2019年中央競馬はいろいろ変わった

  • 2019/03/15
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中央競馬のリステッドレースはE電と同じ末路をたどる?

中央競馬のリステッドレースはE電と同じ末路をたどる?
競馬ファンにはレースを楽しむ人や馬を見るのが好きな人、馬券ファンなどさまざまなタイプがあります。もちろん、それらが複合したファンもいるわけで、ファンの数だけ競馬の楽しみ方があるといえるでしょう。そして、日本の競馬には中央競馬と地方競馬があります。

日本を代表する中央競馬では、2019年になっていろいろと変わった点がありますが、日々のレースの中で気づきにくいのが難点です。

では、何が変わったのか?
まず、「リステッドレース」なるものが登場しました。兵庫県競馬組合には「リミテッドレース」があり混同しそうです。兵庫のリミテッドレースとは、自地区のプロパー競走馬しか出走できないレースを指しています。

中央競馬のリステッドレースは、オープン特別の中で特に指定された重要なレースのことです。一種の準重賞ともいわれています。しかし、準重賞というには賞金の加算が小さいです。

1着本賞金が2300万円だったオープン特別が2600万円になったとしても、4000万円程度あるG3との差は大きなままです。それよりも、リステッドレースではないオープン特別との差別化ができるかどうか疑問が残ります。何しろ、レースが増えたわけですらないのです。

国鉄民営化で東日本旅客鉄道が発足したとき、国電区間をE電と呼んだことを記憶している人がどれだけいるでしょうか。いや、記憶にはあっても、もう誰もE電なんていいません。リステッドレースも同じ道をたどるかもしれませんね。

ただし、リステッドレースの場合は国内ローカル格付けではない点で救いがあるかも。競馬先進国では当たり前になっているリステッドレース。なくなることはなさそうです。

もっとも、このリステッドレースは降級制度をなくすための措置でもあります。準オープンに降りなくなった馬は従来のオープン特別に、降級制度があってもオープンになる馬がリステッドレースにといった棲み分けです。オープン馬が増えるわけですから、考え方としてはアリといえます。

とはいえ、リステッドではないオープン特別の少なさを考えれば…どうなんでしょうね。

 

菜七子に続く女性騎手を見据えて

降級制度がなくなるのと同時に、クラス編成が大きく変わります。といっても、なんのことはない、500万下・1000万下・1600万下を1勝クラス.2勝クラス・3勝クラスと呼びようになるだけともいえます。降級がないのだから、勝ち数で分けるのは合理的です。

さて、一番の目玉改革は3月の新免許開催から女性騎手の減量恩典が大きく変わったこと。すでに中央では前人未到の50勝騎手となっている藤田菜七子騎手ですが、減量がとれたらどうなるかなどと言われていたものです。斤量1kgの差は、一般に0.2秒差になるといわれています。

ところが、時代は菜七子騎手を永久に減量騎手にしました。従来の規定では、☆で1kg減のランクにいる菜七子騎手ですが、3月の改定により、▲の3kg減となっています。この先、勝ち星を重ねても2kg減のままです。減量がとれるどころか増えました。

ただ、本人は同じ条件(減量に頼らない)で戦いたかったようです。そこは、決められたルール内での勝負と割り切ろうとしているようですが。

すでに中央女性騎手の複数化が規定路線となっていることもあり、女性騎手に限り4kg減からスタートし、3kg減、2kg減と3段階に再編されたわけです。男は従来どおり、3kg減スタートで、2kg減、1kg減、減量なしの3段階になっています。

大昔には中央にも複数の女性騎手がいましたが、今日のような状況と異なり、活躍できる場ではなかったといえます。それだけに、今度は中央競馬会も何もしないわけにはいかないでしょう。ただでさえ、地方より硬直化していると指摘される中央です。女性騎手の減量にしても地方では当たり前に行われてきました。

ともあれ、オジュウチョウサンの阪神スプリングジャンプをはじめ、注目のレースが続く春競馬です。

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