未経験のオヤジでも可能!?2019年の異業種転職事情

  • 2019/06/19
  • ビジネス
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  • 小室直子【キャリアのプロ】
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今の仕事のまま、定年を迎えるのは耐えられない…という人は少なくないでしょう。かと言って、30代、40代のオヤジが未経験でできる仕事なんてない…と諦めていませんか?
しかし30代、40代でもまだまだ転職できる仕事があります。この記事では、未経験でも転職可能な仕事についてご紹介します。

 

契約状態にある企業を訪問!ルート営業

契約状態にある企業を訪問!ルート営業
「営業」は、誰にでもできる仕事ではありません。ましてや、デスクワークを主にしてきた人が営業職に転職するには、大きな抵抗を覚える人もいるでしょう。
しかし、営業には「新規開拓営業」と「ルート営業」の2つの種類があります。新規開拓の場合、アポもとりにくく、飛込営業のストレスが大きいため、異業種転職には不向きです。
ルート営業の場合、すでに契約状態にある訪問先をまわるため、アポも比較的とりやすく、新規開拓と比べてストレスは少ないという特徴があります。

<ルート営業のメリット>
・成果によってインセンティブがつくため、成績がよければ収入が増える
・過去に会社間の取引があるため、顧客との信頼関係を形成しやすい

<ルート営業のデメリット>
・前任者と既に関係ができているため、担当が変わると顧客が離れる可能性もある
・新規開拓は顧客と合わないと思えば次回訪問しなければ会わなくて済むが、ルート営業は合わないと感じても付き合いを継続しなければならない

 

外で立ちっぱなしの必要なし!施設警備員

警備員は、退職後の警察官やその他公務員にも人気の仕事であり、未経験でも挑戦しやすい仕事です。
その中でも、「施設警備」という仕事は、ビル・マンション・病院などの施設内を巡回するのが主な仕事になります。
警備というと、炎天下、あるいは極寒の中道路に立って交通誘導したりするイメージのある人も多いでしょう。
施設警備員の場合は、基本的に室内の巡回、入出管理を行うため、外で立ちっぱなし…ということはありません。
転職したいけど、体力には自信がない…という人におすすめの転職先です。

<施設警備員のメリット>
・外の天気や気温に左右されず、安定した環境で働ける
・何もなければ、体力的にも精神的にも疲弊しにくい

<施設警備員のデメリット>
・不審者対応で自らが第一線で動く必要がある
・人気の仕事なので求人を見つけにくい

 

職業訓練を利用!システムエンジニア

今の仕事を辞めて、異業種転職を考えている場合、一度退職すると一定期間職業訓練を受けることができます。
職業訓練とは、ハローワークが雇用保険を財源に提供しているもので、働きながら自分が選んだ特定分野の勉強ができるというシステムです。賃金が発生しているのに勉強もできるため、生活をある程度維持しながら異業種の専門的知識・スキルを身に着けることができます。
中でもおすすめはプログラミングの学習です。プログラミングのスキルを身に着ければ、需要が拡大し続けているシステムエンジニアとして転職できます。
システムエンジニアは、常に人手不足の状況にあるため、手に職をつければ未経験の30代、40代でも転職しやすいのです。

<システムエンジニアのメリット>
・作業中に音楽を聴く人も多く、堅苦しさは少ない
・スーツ着用必須ではないため、服装がある程度自由な場合が多い

<システムエンジニアのデメリット>
・納期が近くなると残業が増える
・1日中デスクワークのため運動不足になる可能性が高い

 

PCスキルを活かす!パソコンインストラクター

今の時代、一家に1台どころか、1人1台パソコンを持っている人も多くなってきました。仕事でパソコンを使っていなくても、趣味で使っている人は多いのではないでしょうか。
あなたが趣味で使ってきたパソコンスキルを、そのまま転職に活かすという方法もあります。
パソコンインストラクターは、パソコンの使用方法について、基礎から応用までを受講者へレクチャーする仕事です。
受講者は、立ち上げ方法から指導が必要な人から、MOS等の資格はあるけれどさらに上達したい人までさまざまです。
あなたのスキルに合わせてクラス選び、教えながら自分も学べば、持てるクラスの幅が拡がり、収入アップにもつながるでしょう。

