現代のビジネスマン必須の訓練、エレベータートーク
- 2016/10/08
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「エレベータートーク」って何のこと?
「エレベータートーク」という言葉があります。
直訳すると、「エレベータでのおしゃべり」。これだけでは何のことやらさっぱりわかりませんが、つけ加えると、「エレベーターに乗っている程度の短い時間の中で自分の言いたいことを手短に相手に伝え、相手の心を動かすことができる」コミュニケーション術を言います。つまりは、すれ違いざまの居合抜きのような簡潔かつ鋭い言説で人を説得するということですね。
それは、スティーブン・スピルバーグとの会話で始まった
一説によれば、たまたまエレベーターでスティーブン・スピルバーグと乗り合わせたさる無名プロデューサーが自分があたためていた映画の構想を語り、スピルバーグに気に入られて映画化が実現したという出来事から始まったといいます。
この種の話題は広まるのも早く、シリコンバレーではさる若い起業家が有力な投資家がエレベーターに乗り込む時刻を察知して、待ち伏せ。見事に資金調達を実現したという話もあります。「エレベータートーク」は、アメリカではすでにビジネススキルの1つということでしょうか。
「エレベータートーク」でくどく眠たいスピーチを払拭する
アメリカでは小学生のときから授業でスピーチの訓練をしますが、それとは逆に下手くそなスピーチがまかり通っているのが日本。長い、くどい、そのくせ意図不明。そんなスピーチにあきれた経験は、ビジネスマンならたいてい1つや2つ持っているでしょう。
他人は反面教師。会議で、プレゼンテーションで、そんな聞き手に眠気を起こさせるようなスピーチを避けるためにも参考になるのが、この「エレベータートーク」です。
エレベーターの中での会話は、せいぜい30秒、200字
面接試験などで自己紹介をするときの理想は、「1分間で終わるようまとめること」だと言われます。1分というのがどういう時間かというと、NHKのアナウンサーが「400字アナウンスする」目安となるのが、この1分です。
これに対し、エレベーターの中での会話は、せいぜい30秒がいいところでしょう。ということは、NHK基準でいえば200字。「200字で面倒な企画が正確に伝わるよう、容量よく話せ」が、エレベータートークの本質ということになります。
実際にやってみればわかりますが、これ、なかなか大変ですよ。
練習するだけでもやってみる価値あり
しかし、練習するだけでも確実に自分の財産にはなるはずです。
というのも、200字で話をまとめようとすれば、まずは無駄な部分をそぎ落としていく必要があります。それでいて、本当に大切な要素がそこに含まれていなければ、話そのものが無駄になります。
大事なことを簡潔に伝える……社内での立場が上になるほど強く求められるようになる会議での発言や企画説明の場を乗り切るためにも、ぜひともチャレンジを。