クールビズのシャツ選び、どこに気を付ければ良いですか?

  • 2019/07/06
  • ビジネス
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  • ファッションマジシャン◆ yutaka
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最近、飲みが続いて体力の消耗が続いております。基本的に行きたくない飲みの場には行かないものの、行きたい飲みでも続くと体力が減っていく……. 若い頃と比べて、確実に体力が低下しているのをこんなところからも実感します。

一方、若い頃よりも色んな方に誘っていただく様にもなりました。若い頃には考えられないくらい自分より若かったり、大先輩だったり。その場での、かけがえのない出会いもあったり。飲み方もガバガバ飲むのはもう出来ないので、良いお酒を味わって飲む方が好きにもなりました。食べる物もツマミメインになってきたから、お店選びもそういうのが充実しているお店を選ぶ様になります。こういう変化ってなかなか楽しいもの。年齢とか、いまの自分に合わせた楽しみ方をこれからも見つけていきたいと思います。

さて、これはファッションでも一緒ですよね!という導入からの流れは私の定番のひとつですけれども。仕事帰りの飲み、この時期はクールビズですから、男性はシャツ姿が多くなります。でも、そのシャツ姿にそのシャツ選ぶの!?というオジサマは結構少なくないのです。しかも最近は私の様なファッションアドバイザーの情報なども様々な媒体で増えているので、着こなしルールを知っている人が増えてきました。「それ、ちょっと違うんじゃない?」なんて言われずとも、思われてしまう危険が増えているのです。

という事で今回は、クールビズのシャツ選びについて、ポイントをお伝えしましょう。

 

まずは前提の考え方から!

まずは前提の考え方から!

このYAZIUPで連載させていただくのも長くなりました。常に読んでいただいている事を密かに期待しつつ「いつも私が書いている」なんて事も普通に書く様になっちゃいましたから。そんな、私が何度か書いている事ですが、クールビズにおけるシャツ選びの基本となる装いは、大人のメンズファッションの基本、スーツです。このスーツの装いの考え方を基準として装う事で、奇抜だったり、頑張り過ぎて見えたりしない、自然で普通なのに、あなたらしい格好良さが滲み出る様になります。

そんなスーツの装いの基本を、まずはざっとチェックしましょう。

 

・出して良い肌は顔と手のみ

・シンプルに。余計なデザインなどは加えない

・色は3色以内に抑える

・大き過ぎず小さ過ぎないサイズを選ぶ

・革小物の色は揃える

・ジャケット、ベスト、シャツ、タイ、ズボンの組み合わせ

 

もっとあるのですが、主にシャツ姿に使えそうなものをピックアップしました。これらを「基本」として考える事でクールビズのシャツ姿は「変な格好」になるのを避けることが出来ます。

 

どんなシャツ姿がNGなのか?

どんなシャツ姿がNGなのか?

前述までの考え方を参考にしながら、よく見るNGなシャツ姿の例を出していきましょう。

 

・半袖

腕が見えるので、スーツの装いからすれば半袖はカジュアル寄りとされる服です。『クールビズだから、ちゃんとした場でもシャツで良いだろう』なんて思っても、半袖シャツだとカジュアル過ぎに見えてしまいます。

ビジネスの場で、もし自分だけ半袖シャツだった!なんて場合は「カジュアルな格好ですみません」みたいな事を言えると、分かる人からは「こいつは着こなしの礼儀が分かっているな」と思われます。この考え方からすれば、半袖シャツにネクタイというのが不思議な組み合わせだというのが分かるはず。シャツは半袖でカジュアルなのに、ネクタイをしてカッチリとしたスーツの装いに寄せようとしている訳ですから「どっち!?」となりますよね。ネクタイをするなら長袖を着た方が良いし、「長袖にネクタイなら、ジャケット着なよ」となるのがスーツの装いでの考え方。半袖を着たいならその時点でカジュアル志向なのですから、ネクタイをするのは相手から不思議がられます。

ちなみに私はビジネスシャツとしての半袖は持っていません。全て長袖で、きちんとしなくて良い時は袖をまくっています。長袖の方が、例え腕まくりをしていたとしても、半袖よりも大人っぽく見えるという利点もあります。

 

・色や柄付き

ボタンがちょっと違う色だとか、ボタンホールや縫い糸が目立つ色とか。もしくは衿やカフスの裏に柄のある生地があったり。

こんなデザインのシャツはスーツの装いからすると、ビジネスシャツには不向きな、とてもカジュアルなシャツに見えます。

それに、全体的なデザインとして見ても、「生地やシルエット、縫製といった本質的な部分で勝負出来るブランドの特長を出せなかった結果、こういった安直で目立ちやすいデザインに逃げた」というシャツがボタンや糸、生地の裏でチラッと目立つデザインをする事が多いと感じます。

こういうデザインは、買う時には選びやすくて買いやすいものの、着ると残念ながらあまり大人っぽい装いには見えません。

 

・デザインの組み合わせ

これはちょっと難しいのですが、デザインの由来と関係があります。例えば「イギリスを本流とするスーツの装い」という考え方からすれば、ボタンダウンシャツは後発のアメリカで発明されたデザインだし、スポーツで着られていたシャツのデザインを参考にしているという部分からもカジュアルだとされる事が多いデザインです(実際には、そうでない場もあるのですけどね)。

こういう視点で見ていくと、組み合わせると「何それ?」となるデザインがあります。主に目立つのはやはり衿の部分です。

まずは、ボタンダウン+クレリックという組み合わせ。ボタンダウンというのは衿先をボディにボタンで留めるデザインですよね。クレリックシャツというのは、ボディのシャツに色が付いているものの、衿とカフスは白の無地になっているものです。クレリックシャツのデザインはイギリスで、しかも、ネクタイとジャケットを合わせて当たり前だろうと見られるほど、かなりドレッシーなデザインとされるため、前述の由来通りボタンダウンとは合わないとされます。前述の通り、クレリックシャツ単体でも、クールビズ様のシャツとして着るのはオススメしません。

