仲が良い夫婦の例え「オシドリ夫婦」の語源のオシドリ、本当は〇〇なかった?

  • 2018/07/18
  • ライフスタイル・娯楽
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  • アントニオ犬助
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これからは「カラス夫婦」と呼びましょう

これからは「カラス夫婦」と呼びましょう

「オシドリって本当は、夫婦仲が良くないんだよー」って、何だか学研まんが「ひみつシリーズ」をずらりと本棚にそろえている小学生が、ドヤ顔でいいそうなセリフですよね。「仲が良い夫婦を例えるなら、むしろオシドリよりもタンチョウだよ」というセリフ付きで。

という訳でオシドリは実は夫婦仲は良くありません。
常に夫婦でいるように見えるのはメスに寄り付く他のオスを遠ざけるため、独占欲が強いだけ。そしてオスがメスに寄り添うのは産卵するまで。その後は子育てを手伝うこともありませんし、次の繁殖期には別のメスとよろしくやっているという……何とも、うらやましい生態を持っているのがオシドリのオスなのです。

一方、タンチョウ(丹頂鶴)は一度つがいになると、相手が死ぬまで添いとげるとか。
他に一生パートナーを変えない鳥はアホウドリやペンギン、コンドル、ワシ、カラスなど。では、これから仲むつまじい夫婦を「カラス夫婦」と呼びましょうか? 何だか、コム・デ・ギャルソン好きのモードな夫婦っぽいですけれど。

 

オシドリ夫婦の由来とされている故事とは?

オシドリ夫婦の由来とされている故事とは?

オスが少々派手で、メスが慎ましやか、いつも2羽で寄り添っている。
そんな印象のオシドリのカップルは、確かに一見すると「オシドリ夫婦」という慣用句を生むのにふさわしいのです。
その一方で、オシドリ夫婦という慣用句の由来は2羽のカップルの様子からではない。こんな説もあるのです。

舞台は、春秋戦国時代の中国。
宋国の康王は、数々の鬼畜のようなおこないで知られる暴君でした。そんなエピソードの中で最も有名なのが、家臣の妻を無理やり自身の側室としてしまったというもの。
愛する妻を召し上げられた家臣は怒り狂い、ついに自殺してしまったといいます。
そして、妻も後を追う……。

「どうか、私の遺骸を夫とともに埋めてください」このように、妻の遺書にはあったのですが、これを目にして激怒したのは康王。一つの墓に埋葬するどころか、夫の墓の向かいに妻の墓を造り別々に埋葬するという仕打ち。
最後の願いも聞き入れてやらなかったというのです。
「本当に愛し合っているならば、2つの墓を1つに合わせてみろ!!」という憎々しげなセリフとともに。

 

宋国が戦国七雄になれなかったのも当然か

しかし別々に葬られた互いの思いが、あまりにも強かったからでしょうか?
一夜の内に梓(あずさ)の木が、それぞれの墓から生えてきて枝も根も複雑に絡み合い、あたかも一本の樹の様になってしまったとか。

そしてどこからか飛んで来たのが、オシドリのカップル。一本の樹となった梓の上に巣を造り、悲しげに鳴き続けたというのです。宋国の人々はオシドリは悲しい夫婦の生まれ変わりと信じたとか。

……これが、オシドリ夫婦の由来というのです。この故事は「鴛鴦(エンオウ=オシドリ)の契り」として今に伝わっています。

その後、宋国は周りを取り囲んでいた、斉・魏・楚の3つの国から攻め込まれてしまうのですが、暴政を憎まれていた康王だけに国民も真剣に闘わずあっけなく敗戦。
紀元前286年には康王と共に宋国も滅亡してしまいます。

この年は、人気の少年漫画「キングダム」の主人公の登場人物・政(始皇帝)が生まれる30年ほど前になりますから戦国七雄の前の時代に、宋国は滅亡してしまったのですね。

 

機械式時計の中にもいる一羽のオシドリ

機械式時計の中にもいる一羽のオシドリ

さて話は少々ずれますがオシドリと聞いて、時計好きの私・犬助が思い出すのは「オシドリ」というパーツ。時計の針を操作したり、ゼンマイを巻いたりする時に使うリューズ。このリューズと時計内部を接続するパーツを「オシドリ」と呼ぶのです。
由来はパーツの形が、水鳥のオシドリに似ているからとか。

ちなみに、このオシドリ英語では「setting lever」と呼びますから、和訳でもない日本のオリジナルの呼称、昔の日本の時計職人さんならではの洒落っ気といったところでしょう。
まあ、改めてオシドリを眺めてみても、それほど水鳥には似ていない上に、一対で動くものでもありませんので悪しからず。

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アントニオ犬助
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みんなに嫌われるジジイを目指して、日々精進中!!
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