ゴルフコースの池は池ポチャのスリルを楽しませるだけではなかった
- 2018/06/02
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ゴルフコースの障害物について
ゴルフコースに障害物でありながら無くては落ち着けないものにバンカー、立木、そして池があります。
いずれもその存在のおかげでプレイヤーの戦略判断、技術力などが試されるものですので、競技としても欠かせないものです。
ですからあればあるほど難しいコースとなって、より上手なプレイヤーが優秀さを見せつけられることにもなります。
しかし、かと言ってそれほど障害物だらけにしないのはコース全体の見栄えの良さを損ねるデメリットもあるのです。
また競技力の判断はしやすくなっても、一般プレイヤーには難しすぎて利用客が伸びなくなっても大問題でしょう。
そこそこの障害物がコースを美しいものにもさせてくれます。
見るからに出かけて爽快な気分にさせるのも障害物の役割なのです。
池だけの特殊な役割
ゴルフ場にも雨が降りコース内が冠水する状態になることがあります。
コース内には本来あったであろう立木の多くが伐採されていますので、木の根が果たしていた降水に対する保水力や地盤を支える力が弱くなっています。
ですから貯水池を設置することでその機能を補助することを期待して、池が設置されていることもあるのです。
海外に比べて比較的降水量の多い日本のゴルフコースには、多めに池が設計されているようです。
それも水はけの良い平地にあればまだしもですが、どうしても山間地に沿って点在しているのが日本のゴルフコースには多いでしょう。
ただ池の全てが貯水池になっているとまでは言えません。
コースに立てば頭を悩ませる池ですが、設計上、どういう位置づけで設置された池なのか想像してみても楽しくなるかもしれません。
・規制もある
このゴルフコース内の池の設置は、防災上の必要により行政当局からの指導もあってのことでもあります。
1973年頃から都道府県単位で基準が設置基準が定められ、規制が強化されてきたのです。
大量に溜まる降水をそのままコース外に流れ出させないための調整池としての役割も強化されてきたと言えます。
・見た目の穏やかさ
ゴルフコースの見栄え的にも水のある風景は、心を安らげさせると言う側面はあります。
それは人間も長い動物としての歴史の中で、本能的に水は周囲に無くてはならなかったからです。
プレイとしては障害物ではありますが、それ以前に落ち着いたプレイを支えてくれているのかもしれないのです。
またコースの色合い的にも芝の浅い緑色、立ち木の深い緑色、バンカーの土色に加えて池の水色がデザイン的にもフィットしているのはおわかりでしょう。
池をただの障害物と思わないこと
こうして池の持っている重大な役割を踏まえて改めて眺めて見れば、障害物でありながらもどこか親近感が湧いてきます。
と言っても池ポチャだけはしないように上手に避けてあげるのが、池にとっても優しいプレイとなると思えば池ポチャも避けられるのかもしれません。
池ポチャをしてしまえば、バンカーショットのようなリカバリーもできないミスの確定したものでしかありません。
これまで見かける度に厄介な物にしか見えなかったのが、これがあってこそゴルフがしていられるものと見直すことにもなるでしょう。
・機能、景観、競技のバランス
治水と景観、そしてスポーツ競技としての障害物としてのバランスを取りながら、トータルでベストな設計の賜物がゴルフコースにある池なのです。
見た目にはわからなくても、機能を考えて深い池であったり浅い池であったりもします。
見えない池の深さを想像してみるのも、コースを知る上では意味のあることかもしれません。
改めて池の奥深さを知ったうえでコースに出てみれば、またゴルフの楽しさも増幅されるのではないでしょうか。