3度目の原・ジャイアンツが抱える3つの不安要素
- 2018/10/18
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原巨人が踊るとき、コケるときの共通項を探ると
プロ野球読売ジャイアンツの監督として4年ぶりに復帰することが確定的な原辰徳氏(60)。
実は前回2回目の監督就任時も「自分が辞めた後の後釜が成績不振で自ら尻を拭いにきた」形だった。
名門ジャイアンツといえども(だから?)OBの駒不足、監督候補の後進を育てる難しさを物語っている。
思えば高橋由伸監督にもふびんな点は多々ある。
原に全権委任できるくらいなら、なぜもっと未来ある青年監督に温かい支援を送れなかったのか(自分たちで現役の表舞台から降ろしたくせに)。
野球の世界ではあっても、大企業病とも言うべき腰の重さ、判断の遅さが今のジャイアンツにはまん延しているのだろう。
さて原氏が復帰したからと言って、今のセ・リーグとくに黄金時代を迎えた広島を抑えるのは並大抵のことではない。
来年ジャイアンツが復活するためどうしても解決しなければならない3つの不安要素を挙げ、最後にその復活パーセンテージをはじき出してみたい(ちなみにオジサンは1ミリもG党ではないからお気楽)。
和製大砲・岡本の実質2年目のジンクス
高橋監督の置き土産として今年大きく成長したのが岡本和真選手(22)。
数えて第89代目のG4番打者として、史上最年少での3割・30本・100打点を記録、G党が長らく待ち望んだ純和製大砲の誕生である。
過去2回就任1年目の原巨人が好成績を収めたときにも、必ず和製大砲がチームを牽引していた。
第1次の松井秀喜しかり、第2次では小久保、阿部、そして高橋由伸ご本人もまだまだ健在であった。
そしてこれらの強打者たちはすでに十分な実績を残していたベテランばかりで(松井はメジャーに行く直前の全盛期)、シーズン前に十分数字をはじくことができた。
ところが岡本クンはと言えば昨年ずっとファーム暮らし。
今年のOP戦でレギュラーをつかみ、そのままスターダムにのし上がった「1軍実質1年生」。
来年のことはきっと本人に聞いてもわからない状態なんである。
その類い希なスケール感は認めても、だからこそ来年はマークが厳しくなり、また彼はスランプがちょい長く続くタイプ(若い頃の松井に似た感じ)に思えるので、2年目でこれ以上さらに数字がジャンプアップすると考えるのは早計で…。
あの頼もしかった鉄腕左腕もチームを去った
このように打つ方にはさして問題がなかった過去2回の就任時に、とりわけ原氏が大なたを振るったのが「ストッパー候補」の選択である。
第1次の河原1軍復帰&抑え転向、そして第2次の上原「限定」抑え転向や先日引退した西村健太朗の抑え起用など、いずれもものの見事にドはまりしてブルペン陣を安定させてきた。
そして最後にすい星のごとく現れ、完成形・原巨人の扇の要を担ったのが鉄人左腕セットアッパー・山口鉄也だった。
ひるがえって今年の巨人にはみるべきブルペン陣はいなかったし、ノーヒッターの先発・山口俊投手(上原とは真逆のタイプ)を抑えにもってくる奇策まで採るなど散々だった。
よって今回の原巨人復権のほぼ全てがこのブルペン陣整備にかかっているといって過言ではない。
望んでももう現れない鉄人セットアッパーの代わりは?
そして絶対の守護神には誰を使う&取ってくる?
きっとすごいことを考えているだろうし、これこそ原氏のお手前拝見である。
そして監督は年を重ね選手は若返った
いつしか巨人の若大将も今年還暦の60歳。
前回時から原氏は4つ歳をとり、反対にレギュラー陣は平均4歳以上若返った(と言ってもいいのでは?)。
原辰徳という男は見るからに若々しい風貌、話題も豊富で、年下選手との付き合い方もよく理解している(様子)。
が、実際のタツノリの根底に流れているのはいつの時代も「ジャイアンツ愛」であり、「ジャイアンツよ、紳士たれ」の精神を内外のスローガンに掲げていくことは間違いない。
4つ歳をとった監督のそんな熱き思いが、4つ若返ったレギュラー陣に果たして心地よい音色として響くかどうか、これはけっこう重い十字架に感じられる。
まあひとことで言ってしまえばそれが「ジェネレーション・ギャップ」なのであり、今回ばかりはチーム内に戸惑いが噴出する危険が最も高いと見る。
なによりこのところ低迷チームを底上げしてきたセ・リーグ成功監督のタイプといえば、ヤクルト真中、カープ緒方。
チームメイトとそう差のない首脳陣が「対話型」「納得型」で采配を進める形で強みを発揮しているだけに…。
各チーム監督との世代間格差、みたいな点にも注目してみたい。
さあ、ここまで見てきて最後に来年Gが復活優勝を遂げる確率はといえば…
「20パーセント!」
よくてこんなもんかな?道のりは相当厳しそうだね。