「地震・雷・火事・おやじ」の「おやじ」は「親父」ではなかったんだってさ
- 2018/07/22
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それはそれで通じる「親父」だが
「地震・雷・火事・おやじ」
昔はよく聞いたフレーズだなと思うオヤジも多いでしょうが、いまでもよく使われています。
まずは地震ですが、平成に入ってからだけでも、阪神淡路大震災や東日本大震災、熊本地震など大地震が多発しており、地震の怖さを知らない人はいないでしょう。
雷については、実際の被害もさることながら、危険性に対する恐怖心が大きい点が特徴的です。ピカッと光ったり、ゴロゴロ鳴り出したりしたら、生きた心地がしなくなるというオヤジも少なくありません。近くに手頃な避難場所がない場合はなおさらです。
そして、すべてを奪っていく火事。これも怖いですね。地震は火事にもつながるため、地震の怖さは倍増します。もっとも、地震と無関係な火事の場合、出火元はご近所に大迷惑をかけるどころの話では済みません。仮に、賠償関係は失火責任法で免れたとしても、それで平和になるわけがないです。火を出さないように気をつけましょう。
ところで、地震も雷も火事も、毎日起きているわけではありません。しかし、毎日顔を合わせているのが親父です。いちばん怖い存在といっても過言ではありません。親父が怖いからこそ、子どもは悪さをしないのです。
「地震・雷・火事・おやじ」の殿を務めるだけのことはあります。
と、ここまでは従来のジョーシキ?ですが、常識としては「おやじ」は必ずしも親父のことではなかったのです。そんな馬鹿な!思うかもしれませんが、「地震・雷・火事・おやじ」のおやじは親父ではないという説があります。
「他の説はともかく、別に親父でいいんじゃないの?十分意味は通じるし。」そのとおりともいえますが、真実を追究してみます。それはそれ、これはこれですからね。
「おやじ」が意味するものとは
「地震・雷・火事・おやじ」のおやじが意味するものとは、「親父」説の他に「台風」説があります。なるほど、他の3つが自然に関係していることを考えれば、ひとつだけ人間というよりも、同じ自然に関係する台風の方が理にかなっているといえそうです。
しかし、台風は「たいふう」であり、おやじではありません。実は、台風のことを「大山嵐」と書いて「おおやまじ」と呼んでいました。おおやまじが転じておやじになったという説です。
「地震・雷・火事・台風(たいふう)」これでも語感としては悪くないでしょう。ただし、「地震・雷・火事・おおやまじ」だと、なんとなく語呂が悪いと感じるのは気のせいでしょうか。
ちなみに、大山嵐は山嵐(やまじ)や大風(おおやじ)だとする説もありますが、どれも各説で台風をさす言葉だといわれている点は同じです。
また、親父でも台風でもなく、十手持ちを指しているという説もあります。いわゆる目明しの親分さんですね。江戸時代の目明しといえば、時代劇に登場する正義の味方が思い浮かびますが、ごろつきまがいの十手持ちも多数いたようです。
前者は悪党にとって、後者は弱い市民にとって、非常に怖い存在だったと考えることができます。そうすると、「地震・雷・火事・目明し」でもしっくりきます。しかし、「めあかし」が「おやじ」になったのはなぜか?という疑問が残ります。
まったく無関係に目明しが親父になったと考えることも可能ですが、ストレートに目明しと呼ぶことが躊躇われたため、親父をあてたとする考えが妥当といえるでしょう。
結局のところ、「地震・雷・火事・おやじ」が元々なんだったかにかかわらず、いまのオヤジ世代が怖い存在かどうかが問題です。自然現象への備えはもちろん必要ですが、それとは別の次元でオヤジの活躍が求められている時代だといえるでしょう。
明るい未来を作るために。頑張れ、オヤジ!