北方領土だけじゃない?ロシアの領土問題とは?
- 2018/02/02
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ロシアの領土問題について
日本とロシアと言えば、北方領土問題が未だに解決していません。択捉島・国後島・色丹島・歯舞群島をロシアは実効支配しており、日本は返還を求めているのです。このように、日本との領土問題を抱えているロシアだが、実はロシアの領土問題は日本とだけではありません。多くの国とロシアは領土問題を抱えていたのです。しかし、いくつかの領土問題が解決されており、解決できていない領土問題は少なくなっています。そこで、ロシアの領土問題について紹介していきたいと思います。
未だに解決していない領土問題
①ウクライナとの領土問題
ロシアが抱えている領土問題で有名なのが、ウクライナとの領土問題です。ロシアとウクライナは、クリミア半島の帰属を巡って対立しています。ロシアは2014年に、クリミア半島の編入を宣言しました。ウクライナはこれに反発して対立し、2014年のクリミア危機が起こったのです。現在でも、ロシアはクリミア半島の実効支配を進めています。その一方で、ウクライナだけでなく欧米や日本はクリミアのロシア帰属を認めていません。ロシアとウクライナの領土問題であるクリミア半島の帰属は解決しておらず、国際的な問題になっているのです。
②日本との北方領土問題
冒頭でも紹介したように、日本とは北方領土問題があります。現在北方領土はロシアが自国領土と主張しており、実効支配しています。日本はこれに対して、返還を求めており対立しているのです。北方領土問題では四島返還論や二島譲渡論、共同統治論などさまざまな解決策が検討されています。しかし、未だに解決の糸口は見えていません。
解決済みの領土問題
①中国との領土問題
ロシアと中国の間でも領土問題がありました。ソビエト連邦時代に、中国と中ソ国境紛争が起こりました。これは、ダマンスキー島の領有権を巡っての紛争です。1969年に大規模な軍事衝突も怒っており、核戦争の危機にまで発展したのです。中ソ国境紛争は政治解決へ進むことになり、軍事的緊張は緩和されました。その後、長い間中国とロシアの領土問題となっていたのです。しかし、1991年に中ソ国境協定、1994年に中露国境協定が結ばれました。そして、2004年に最終的な中露国境協定が結ばれた結果、中国とロシアの領土問題は解決されたのです。
②ノルウェーとの領土問題
ロシアはノルウェーとも領土問題を抱えていました。北極圏にあるベレンツ海と北極海の大陸棚を巡って、ロシアとノルウェーは争ってきました。1970年代から両国は交渉を続け、2010年に「バレンツ海と北氷洋における海域画定と協力に関する条約」に調印したことで、ロシアとノルウェーの領土問題は解決したのです。ちなみに、同条約では係争海域の面積をほぼ等分することで成立しています。
③ラトビアとの領土問題
バルト三国のひとつで有名なラトビアとも領土問題がありました。ラトビアは第二次世界大戦後にソビエト連邦によって占領され、1991年に独立しました。ラトビアとロシアの領土問題では、ラトビアがロシアにプスコフ州プイタロボ地区の返還を求めていたのです。しかし、2007年にロシアとラトビアは国境画定条約に調印し、ラトビアは領土返還要求を放棄する形で領土問題が解決しています。
北方領土問題も解決へ
ロシアはさまざまな国と領土問題がありました。しかし、いくつかの国との領土問題は解決してきています。それだけに、日本との領土問題である北方領土問題も解決ができるはずです。なかなか進まない北方領土問題の解決ですが、地道に交渉を続けていけば解決の糸口が見えてくるのではないでしょうか。日本は、北方領土問題を解決し、ロシアと平和条約を締結するというのが基本的な方針となっています。厳しい交渉で解決が難しいのはわかりますが、ぜひ近い将来に北方領土問題も解決へ導いてほしいものです。