<パソコンインストラクターのメリット>
・既にあるスキルを活かせる
・抱えている生徒数によってインセンティブが発生する

<パソコンインストラクターのデメリット>
・生徒を獲得するためにプライベートの時間もメールでの質問に対応することもある
・非正規雇用が多く、正規雇用でも基本給は高くない

 

需要拡大!葬祭会館のセレモニースタッフ

高齢社会となった2019年、毎日多くの葬儀が行われ、市場も拡大している葬祭会館。
冠婚葬祭でいえば、ウェディングなどの慶事は若手に人気であり、30代、40代からの転職は困難です。
しかし、葬儀関連の場合、落ち着きのある対応と雰囲気が求められるため、30代、40代からでも未経験転職が可能となっています。
葬祭会館のセレモニースタッフは、遺族からの電話を受けて、お通夜や告別式がスムースに執り行われるように取り計らう仕事です。
自宅へ出向いて祭壇を設置したり、喪主と相談して葬儀の規模、方式、日取りを決定するといった仕事も含みます。
お通夜や告別式の司会も担当するため、若くて地に足がつかない人よりも、安定感のある人材が求められているのです。

<セレモニースタッフのメリット>
・ある程度年齢を重ねていることがむしろ武器になる
・友引は休みになることが多い

<セレモニースタッフのデメリット>
・小規模の葬祭会館の場合、非番でも緊急の呼び出しがある場合も
・常に人の死と向き合うことがストレスになる可能性がある

 

【46歳・タクシー運転手からセレモニースタッフへ転職成功!】

<S氏が転職を考えた理由>
S氏は高校を卒業してからずっと完全歩合給大手タクシー会社の運転手として活躍してきました。
しかし、46歳で子どもが東京の私立大学に進学することになり、現在の収入では家計を維持することが困難に。そこで見つけたのが、「50代で活躍しているスタッフ多数!」という葬祭会館の求人でした。
待遇を見ると、今の手取りよりもよく、福利厚生も充実していたことから、異業種転職を決めたということです。

<ボーナス額が2倍!最初は大変でも慣れるとやりがいも大きく>
異業種転職をして、最初の3か月は後悔したというS氏。
やはり勝手が違うこと、若手から指南されることへの抵抗もあり、宗派による礼儀作法やマナーの違いなど覚えることが多く、最初は帰宅と同時に倒れ込むように寝てしまうこともありました。
しかし、セレモニースタッフとして転職してからは、タクシー運転手時代のボーナスを平均した額の2倍もらえるようになり、これがS氏のモチベーションを維持させたそうです。
というのも、S氏は運転手時代の人脈があり、転職時に「何かあったら連絡して」と触れ回っていました。祖父母や親が亡くなる年齢になった元同僚や元顧客からの依頼によって、転職したばかりのS氏は成績を上げることができたそうです。

 

【38歳・事務職から旅行会社のルート営業へ転職成功!】

<K氏が転職を考えた理由>
新卒で地元の信金に就職し、団体職員へ転職したK氏。団体職員として30代を迎えたK氏は、毎日まったく同じようなクレームを受け、同じような仕事をして、同じような日が過ぎることに嫌気がさし、異業種転職するなら、年齢的に限界かもしれないと、再度転職を決意しました。

<異業種転職で新鮮味のある仕事ができる喜びを知る>
旅行が趣味だったK氏は、旅行会社の営業職として転職に成功。学校の修学旅行、サークルや町内会などのルート営業として、既に何度か取引のあるところへ訪問するため、さらに最初は年下の先輩社員が同行してくれたため、スムースに引き継ぐこともできました。
事務職からの異業種転職だったため、外勤の多さに新鮮さを感じ、多くの人と関わることの楽しさを感じることができたというK氏。前職よりも残業時間が月に20時間ほど増えたそうですが、1日が過ぎるのが早くなったと感じるほど充実しているそうです。
オヤジ世代の異業種転職は、勇気、行動力、そして家族がいる場合は家族の同意が必要です。
しかし、今の仕事が嫌で、ストレスに押しつぶされるくらいなら、異業種転職という選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。

この記事の作者

小室直子【キャリアのプロ】
小室直子【キャリアのプロ】
専門学校・大学で心理学とキャリアに関する講義を担当。 若年層から高齢者まで幅広く転職支援も行っています。 ミドルエイジのクライシスを乗り越えるためのアイディアを提供していきたいです。
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