北海道の極寒・水中祭り?!寒中みそぎ祭りとは?
- 2017/01/10
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寒中みそぎ祭りは奥が深い
真冬に裸になって冷水を浴びる儀式は全国各地で見受けられます。
その中でも北海道の極寒の中で行われる寒中みそぎ祭りは、歴史も内容も深いものとなっています。
北海道新幹線で函館の手前にある北海道最初の駅が木古内です。
新幹線の開通によって、本州からのアクセスも容易になりました。
この地で1831年から180年以上、豊漁豊作を祈願し続けている寒中みそぎ祭りがそれです。
寒中みそぎ祭りのご案内
開催日:毎年1月13日~1月15日
場所:みそぎ公園~佐女川神社~みそぎ浜
木古内の寒中みそぎ祭りは、古くからの伝統をそのまま引き継いでいるみそぎ祭りとして名高いものになっています。
寒中みそぎ祭りで業を行うのは4人の独身の若者で、4年間、毎年お勤めをする事になります。
この間は結婚も禁じられていると言う今時ありえないような規律が守られています。
毎年、1人ずつ卒業して1人ずつ新人が加入していく仕組みになっています。
ですから4人が1人ずつ1年目、2年目、3年目、4年目となり、それぞれに役割も分担されています。
1年目が弁財天、2年目が山の神、3年目が稲荷、4年目が別当と称されています。
この中で特に注目に値するのは4年目の担当者です。
これで4年間の集大成とばかりに気迫に満ちた堂々とした行修者ぶりは迫力あるものです。
まずは、みそぎ公園を起点に佐女川神社まで白装束の4人の若者がそれぞれのご神体を抱えて歩き通します。
佐女川神社で2日間に渡って昼も夜も寒空の下でふんどし一つの体で冷水を浴び続ける儀式「水ごり」が行われます。
数時間おきに勢いよく冷水を瞬間的に浴びるのですが、2日目の夜の最後の水ごりの際だけは水を約1分間に渡って少しずつかけられます。
これが荒行の総仕上げとなり実際にはとてもつらいものとなっています。
そして最終日に若者たちが津軽海峡を望むみそぎ浜までそれぞれのご神体を運んで自らの身と伴に海水で清めます。
ここがメインイベントの「海中みそぎ」になっていて、一心不乱に豊漁豊作などを祈願する姿には迫力が伝わってきます。
木古内駅から歩いて5分の場所であることもあり、見物客も大勢押しかけます。
実際に目の前で見せつけられると、あらためて日本の歴史の重さを感じさせられることでしょう。
寒中みそぎ祭りの現状
・行修者の確保
時代の流れとともに年々、行修者になってもらうのが厳しくなりつつあります。
地元の若者自体の数が減っているのに加えて、4年間厳しい制約の元に勤めるのも負担です。
それでもこれまでのところは、その伝統の重さからかその担い手を欠かした事はありません。
実際に立派な大人として成長するのもメリットになっています。
・寒中みそぎフェスティバルもある
たくさんの人が訪れる見物客のために、寒中みそぎ祭りと併せて寒中みそぎフェスティバルが行われています。
1月14日17時から餅まき、花火などが、1月15日10時からは特産物の直売コーナーなどが設けられます。