優勝したらビールかけをするってどうなの?

  • 2018/10/02
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羨ましくもあるビールかけ

羨ましくもあるビールかけ
広島のセ・リーグ3連覇のお祝いにビール6,000本が用意されたと言います。
派手にビールをかけ合っている映像を見る度に、もったいないことをするものだと思ってる人も少なくありません。
仮に1本500円としたら、ざっくり300万円が誰に飲まれることもなく頭の上から排水口に直行しているのです。
プロ野球で使うお金の桁に比べたら、はした金なのでしょうが、野球ファンでも「ちょっとそれは今時、どうなの?」と感じている人もいるでしょう。
アンチ野球ファンであれば、アンチ理由にも挙げてしまうはずです。
それでもビールかけが続いていることについての理解の役に立てそうなことを書いてみました。

 

ビールかけの歴史

ビールかけの歴史
海外のスポーツでもビールかけに似たような習慣はあります。
F1レースの表彰式で優勝者がシャンパンをかけたりする光景は目にした人もいるかもしれません。
メジャーリーグの優勝でも、やはりかけるのはシャンパンです。
しかしシャンパンは日本人には馴染みの薄い飲み物ですので、その代わりにビールが持ち込まれたのかと思われます。
元来、行儀の良い日本人はそれでもビールで乾杯するだけだったのです。
それが1959年、南海ホークスの祝勝会において選手が席上のビールを他の選手にかけたところ、会が盛り上がって以後、定番の習慣となったとされています。
この選手は日系2世でアメリカの祝勝会の習慣を目の前のビールでやってみせたのでしょう。
それが案外、面白がられて次第に広まっていったようです。
最近ではプロ野球に留まらずJリーグなどの優勝祝賀会でも行われているようです。
ただ、サッカーなどはより若い選手が多いため、ビールではなく炭酸水を使うことが多いようです。
場所も当初は祝勝会会場で行われていたのですが、室内では大量のビールの処理が追い付かず、ガーデンのようなスペースを用意するようになっています。
またファンからもその様子を楽しみたいと言うリクエストに応えて、球場などでオープンに行われたりすることもあるようです。

 

ビールかけはメンタルも支えている

ビールかけはメンタルも支えている
もったいないことをしているとは思いながらも、どこか「自分もしてみたい、されてみたい」と思うのが一般人でもあるでしょう。
このような派手な習慣があれば、プロ選手を目指すきっかけの一つになっているのかもしれないです。
選手にしてみれば「優勝すればビールかけができる」との思いも長いシーズンを戦うエネルギーにもなっていることでしょう。
それはあのテレビカメラを気にしないはしゃぎぶりからも容易に想像できます。

・ストレス解消になる
かける相手もコーチであろうが監督であろうが気にする場面でもありません。
選手によっては、どさくさに紛れて普段のうっ憤を晴らす機会でもあるかもしれません。
こんな機会は普通に飲み会をやって親睦を深めるようなことくらいではできっこありません。

 

ビールかけの問題点

ビールかけの問題点
・未成年者の選手がいる
昨今の選手は幼少の頃から鍛え上げられてていて、10代で戦力となっている選手も増えています。
確かに飲むわけではないので、かつてPL学園を出たばかりの清原和博や桑田真澄なども10代でビールをかけられていたものです。
しかし、近年の社会風潮では未成年飲酒の境界を曖昧にさせる行為として疑問視され、10代選手はビールかけには参加しなくなりつつあります。
中にはノンアルコールの炭酸飲料で代用することもあるようです。

・汚水の垂れ流し
かけるビールの量も半端ないため、一気に流し出されるビールも汚水処理の大きな負荷になってしまうほどです。
自治体の条例にも寄りますが、排出量制限が課せられていたりもします。
そこでわざわざバキュームカーを用意した事例もあります。
そうでなくても、環境には良くないことは明らかでもあります。

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