野球で打撃専門のDHっていつ頃から使われ始めたの?

  • 2018/05/31
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DH制はいつから?

DH制はいつから?
投手の代わりに、打者専門の選手が打席に立つDH制度。
指名打者とも言われているこの制度は、日本ではパリーグ球団主催の試合でのみ用いられています(オールスターゲームを除く)。
DH制はメジャーリーグでは1973年よりすでに始まっており、この制度をきっかけにして打撃のスペシャリストが続々と登場。
そんなDH制が日本にも導入されたきっかけは、翌1974年に日本の新聞に掲載されたアメリカ人記者のコラムです。
当時阪急ブレーブスには高井保弘という後に代打本塁打の世界記録を更新する強打者がおり、コラムの内容は高井選手の出番を増やすために日本もDH制を採用すべきというもの。
議論の結果セリーグに比べて人気が低迷していたパリーグでの導入が決まり、1975年から日本でもDH制がスタートすることになりました。
このDH制の導入に伴い、高井選手の打席数も増加。
1977年からは3年連続で規定打席をクリアすることになり、1978年と1979年はベストナインにも選ばれるほどの活躍をしました。
もしもあの時パリーグがDH制を採用していなければ高井選手の飛躍は難しく、その後のスター選手の輩出数にも影響していたことでしょう。

 

DH制のメリット

DH制のメリット
DH制のメリットとしてまず挙げられるのは、守備や走塁が苦手でも打撃は良いという一芸選手の活躍の場が増えること。
高井選手も守備に欠点があり、それが代打要員となっていた理由でもあります。
もちろん野手の働き所が増えるぶん投手の打席はなくなるのですが、元々投手は投球を本業としたポジション。
打撃が好きな投手もいますが、DH制があるからといって自身の登板機会が減ることはありません。
また大谷選手のような例外もありますが、基本的に投手は打撃が上手ではありません。
そのため投手の打席では、観客の方もどこか気を抜いてしまう部分もあります。
その代わりに打撃のスペシャリストであるDH選手を入れ替えることによって、より攻撃的な野球を楽しめるというのもメリットとなります。
またその他にも投手が打撃練習やバント練習をしなくて済むのでピッチャーとしての練習に専念できることや、死球による故障を防げるというのもメリットとして挙げられます。

 

DH制「なし」のメリット

DH制「なし」のメリット
良い事尽くめのようにも思えるDH制。
しかしDH制が「ない」、つまりセリーグの野球にもメリットと言える部分は存在しています。
打撃の望みが薄い投手が打席に入るのは確かに退屈のように思われるかもしれませんが、それだけにヒットを打つと球場は大きく盛り上がり、時には試合の流れすらも変えてしまいます。
また投手が打線にることは代打や継投のタイミングにも大きく影響を与えるため、そうした駆け引きを楽しむことも出来ます。
セリーグは緻密で、パリーグは豪快である。
そのようなイメージが野球界にあるのも、DH制の有無が大きく影響しているでしょう。

 

セリーグにも導入?

現在はパリーグのみとなっているDH制ですが、近年はセリーグへの導入も真剣に議論されています。
早ければ2019年からスタートすると言われており、もしかするとDH無しの野球は今年限りで最後になるのかもしれません。
もし実現すればセリーグの野球が大きく変わるのは間違いなく、チームの編成にも大きく影響するでしょう。
DH有りと無し、それぞれに違った楽しみがありますが有った方が野手の活躍の場が増えるのは疑いようがありません。
守備難から出番が限られている選手には、DHの導入を願っている選手もいるのではないでしょうか。
果たしてセリーグはどのような決断を下すのか。
その決断によっては、プロ野球の歴史がまた1つ大きく変わります。

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