バーなどにいる「バーテンダー」のレベルでお酒の味って変わるものなのか?
- 2018/09/23
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モスコミュール、昔、流行りませんでしたか?
モスコミュールとか、カルーアミルクとか、スクリュードライバーとか。
昔、流行りませんでした? 酒をおぼえたての子どもたちが集まるといえば居酒屋チェーン店、そんな場で盛んにオーダーされていたのがカクテル、それもロングカクテルだったと懐かしく思い出されるのです。
甘いロングカクテルと唐揚げといった食い合わせ。よくぞオーダーしていたものだと今になっては思うのですが、口当たりが良かったのと、何となくカッコいいからという理由でロングカクテルをこぞって飲んでいたものでした。
そんな私、アントニオ犬助がいわゆる「オーセンティックバー」に始めて足を踏み入れたのは、居酒屋チェーン店を卒業してしばらくたってから。ドアは重いわ、照明は暗いわ、バーテンさんは怖そうだわ、常連と思われるお客はみんな大人に見えるわでちょっとしたパニックだったのです。
そこでオーダーしたのは「モスコミュール」、そういうバーではカクテルを注文しなければならないという固定観念があったのと、頭に浮かんだのは居酒屋でオーダーしなれた一品でした。
そして運ばれてきたモスコミュールなのですが、まず驚いたのはその見た目。
グラスじゃなくて銅製のタンブラーに入っているではないですか。そして一口飲んでみると、甘くない!! 犬助が知っているモスコミュールはカナダドライのジンジャーエールと大差ない代物だったのですが、そのバーで出てきたものは甘み抑え目でウォッカのパンチが効いたもの。「村さ来」のものと全然違う!! と、大いにショックを受けたのでした。
バーテンダーが違うとカクテルは別物
オーダーするとショウガをすり下ろすところから始めるところとか、ライムの香りが強いところとか。その後、色々なバーを訪ねるようになると、モスコミュール一つとっても色々な作り方があることを知るようになったもの。
バーテンダーさんにたずねたところ、モスコミュールだけでなくカクテルのレシピは昔働いていた店のものをベースに独自の工夫を加えたものだとか。そりゃあ味も変わってくるよなと、納得したのです。
加えて酒の味を大きく左右すると気付かされたのはバーテンダーさんの所作。
シェイカーから注がれる、ショートカクテル。
振り方がスマートなほど酒の味が良くなる気がするのは、レシピのせいだけではありますまい。シェイカーの振りという演出も酒の味を大きく左右する要素、ムードも大切ということですね。
以前、友人に連れて行かれたガールズバー。
カウンターでたたずむバーテンダーさんが全員女性という華やかなお店。オーダーしたカクテルすべてが妙に甘かったのも、レシピだけが原因ではないと思うのです。
ロック一つとっても、奥深い世界
そして、もっと驚かされるのは氷にウイスキーを少し注いだだけというオン・ザ・ロックですらバーごとに味が異なること。同じ銘柄を飲んでいるにもかかわらず、不思議なことに微妙に味わいが異なるのです。
これは恐らく、グラスと氷の質の違いかと。
どっしりした味のウイスキーにはグラスの口にあたる部分もボリュームがある方が合いますし、氷も大きめの方が旨く感じるもの。まあ世の中にはウイスキーの飲み方ではなく、銘柄に合わせてグラスを変えるようなバーを犬助は知りませんから、これは単に好みの問題かもしれませんが。
バーテンダーで味が変わった理由とは
と思っていたら、以前立ち寄ったバーでもっと驚かされました。
同じ店で同じ銘柄のウイスキーを、同じロックで飲んでいるにも関わらず味が違うのです。
どの様に違うのか? といわれても表現が難しいウイスキーの味のこと、口にはできないものの確かに違うのです。何とも不可解に思いながら考えていたら……バーテンダーさんが違うことに気が付きました。
前回、ロックを造ってくれたマスターが不在。今回、造ってくれたのは若いバーテンダーさんだったのです。本当にそれだけか? と、考えていたらもっと重大なことに気が付いたのです。前回たずねたときは2軒目、今回たずねたのは4軒目。
うん、どうやら犬助の酔い方が違っていただけみたいですね。