なにげなく呼んでいる「その国名」は実在するのか
- 2018/01/08
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イギリスって国あるよね?
日本人でイギリスという国の存在を知らない人はいないでしょう。義務教育で日英同盟も習ったでしょうし、オヤジ世代にはビートルズファンもいることでしょう。エリザベス女王にバッキンガム宮殿、ビッグベンなども象徴的な言葉です。
また、競馬ファンなら、イギリスの著名な宰相であるウインストン・チャーチルによる「ダービー馬のオーナーになることは、一国の宰相になるより難しい」とのフレーズに聞き覚えがあるかもしれません。なんにせよ、イギリスは日本でも有名な国です。
しかし、日本での呼び名がどうであるかとは別に、本来の名称としてイギリスという国が存在するのかと問われればどうでしょうか。イギリス人は、自国のことをイギリスとは呼ばないでしょう。
日本でイギリスと呼んでいる国の正式名称を日本語で表現すると、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国となります。この表記は外務省によるものです。ちなみに、外務省では、イギリスではなく英国としています。
また、イギリスは国内において各地域が独自性を強く持っており、サッカーのFIFA加盟でも通常は国に1つの枠となっているところ、歴史的背景を考慮するなどで4つのサッカー協会が加盟しているように、ちょっと特殊な国ではあります。
さて、ニッポンがジャパンやジャポンなのは語感としては似ていますが、ジャパンの語源はニッポンではなくジパングだったりするようで、母国語における国名と外国での呼称が乖離することは珍しくありません。
その他にも、いくつかの国が日本名とは異なる国名を持っています。
あの国のこだわりも記憶に新しい
日本で北朝鮮と呼んでいる国ですが、正式には朝鮮民主主義人民共和国です。朝鮮の2文字が共通しています。かつて、北朝鮮と呼ぶかフルネームで呼ぶかの論争?が起き、北の意向を尊重して初出の部分だけは北朝鮮の後ろにフルネームをつけるという対応になっていました。現在では、フルネームを出すことはほとんどありませんね。
韓国も正しくは大韓民国、中国も中華人民共和国ですが、このあたりはどれも短縮形です。中国といえば、かつては中華民国でした。中華民国は現在では台湾に所在しています。台湾というのは正式な国名ではありません。
アメリカはアメリカ合衆国と訳していますが、カタカナにすれば「ユナイテッドステイツオブアメリカ」となり、外務省では米国と略します。アメリカ・ファーストなどではアメリカでもアメリカを使いますが、U.S.が使われることの方が一般的かもしれません。
あとは、ロシア、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、フランス、フィリピン、インド、アルゼンチン等々、その国での名称の一部であったり、その国での名称の一部の読みを変えたものであったり、その国の英語名(及びその一部)をカタカナにしたものであったりが多くなっています。
さて、ここで足元を見つめなおしてみましょう。相変わらず決着がつかない問題があります。我が国はなんという国名なのか?
日本国はニッポンコクかニホンコクかという問題です。郵便切手を見ても、スポーツにおける代表選手のユニフォームを見ても、そこにはNIPPONと書かれています。つまり、ニッポンコク・ニッポンが正しいというしかありません。
ところが、内閣総理大臣でさえ、度々「ニホンコク・ニホン」と発言することがあります。わかればよいというものでもないでしょう。両方とも一般に普及していることから、どちらでもよいとされていますが、玉虫色の扱いですね。
それにしても、NIPPONのユニフォームがある一方で、JOCがニホンオリンピック委員会だなんてことは、悪い冗談でしょうか。がんばれ!ニッポン!と叫びながらです。※本当に現在ニホンオリンピック委員会と呼んでいるのかどうかを確認するには、電話をかけるのが一番ですが、本当に「ニホン」だったら嫌なのでパスしています。
そもそも、国名をどちらでもよいなどと曖昧にしているから世界中でナメラレルと思うのは行き過ぎでしょうか。ニホンという国、ありますか?