旨いものには毒がある。マグロにかぶりつく前に知っておきたいこと
- 2016/07/04
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魚の食べ過ぎは体によくない?
金曜の夜の飲み会、毎日の晩酌。その肴は何よりもマグロの刺身……いいですねえ。おや、それも赤身? これぞ王道ですねえ。もともと、日本人は魚を食べて生きてきた民族。肉より魚というのがお医者様のアドバイスでもありますし、これで万々歳じゃありませんか。
ところが、ここに意見ならぬ異見があります。魚の食べ過ぎは体によくない、特にマグロに代表される大型魚はよくない、というのです。
水銀などの有害重金属が脳の病気を招く
40歳を過ぎるころから多少なりとも意識しなくてはいけない、脳の病気があります。脳出血や脳梗塞、心筋梗塞といった、場合によっては死に直結する病気です。これらは、いずれも血管の不具合が主な原因。具体的には、動脈硬化です。
その動脈硬化を招き、加速させる要因として注目されているのが、ヒ素や鉛、カドミウム、水銀といった重金属類。これらを「有害重金属」と呼びます。
そして、その有害重金属を高い濃度で含むと言われるのが、マグロに代表される海の大型魚なのです。
小学生にもどって、理科のお勉強
かつて、ニューヨークの寿司店が使っているマグロから高濃度の水銀が検出され、大騒ぎになったことがありました。その原因は、海洋汚染だと言われます。
小学生の理科の授業みたいなことをあえて言いましょう。地球上には、あちこちに大規模な火力発電所があります。主な燃料は石炭。石炭を燃やすと、煤煙が空中に放たれ、広がっていきます。
この煤煙には、水銀が含まれています。煤煙にまじって大気中に放出された水銀は、やがて雨とまじって海に降り注ぎます。
これが人に悪さをするのです。
食物連鎖が怖い、おそろしい
これまた小学校の理科のカリキュラムですが、「食物連鎖」というものがあります。例えば、小魚を大魚が食料として食べる。すると、小魚が体内に持っていた有毒物質は、大魚の体内に入ると、さらに濃縮されていくという方式です。
そう、マグロを食べることは、食物連鎖で濃く深くなった有毒物質を体の中へ入れることにつながるのです。
日本人は水銀濃縮民族
多くのクリニックでは、毛髪が含む有害重金属の蓄積度合いを調べる毛髪検査がおこなわれています。それによると、日本人の毛髪が含む水銀の濃度は、アメリカ人のおよそ5〜6倍。
世界で一番マグロを食べるのは日本人ですが、日本人はその分だけ有害物質も世界一吸収していることになりますね。
近海の小型魚をたっぷり食べよう
教訓。サンマやアジ、イワシなどの近海にすむ魚は、有害重金属を含む危険はあまりありません。
だから、マグロだけに目を奪われず、近海の小型魚をたっぷり食べましょうよ。