またまた有耶無耶(うやむや)で終るのか?静かな戦争となったレーダー照射事件の行方
- 2019/02/14
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興味がなくなったかのような世間
昨年末に起きた韓国海軍駆逐艦による海上自衛隊P-1哨戒機へのレーダー照射事件。しばらく盛り上がっていたマスコミも、ここへ来てほとんど音沙汰がなくなっています。ニュースソースがなくなれば伝えることもないのは自然とはいうものの、冷めるのが早すぎる感もなくはないといったところです。
肝心の日本政府が「韓国の言い分を相手にしない作戦」に出ているためでもありますが、これって、韓国の言い分を認めているのと同じ効果をもたらすことを忘れてはいけません。
小野寺前防衛大臣が「丁寧に無視する」と発言したと伝えられています。たしかに、おかしな主張をイチイチ相手にしていたらキリがありません。しかし、この戦術は諸刃の剣であることも歴史が証明しています。この事件は、もはや外交問題と軍事問題がミックスされた戦争に等しいものです。黙るということは、無条件降伏するようなもの。
まず、韓国の二転三転する主張のバックボーンにあるものは、一貫して日本が悪い・韓国は悪くない・韓国は被害者だというものです。事実関係の前に「日本が悪い」があります。そのために、内容は無茶苦茶でも主張を続けるという戦術をとっていると考えるのが妥当でしょう。
また、自分のペースを崩さないことで、論点を「低空飛行」に縛りつけ、問題の本質を消し去る効果も期待できます。この状況で日本が相手にするのをやめるとどうなるか。
韓国の勝利宣言につながるおそれが少なくありません。少なくとも、韓国の人々は「日本が反論できないほど核心を突いている」、「自分が悪いから何もいえないのだ」と理解するでしょう。どこの国でも普通はそう考えますね。いや、日本では反論する奴が悪いという概念が幅を利かせたりしますが。そのせいで、何をいわれても黙るのが美徳と考える人もいます。
韓国内の様子は大メディアではほとんど伝えられませんが、概ねこんな調子(韓国の発表が真実)であることは容易に想像できます。ネット上では日本をやっつけろ!的な意見も多いようです。
おそろしいのは、国際社会でも「日本が黙ったのは韓国の言い分が正しいからだろう」と認識されることです。
いわゆる従軍慰安婦の問題でも繰り返された感が強いパターンといえます。それでも、マイナスを上回るプラスがあれば国益にかなうとはいえます。実際はどうでしょうか。損をしているだけとしか考えられません。その一例として、世界中に出現する慰安婦像と、それに接した地元民の対日感情の悪化が知られています。
無視作戦は初期にすべきだった
そもそも、いまさら無視作戦を実施したところでほとんど意味がありません。意味がないどころか、有耶無耶の中で、「日本が韓国艦船に対し威嚇飛行をした歴史的事実」が正史となってしまうだけ。韓国側は、表面上は日本の無視戦術に怒りを見せる部分もあるようですが、日本が黙ることに「しめしめ」といったところでしょうか。
無視するのなら、最初に慰安婦云々という話が出た時点ですべきでした。何十年も経ってからでは効果がありませんね。
しかし、批判だけでは能がありません。対案は何か?
ここまで来てしまったら、明確に「無条件の反日は誰の得にもならない」という結果を認識してもらうための行動が必要だとする意見があります。実際、対案としてはこれしかないのが実情です。隣国だからこそ、友好のためには毅然とした態度が必要になるというのも否定できない真理のようです。
できれば事を荒立てたくないというのは、日本人のメンタルとして自然なものといえます。ほとんどの方が同じ気持ちでしょう。しかし、それが続いてこうなってしまった事実こそ無視できないです。むしろ、事なかれ主義が泥沼を招いたとさえいえる状況になっています。
それこそ、どこかでストップをかけなければ、さらに事態を悪化させます。文政権が対北融和に向けて邁進しているといわれている今日、韓国が北朝鮮の下請け国家になる危険性も指摘されています。ベトナムで米朝首脳会談が行われると、いよいよどういう未来になるかは不透明です。
ソウル市議会では、日本製品を購買することは、日本の軍備拡大・戦争準備を利するものだという主張が出ており、市長に指定日本企業の商品・サービスを購入しない・させない努力義務を課す条例案まで飛び出す始末。しかも、普通に賛同者が続出しているというから流石です。内容はともかく、こういう部分は韓国を見習う必要があるのかもしれません。