40歳を過ぎたら、責任を持つべきものとは?
- 2017/09/25
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しばしば見かける、笑える漢字タトゥ
今や説明不要のビッグバンド「グリーンデイ」のボーカリスト、ビリー・ジョーの腕には、明朝体で「大麻」と彫られている。
この様に、外人さんが漢字をクールなものと考えたのか、変な日本語のタトゥを入れてしまうことは決してめずらしいものではありません。「痛風」、「性行為」、「台所」……これらの例を見ていると、冒頭の大麻なんてマシな方だと思えてきます。
タトゥなんて一生付き合っていくものですから、勢いで入れてしまってはいけないな。と、こんな風につくづく思うのです。
変な英語の氾濫は、Tシャツだけにとどまらない!!
変な日本語のタトゥを笑うのと同様に、外人さんたちは日本人が着ているTシャツに書かれた文章に大笑いしていたりするのです。
その昔、犬助が「IDIOT」と大書されたTシャツを着用していたところ、飲み屋で黒人のお兄さんから「オマエ、ソノイミ……ダメダヨ」と指摘されたことがありました。
「yeah, I know」とクールに流しておきましたが、まあ日本語で「馬鹿」と大書されたTシャツを着ている外人さんをイメージしてみれば、飲み屋のブラザーが犬助を心配したのは理解できるのです。
この様に、変な英語が書かれているのはTシャツに限ったことではありません。
高校生の息子が手にしている参考書の表紙には「NEW ACTION LEGEND」とありました。
頭の悪い子どもが着ているTシャツに、そんな文句が描かれているならまだしも、かの名門・東京書籍が出版している参考書のシリーズのタイトルがそれではどうなんだ? と、しばし考えてしまいました。「新行動伝説」って、それはないでしょう?
それだけではありません。昔からある英和辞典の名称は「ジーニアス」だったりしますし、中学生向きの英語の教科書のタイトルは「New HORIZON」だったりする。
「天才」とか「新地平」とか、そんなタイトルを教材につけるのはおかしいと、誰かが突っ込まなければいけないはずなのに、残念ながら放置されているのです。
和製英語のさらなる深みにはまる人々
この変な英語、何周かすると英語ネイティブな人々は、だんだんカッコ良く見えてくるというから不思議なものです。
「ゴールデンウィーク」、「ドリームジャンボ」、「UFOキャッチャー」、「プリントクラブ」
などなど、知り合いのアメリカ人は日本で知った和製英語のクールさについて熱く語っていました。
日本在住10年超という彼は、漢字にクールさを感じる時期などとっくに過ぎて、和製英語という迷宮に迷い込んだよう。「夜にやる野球? あれはnight gameではなく、やっぱりナイターだよね」。「ナイター」、「黄金週間」、「巨大夢」……確かに、カッコ良いかもしれませんね。
顔には責任をもてないとしても……
さて、こんな話をしているのは、先日「mother fucker」と大書されたTシャツを着たオヤジを見かけたからです。もし、彼が中学生ぐらいの年ごろなら「ああ、反抗期こじらせちゃったんだろうな」とか、微笑ましく思うこともできたでしょう。しかし、どう見ても40過ぎのさえないオヤジが「mother fucker」Tシャツはないだろう? と、強く思ったのです。
「男子たるもの40歳を過ぎたら、自身の顔に責任を持つべし」という言葉を残したのは、第16代の米大統領リンカーンだったと思うのです。昔の40歳と今の40歳では、生きている時間の濃度も、平均寿命も違いますから、顔にも責任を持つべきとは思いません。
しかし、いいオヤジたるもの着用しているTシャツぐらいには責任を持つべきだと、つくづく感じたある日の昼下がりでした。なぜなら、Tシャツなどファッションはコミュニケーションツールなのですから。