プロ野球の審判になるにはどんな道のりがあるのか?
- 2018/11/19
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プロ野球の審判になるには?
1試合につき球審1名・塁審3名で構成されるプロ野球の審判員。
公正なジャッジを下すべき彼らは時に誤審もあり、批判の的になることも少なくありません。
しかし審判という仕事が、プロ野球に欠かせない存在であることは確かです。
そんな審判になるためにはどうすればいいのか。
ここで、その道のりをご紹介します。
NPBアンパイア・スクール
審判の採用方法は、かつては主に三通り存在していました。
まず、「引退したプロ野球選手からの採用」。
次に、「アマチュア野球の審判員からのスカウト」。
そして最後に、「一般公募」です。
しかし2013年に「NPBアンパイア・スクール」が創設され、現在はその受講生から採用が行われています。
また以前の一般公募では「身長175cm以上」「年齢30歳未満」「視力1.0以上」といった条件が設けられていましたが、NPBアンパイア・スクールにおいては「高卒以上」以外の条件は設けられていません。
スクールの概要
主に審判員の採用のために開かれているNPBアンパイア・スクールですが、それだけではなくアマチュア審判員のスキルアップという側面もあります。
そのため審判を一生の仕事にしたいという人だけではなく、勉強のために参加したいという人の応募も受け付けられています。
今年12月に開催される第6回の募集要項によりますと、プログラムの期間は全7日。
講師は現役のNPB審判が務めます。
9時から16時まではグラウンドでの実技、19時から21時半まではホテル内で講義が行われます。
受講料は全て込みで79,000円となっており、定員は65名。
プログラムを終了した後、成績優秀者数名が春季キャンプに呼ばれそこで最終テストが行われます。
これまでのNPBアンパイアスクールの採用実績は、2014年の開校以降計18名。
なおプログラム修了者は採用されなかった場合でも、希望すれば公認審判員(3級)の認定を得ることができます。
研修審判員から審判員への道のり
最終テストにも合格し研修審判員に採用された者は、ルートインBCリーグや四国アイランドリーグplusといった独立リーグに派遣されることになります。
そこである程度の実績を積めば、プロ野球の2軍戦に出場できる「育成審判員」に昇格します。
なお今年12月開催予定の分も含めこれまでにスクールは6回開かれていますが、第1回に限り研修審判員ではなく育成審判員からスタートしたケースも存在しています。
育成審判員でも実績を積めば、晴れて「正審判員」になることが出来ます。
ただ正審判員になっても1軍の累審になるまでに3~5年、球審になるまでには8年必要とも言われています。
研修審判員の収入
育成審判員の年収は不明ですが、研修審判員の年収はわずか90万円ほど。
実際に稼働するのはシーズン中の半年程度とは言え、とてもこれだけで生活できるような金額ではありません。
そのため研修審判員には、アルバイトをすることも認められています。
正審判員になれば340万円程度の最低年俸が保証されることになりますが、そこまで辿り着くのはかなり険しい道のりと言えます。
倍率が高い上に、収入もしばらくは厳しい。
それでも審判を志すわけですから、やはり野球好きな人が多いことが伺えます。
まとめ
いかがでしたか?
NPBアンパイア・スクールが創設されてまだ数年しか経っていないので、今はまだ一線で活躍をしているスクール出身者は少ないでしょう。
しかしこれから続々と増えますので、いずれ1軍の審判のほとんどがスクール出身者になる日は必ずやってきます。
彼らの多くが厳しい下積みを経験してきたかと思うと、誤審への怒りも多少は和らぐようになる・・・かも?