オリンピック目前で混迷する半島情勢と日本
- 2018/01/30
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運命の2月9日は目前
平昌オリンピックの開会日である2月9日はもう目前にきています。オヤジ世代になると、日が経つのは本当に早いものです。そして、残り1ヶ月もない段階で、またまた迷走の話題が飛び込んできました。
韓国が北朝鮮の女子アイスホッケー選手を合流させるというものです。昨年秋ごろから聞こえてはいましたが、現実問題として難しい話であり、まさか現実のものとなるとは、誰が考えたでしょう。いや、考えていたオヤジも多そうですね?
この話題は、単に半島だけの話ではなく、オリンピックに関係するすべての国や選手に影響するといわれています。そもそも出場権のない北朝鮮の選手をチームメンバーにすることが許されるのか?
韓国の都合ではアリなのでしょうが、政治を持ち込まないだけでなく、フェアプレー精神が求められる平和の祭典オリンピックで、こういうやり方は世界中から非難されるものといえます。
すでに、他国のチーム関係者からは、否定的なコメントが出ています。もちろん、日本も鈴木スポーツ庁長官が否定的コメントを出しています。また、韓国チームの監督のコメントは、この時期にチームの構成が変わることへの疑問です。
そして、韓国上層部の「自前のチームはメダル圏外、北の強い選手を入れたほうが得」という耳を疑うような趣旨の発言も不評を買っています。この種の発言は、強化ではなく、「期待してないチームなんかどうなっても構わない」との思いによるとも解釈されています。
さらに、23人の五輪メンバーの枠を北の選手にシフトすれば、それだけ韓国選手が代表の座から追われることも問題です。これについては、枠を30人に増やせばよいなどと、ドロナワ式の提案まででる始末。一体、誰のための動きなのか?
極めて政治的な臭いを感じるのは、日本のオヤジだけではないでしょう。
その頃日本と北の関係は
一方、韓国といろいろ合意を持っている北朝鮮ですが、日本に対しては相変わらずの様子です。安倍総理が圧力強化を語っていることについて「愚か、幼稚」との表現を使って非難しています。また、拉致問題に関しては、解決済みだと主張しています。これは毎度のことなので、特に反応することもないようです。
さて、日本国内では拉致被害者の家族らが、金委員長を訴える段階に来ています。産経新聞によりますと、オランダのハーグにある国際刑事裁判所に、金委員長について人道に対する犯罪があるとして申し立てを行うということです。
日本国内や諸外国の主権を背景にした刑事手続とは異なり、今回の国際刑事裁判所への訴えは、検察部門に申立書を提出することにより、捜査を要請するものだということです。
拉致が人道に対する罪であることは間違いありません。しかし、問題は有効な捜査ができるかどうかです。国際刑事裁判所では、検察局が捜査を行うことになりますが、北朝鮮のような体制の国におけるトップについての捜査が可能なのかという疑問があります。そして、これは疑問というレベルの話ではなく、実際に不可能だろうというのは、オヤジの偽らざる思いです。
通常の刑事事件が捜査可能なのは、国家権力が動くからであり、その国家権力そのものを外部機関が捜査するのは容易ではありません。
それでも、国際刑事裁判所への申し立てを行わずにはいられない現状があります。申し立てを行うことの意味も小さくはないでしょう。それでも、その先を考えると厳しいものがあります。日本人としては、拉致問題の有効な解決策を早急に考える必要があるでしょう。
そんな中、時間は刻一刻と過ぎて行き、2月9日のオリンピック開幕が近付いています。そして、大会が終わった2月末、あるいは、パラリンピックまで終わったとき、そこに何が待っているのか。わずか2ヶ月ほど後のことですが、アメリカも含めて半島情勢には注目が必要です。