次はボタンダウンとデュエボットーニ。またボタンダウン出てきました。デュエボットーニとは、1番上の位置にある、台衿と呼ばれる部分に位置するボタンが2つあるもの。2つ並んでいるので、必然的に衿が高くなります。イタリア語のその名の通りデュエ(2つ)ボットーニ(ボタン)で、イタリアから広まったという印象が強いデザインです。イタリアのスーツではこれまた、ボタンダウンってあまり着られないんですよね。なので、この2つのデザインの組み合わせも「?」なのです。ちなみに、衿の高くなるこのデュエボットーニは、首の長さがある程度ないと首が短く、ズングリムックリに見えてしまいます。そういう意味では、デュエボットーニだけのデザインだけ考えても、比較的首が長くない日本人男性にはあまりオススメできないと言えます。

 

・シワくちゃ

これは当たり前ですが、アイロンでシワを伸ばされていないシャツは清潔感がないのでNGです。

最近はノーアイロンシャツが普及していますが、これも安直に選ぶのをオススメしていません。ノーアイロン仕様にするには化学繊維を使うのですが、これが生地の風合いを損ねやすいのです。なんだか安っぽくて深みのない生地に見えてしまいやすい。やはり上質なコットン100%のシャツの方が、見栄えが良いのです。

ただ、最近は風合いの良い生地のノーアイロンシャツもありますから、上手に選ぶ事をオススメします。

 

・生地の色や柄

シャツ生地の色や柄も選択しだいで見た目が大きく異なります。フォーマル度が最も高いのはもちろん白無地。次にサックスブルーなど薄いブルーの無地とされます。白無地はフォーマルウエアに使われるため、ビジネスの場では個性を出すために敢えて避けられる事もあります。

そういう意味では、ブルー系の生地で無地やストライプのシャツを持っておくと、寒色でもあるので夏向きだし、汎用性が高いでしょう。

ただ、夏ならではの汗や雨を考えると、濡れる事でのシミが1番目立たないのは白ですから、どれだけ濡れやすいか?など天気やビジネススタイルに合わせて色を考えるのが良いでしょう。

柄としては、チェック柄はかなりカジュアル向きになるので、気を付けましょう。どの程度のカジュアルな場で着たら良いかの判断がつかないのなら、ビジネスでチェックを選ぶのはオススメできません。

 

基準を知って判断しよう

基準を知って判断しよう

ここまで書いておいてなんですが、ファッションには「これが正解!」なんてものは存在しません。どこまでも自由なのがファッションの良さでもあります。

しかし、それを前提にしてしまうと、ファッションに詳しくなかったり苦手な人にとっては何を基準に考えて良いか「?」ばかりで分からなくなりますよね。

だからこそ、こういう風に基準としての装いをお伝えしているのです。あくまで基準ですから、「オススメしません」というのをあえてやったって良いのです。でも、それを知らずにやるのと知ってやるのとでは大違い。セルフプロデュースが出来ているかどうかが明るみに出ますからね。

そして、この大人のメンズファッションの基準となるスーツの装いは、生まれてから350年以上、様々な時代、国、考え方のファッショニスタ達によってアップデートされ、磨き抜かれてきたのです。『男が問答無用で格好良くなる』ノウハウがこれでもか!というくらい詰まっています。だからこそ、このスーツの装いを基準にする事で、ハズレにくい装いが出来るという訳なのです。

まずはこの基本をバッチリ身に付けて、そこから自分なりのアレンジをしていくというのがオススメ。

アレンジにも色々ありますよね。ワイルドに見せるとか、アウトローに見せるとか、お金持ち風に見せるなどなど。でもまあ、これらの直ぐ思いつく様な要素は、スーツの歴史の中で、現在は既に装いの中に組み込まれています。伊達に350年以上の歴史を持っていません。ですから実は基本を極めるだけでも、スーツというのはかなり多岐にわたるバリエーションの格好良さを表現出来るのです。無理に、自分なりの解釈を足そうとしなくても良いのです。

 

実際のところ、日本でのクールビズという施策でさえ、スーツの歴史からすれば浅はかで安直な装いのアレンジと言えるでしょう。ジャケットやネクタイも含む、フル装備のスーツであれば、まあ取り敢えずでも着ておくだけで、何割か増しに見えてしまいます。ある程度いい加減に着てもそれなりに見えてしまうくらい、考えられている装いですよね。でも、実際は「クールビズで格好良くするにはどんな服選びをすれば良いの?」というファッション難民が多発してしまうくらい、ファッションの難度が上がってしまっています。

そもそもは「誰でも着ればそれなりに見えて相手に対して失礼になりにくい」からビジネスでも使われるスーツなのに。クールビズは「ファッション知識や経験が豊富な男性で無いとだらしなく見えてしまう」装いになってしまっていますよね。

ですから、まずはこの記事のポイントを押さえ、基本となる装いに磨きをかけて欲しいと思います。

自分で選ぶ服は、自分で選ぶ未来へ向かうための強力な相棒となりますから、その選択をより良いものにするための参考にしていただければ幸いです。

この記事の作者

ファッションマジシャン◆ yutaka
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ファッションの専門学校〜アパレル業界での経験を活かし オシャレに自信がない男性から 豊かな人生を自在に楽しむスマートミドルへ大変身するための マジックの様なファッション=ファッションマジックをお届けします。
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