オトコには重大な決断をしてはいけないときがある

  • 2018/10/04
  • ライフスタイル・娯楽
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  • のりき 夢丸
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いい歳して辞表一通でもめる事態は見るに堪えない

いい歳して辞表一通でもめる事態は見るに堪えない

世間ではとかく「立つ鳥跡を濁さず」と申しますが、本当に去り際、晩節というものは汚してはならないものでして…。

なぜあれだけの立場にいる方に、だれもアドバイスを送ってあげられないのでしょうか。

そしてあの立場にいながら、正式に身を辞する方法も礼節もわきまえていないとは…ファンにしてみればあの人だけは違うだろうと思いつつ、今日まで応援してきた熱心さ余って落胆百倍というやつです。

去り際というものは慎重にも慎重を期し、節度を持ってきれいに整えておかないと、これからの人生の選択に重大な影を落とします。

私たちオヤジも年齢上、社会ではある程度の立場に立ち、毎日なんらかの決断を迫られる日々。

ここでは迷わず決断できる方法ではなく、人生の重大な決断をしてはいけないシチュエーションについて考えてみたいと思います。

 

誰の意見も聞かないうちに決断してはいけない

誰の意見も聞かないうちに決断してはいけない

おとなり中国の歴史書「三國志」に代表されるように、戦乱の中で多くの民を統べてきた真の英雄たちは、決して唯我独尊、自らの思いのままに未来地図を描いてやりたい放題してきたわけではありません。

いきなり何が言いたいかというと、どの英雄も「軍師」「懐刀」と呼ばれる知恵袋を持っていたということですね。

魏では荀彧(じゅんいく)や郭嘉(かくか)であり、蜀には諸葛亮孔明や法正、そして呉には周瑜(しゅうゆ)や魯粛(ろしゅく)など、初期だけでもこんなに大勢の優秀な軍師格が登場し、イベントごとに天下分け目の知恵比べをしてみせます。

ぶっちゃけあの三國志といえども、時に軍師におんぶに抱っこのシーンばかりが描かれることも珍しくなく、いかに懐刀の実力が国の命運を左右していたかがよくわかります。

人望人望っておっしゃいますが、諸葛亮のいない劉備はもはや劉備ではないのです。

でも、英雄はそれでいいんです。
古今東西、最も悲しむべき為政者の姿は「裸の王様」。

そばに誰も自分に苦言を呈する者がいない、自分から弱音を吐ける信厚き者もいない、そういう中でオトコは重大な決意をしてはなりません。

 

自分の感情がハイ&ローの瞬間に決断をしてはならない

自分の感情がハイ&ローの瞬間に決断をしてはならない

メンタルヘルスの世界では「精神が弱っている間に自ら重大な決断をするのは御法度」と、まず真っ先に教わります。

以前、不倫問題からなぜか引退に追い込まれたミュージシャンがいました。

あの記者会見(誰も引退会見とは思わずに)にはもちろん賛否両論が寄せられたわけですが、一目見て引退という二文字が尋常な精神状態で判断した結論ではないことだけはよ〜く伝わってきました。

ですから自分の置かれた立場を整理する暇もなく、自らの最もプライベートな部分までをさらけ出してしまい、挙げ句の果てには「これで全部なのであとは皆さんでかみ砕いて理解してください」のような、ただ時間だけが過ぎ去る実のない会見に成り下がってしまいました。

引退とは、自らの人生を賭けていたライフワークを終わらせるということです。
自分からそれを取ったら何も残らないことを覚悟してね。

いっちばん後で良かった身の振り方を最初に持ってきて、場内をビックリポンさせるあたり、正気で会見を企画したとは思えません。

そしてこの方にも「軍師」がいなかった。
金の切れ目が縁の切れ目だったのでしょうか、当日まで人っ子ひとり寄りつく気配がありませんでした。

 

自分がその器でないと悟った瞬間から一切の決断をしてはならない

自分がその器でないと悟った瞬間から一切の決断をしてはならない

自らの力に限界を感じその地位を辞するとしても、今のアナタがどれほどの器であるか、影響力の有無によって、その後発してもいい言葉といけない言葉があります。

もし自分の周りに権限が集まりすぎている場合、これはアナタという重しが取れることで、組織はパンドラの箱をあけることになります。
結果混乱は避けられませんが、新生という意味ではむしろ好ましい。
まあオジサンのような凡人が考えなくてはならないのは、逆の場合ですよね。

自分のバカさ加減、小心者加減が身にしみてわかったらどうするか。
たとえ今は組織内で最低の地位にいる者でも、場合によっては敵であっても、一言も会話を交わしたことがなくても、普段から自分が一目置く者に後の道を託した方が、物事はうまく運びます。

一番の御法度は、自分ごときが「後の始末を指示する」ことでしょうね。
後継者を指名するとか、金の配分を決めるとか、いろいろあるじゃないですか、下世話な話が。
おこがましいにもほどがあります。

物事を決めるとは、時に他人の一生も決めること。
そんな簡単な話じゃありませんのでね。

この記事の作者

のりき 夢丸
のりき 夢丸
馬と日本酒と時代劇をこよなく愛するフリーライター。 モットーは「人の行く裏に道あり花の山」。 最近はドローンに興味津々の毎日。 競馬血統ブログ「ほぼ毎週競馬ナビ」にて執筆中。
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