今年セ・リーグ最下位のチームが日本一になるかもしれないってどういうこと?
- 2018/09/24
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さあさあ面白くなってまいりましたセ界の行方
まあ、外でやるスポーツだけに仕方ない面もあるんだけどね。
今年のプロ野球セ・リーグのペナント争いは、ご存じのように広島がぶっちぎりで首位を独走し、続いて交流戦好調だったヤクルトが辛うじて勝率5割&2位をキープしている。
その他?ああ、その他はひとまとめで「下位チーム」と称した方が早く、3位から6位までのゲーム差はいつも1〜2ゲームでひしめき合っているのだ。
これだけならまだいいのだが、今年は天候不順が相次ぎ、まともにゲームを消化できていないチームがたくさんある。
とくにドーム球場を持たない阪神やDeNAにはしわ寄せがキツく、ただいま地獄の十ウン連戦まっただ中とか。
そしてこの2つの現象が奇跡的に重なり、今年「セ・リーグ5位、6位のチームでもクライマックス&日本シリーズ進出への道が開ける」珍現象が起ころうとしている。
どうしてそんな珍事が起こるのか
そもそも事の起こりは、ペナントと日本シリーズの間に「クライマックスシリーズ」が挟まれていることに端を発する。
このクライマックスシリーズは、ペナント1位から3位のチームによるプレーオフみたいなもんで、いわば日本シリーズのためのリーグ代表決定戦。
球団数の多いアメリカでは優勝の他に「ワイルドカード」なる枠もあり、今年はマー君所属のヤンキース(地区2位)がそのワイルドカードでプレーオフ進出を決めた。
さて今「1位から3位のチーム」と申し上げたが、では日本ではいったいいつの時点での「1位から3位のチーム」がクライマックスに進めるのか、ご存じだろうか。
は? と思うでしょ。
実は最終的なシーズン成績の「1位から3位」ではなく、ある日付を経過した時点での「1位から3位」が参加できる、と決められているのだ。
その日付とは「クライマックスシリーズ開幕予定日の2日前終了時点」。
つまり今年のようにクライマックスシリーズ直前(後も?)までまだ公式試合をこなさなければならない年の場合、2日前のペナント順位(特に3位)が最終的な順位と異なる場合がある。
そしてもっとひどいと、2日前まで3位だったのに、最終的には5位、最下位で終わるという可能性さえ残るのだ。
今年最下位から翌年日本一っていう話は聞いたことがあるけど、今年最下位から今年日本一って、こうなるともうよくわからないジャパニーズドリームなんである。
それを決めているアグリーメントってなに?
いかがですか?これ、相当の野球ファンでも開幕前は知らなかった決まりだと思うんです。
というのは、これがルールブックのような「野球規則」ではなく、毎年球団サイドの「共通認識を確認する申し合わせ」によって決められているからで、一般にはこれを「アグリーメント」と呼んでいる。
プロ野球で一番大事な「野球協約」はネットでも公開されていて、だれでも見ることができる。
ところが「協約」でも「規則」でもない「アグリーメント」は原則非公開で、ファンが確認したいといってもその方法がない。
今年のようにエラい事態に陥ったとき、マスコミ(記者クラブには配布済み)が騒がなければ、その日になって「はい、あなたのチームは3位でしたけどクライマックスには進めません」と言われてもファンは納得できるのだろうか。
また最下位ながらクライマックスに進出したチームのファンは、スッキリ応援することができるのだろうか。
こうなったらセ・リーグ3位のチームが取るべき道はひとつ
この日程進行しか頭になかったプロ野球機構の面々にひと泡吹かせるためには、セ・リーグの3位枠にはシーズン最下位のチームが入ってもらい、ヤクルト、広島を倒し、そして日本シリーズに出場してもらうしか方法はない。
遠慮することはない。ルールはルールだし(今年どこかで聞いた台詞だな)。
そして対戦相手のパ・リーグの選手たちにも、率直な感想を求めてみたい。
今年のクライマックスシリーズの行方いかんでは、クライマックスの存在意義そのものが問われ、プロ野球界にとってかなりの一大事になる気がするのだが、果たしてどんなもんだろうか。
順位決定のXデーは10月11日に迫っている。