山口沖に墜落したF2戦闘機とはどんな飛行機なのか

  • 2019/02/24
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軍用機事故のニュースが続いた日

軍用機事故のニュースが続いた日
2019年2月20日、航空自衛隊の戦闘機F2がレーダーから消えたというニュースが飛び込んできました。続報として、海上に浮かぶ機体の残骸とともに、搭乗員2名が救助された知らせが入って、まずはひと安心といったところでした。

この日は、インド空軍のアクロバット飛行チームの2機が接触し、パイロット1名が死亡したというニュースもあり、改めてパイロットが危険な仕事に従事していることを感じさせる日となっています。

もちろん、事故原因など究明しなければならないところ、改善すべき点などもあります。それはそれとして、F2とはどのような戦闘機なのかを見てみましょう。

航空自衛隊では、かつて戦闘機の種類を防空のための迎撃を主任務とする戦闘機(要撃・邀撃戦闘機)と、対艦や対地作戦を実施する支援戦闘機の2つに分けていました。前者を代表する機種がF-15Jであり、後者は現在F-2となっています。

機体の形状から爆撃機とは呼べないものであっても、対艦攻撃であれば戦闘攻撃機、対地上爆撃であれば戦闘爆撃機と呼ぶのが妥当かもしれません。しかし、駆逐艦や巡洋艦ではなく「護衛艦」と呼ぶ自衛隊では、戦闘機まではOKでも、攻撃や爆撃を冠することはできないのでしょう。水上部隊や陸上部隊を「支援する」戦闘機というネーミングとなりました。

ただ、現在は支援戦闘機という概念が取り払われており、F-2は単に戦闘機と呼称されます。そもそも、F-15JにしてもF-2にしても、対象を限定した運用をできるほど多数あるわけではなく、また、装備面からも多用途に利用できます。とはいえ、主としてどちらに使われるかといえば、F-2には「支援」戦闘機としての色合いが濃いことに間違いありません。

支援戦闘機といえば、国産の三菱F-1を思い浮かべる世代も多いでしょう。F-2はこの国産戦闘機であるF-1の後継機として登場したわけですが、ベースはアメリカのF-16ファイティング・ファルコンです。F-15もアメリカの戦闘機ですね。

 

F-2はこんな戦闘機です

戦闘機の完全国産開発の常態化には何かと難しい問題があるのが実情で、戦後74年になろうという今日でも、完全国産化はまだ先の話となりそうです。

さて、先代の支援戦闘機F-1ですが、1977年から30年近く運用されていましたが、現在ではすべてF-2と入れ替わっています。F-1は文字通り、対艦・対地攻撃を主目的とされた「支援」戦闘機であり、空中戦を行うには不安な部分もあったとされています。

後継機であるF-2は、2000年から運用されており、2011年の東日本大震災で、宮城県の松島基地に駐機していたF-2がことごとく津波の被害を受けたことは記憶に新しいです。最終的には、水没した18機中の13機を改修しています。

F-2の機体の全長は15.5メートル、全幅は11.1メートル、エンジンは1基で最高速度マッハ約2.0を出せます。

肝心の武装ですが、対艦攻撃時は4発の対艦ミサイルが威力を発揮します。対艦、対地とも爆弾の装備が可能です。加えて、どちらの場合も対空ミサイルを装備できるため、敵の護衛戦闘機との空中戦にも対応しています。いざとなったら、20ミリバルカン砲でドッグファイトも。もちろん、対艦・対地の武装を降ろせば、対空ミサイルを増量可能です。

今回、墜落した機体は2人乗りということで、F-2Bと呼ばれる複座タイプの2人乗りだと考えられます。単座(1人乗り)で運用できる機種に複座型がある場合、訓練用の練習機としても使うためといえます。

配備開始から20年近くが経過することで、F-2の後継機種が本格的に考えられるところです。現状では日本が主導権を握る形での海外との共同開発が有力となっています。自国使用だけでは数百機レベルで量産できない日本では、完全な国産開発というわけにはいかない事情もあるでしょう。場合によっては、その時点での近代化改修を行い、延命を図ることがないともいえません。

国産か共同開発化、はたまた輸入・ライセンス生産か、戦闘機の未来は国民にとって他人事ではありません。ともあれ、F-2にはできるだけ頑張ってもらいましょう。

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