロテストステロンは、テストステロンというまた少し形の違う男性ホルモンから作られます。

テストステロンに5αリダクターゼ(5α還元酵素)という酵素が働くとジヒドロテストステロンに変換されるのです。つまりこの5αリダクターゼの働きをどうにか抑えられればAGAの治療ができるわけですね。

 

1-2.AGAは遺伝する

「うちの父親がハゲてるから自分もいつかハゲるだろうな…」なんて言葉、男性なら一度は口にしたことがあるのでは。実はAGAが遺伝してしまうこともわかっています。

遺伝によってジヒドロテストステロンを作り出す5αリダクターゼの量が多い方、またジヒドロテストステロンの感受性が高い方はAGAのリスクが高くなってしまうのです。

 

2.育毛剤は効かない?!薄毛のお悩みを解決する方法

育毛剤は効かない?!薄毛のお悩みを解決する方法

ボリュームがなくなってきた髪の毛を手で触るたびに「そろそろなんとかしなくては…」と思うかもしれません。そんな「そろそろ何かしよう」と考え始める男性の多くが間違った対策に走りがちです。

せっかく高いお金をかけて買ったその育毛剤、本当にそれで髪の毛が生えるのでしょうか。市販でもたくさんの育毛剤が並んでいますよね。

私がドラッグストアで働いていたときはよくお客様から「どの育毛剤が1番効く?」と聞かれていました。しかし聞かれるたびに私は「育毛剤を使っても髪の毛は生えないよ…」と心の中で思っていたものです。

なぜなら育毛剤は髪の毛を生やすものではないから。今ある髪の毛を健康に保つのが育毛剤の役割です。「え?育毛剤を使っても生えないの?!」と思う方もいるでしょう。

はい、生えません。まったく生えないとは断言しませんが、思うような成果が得られないことがほとんどだと思います。

育毛剤ににはカルプロニウムやt- フラバノンといった成分が配合されているものが多いです。ここで日本皮膚科学会が発表している「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」を見てみましょう。

するとどうでしょうか、カルプロニウムもt- フラバノンも薄毛の治療に対して「行ってもよい」というレベルとして扱われていることがわかります。

発毛に関するデータがあるにはあるのですが、まだデータが不十分なため本当に男性の脱毛に効果があるのかは不明な段階です。育毛剤は使ってもいいけど、効果が出るかどうかはわからないというのが現状であると言えます。

 

3.薄毛を市販薬で対策しよう!

では多くの男性が悩む薄毛はどうやって対策するべきなのでしょうか。本当にAGAを治療したいのなら買うべきはお高い育毛剤でもシャンプーでもなく、発毛剤です。

この発毛剤はドラッグストアの育毛剤コーナーの近くに置いてあることがほとんどなので、立ち寄った際はぜひ見てみてくださいね。

現在市販でも購入できる発毛剤には主に以下の商品があります。

・リアップ(大正製薬)
・メディカルミノキ5(アンファー)
・リグロEX5(ロート製薬)

リアップは販売されてかなりの年数が経っているので知名度が高いですね。これらの発毛剤には主成分としてミノキシジルが配合されています。髪の毛は休止期→成長期→退行期と一定のサイクルを繰り返すことで生えたり抜けたりを繰り返していくのが特徴です。

正常な方であれば髪の毛が成長していく成長期の期間は2~6年ほどあります。しかしAGAの方だと数ヶ月~1年にまで成長期が短くなっているんです。短くなった成長期を元に戻して髪の毛が成長しやすいようにするのがミノキシジルの役目となります。

ちなみにリアップのようなミノキシジルの外用剤は、男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインを見ると推奨度分類の最上位である「行うよう強く勧める」というランクに分類されていますので、薄毛に悩まれている方に自信を持ってオススメできるアイテムです。

1つ注意したいのは、ミノキシジルの外用剤は第一類医薬品なので薬剤師の説明を受けないと購入できないということ。タイミングによってはせっかくドラッグストアに行ったのに薬剤師不在で買えないこともあるので注意してください。

 

4.薄毛をクリニックで対策しよう!

薄毛の悩みとは

市販でミノキシジルの外用剤を購入する他に、クリニックでAGAの治療をする方法もあります。皮膚科でもよいですし、今はAGA治療を専門としたクリニックも多いので通いやすいところを選んでください。

「誰にも知られずに治療したい!」という方のためにオンラインで診察をし、自宅にお薬を宅配してくれるクリニックもありますよ。

クリニックでは市販では売っていない飲み薬を使った治療が基本となります。テストステロンからジヒドロテストステロンを作り出すのには5αリダクターゼが必要でしたよね。この5αリダクターゼを働きを抑えるお薬を服用してAGAを治療していきます。

プロペシア(フィナステリド)やザガーロ(デュタステリド)が治療薬として有名です。プロペシアやザガーロはもちろん、ガイドラインでも「行うよう強く勧める」に分類されています。

 

5.まとめ

生えるかどうかわからない育毛剤を使い続けるよりも、ミノキシジルやプロペシア、ザガーロのように発毛のエビデンスがしっかりある医薬品を使って対策をすることが、薄毛解消の1番の近道です。

とはいえミノキシジルは効果が出るまで4か月、プロペシアやザガーロは6か月かかりますので、少々気長なお付き合いの必要性があります。人によっては副作用が出て治療の継続ができないこともありますが、薄毛に悩まれている方はぜひ継続してみてください。薄毛治療はまさに「継続は力なり」なのです。

この記事の作者

木村 妃香里【薬剤師】
木村 妃香里【薬剤師】
薬学部を卒業後、一日に2,000人以上が来店する大型のドラッグストアで4年間勤務。「胃の調子が悪い」、「疲れが取れない」、「よく眠れない」などの誰もが抱えている、だけど気になってしまうような悩みの相談に乗ってまいりました。現在は「正しい情報を必要としている人に届ける」ことを目標に、日々健康や美容についての情報を発信しています。
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