もともとは軍事用途だったもので身近なアイテム
- 2017/10/02
- ライフスタイル・娯楽
- 2196view
- 教養/知識
- 日本
- 暮らし
- 歴史
- 海外
- 趣味
- 軍事
軍事用途から民間転用されたアイテムは非常に多い
世の中に溢れる身近なアイテムたちのいくつかは、元々は軍事用に開発されたモノだったというのをご存知でしょうか。元々は軍事目的だったことで有名な技術には、インターネットやGPSなどがあります。実は、これらだけではなく、私たちの生活には、沢山の軍用技術が使われているのです。今回は、そんな意外なアイテムや技術を紹介したいと思います。
誰もがお世話になったランドセルは兵隊さんのカバンだった
多くの人が小学生だった頃、毎日背負っていた「ランドセル」そんな思い出深いアイテムも実は軍事目的でした。江戸時代末期~明治時代の初期にかけての激動の時代、日本は西洋化を推し進めていました。
もちろん、軍隊の仕組みも西洋から取り入れられましたが、その際、陸軍の兵隊の装備品としてリュックサックに近い布製のカバンを、「オランダ」から輸入して使用されました。それ自体は「背嚢」と呼ばれるものでしたが、本国オランダでは「ランセル」と呼ばれており、これが日本で訛って「ランドセル」になったようです。
懐かしの新幹線「0系」の原型は爆撃機?
今でこそ新幹線は鼻先の平たく尖った近未来的な形が主流ですが、日本に初めて新幹線が開通したときは、団子鼻とも称される丸い鼻先の「0系」という車両が走っていました。その特徴的な鼻先に軍事技術が使われていたのです。戦中日本が開発していた爆撃機に「銀河」と呼ばれた爆撃機が開発されていました。
しかし、敗戦の結果、爆撃機はもちろんのこと開発技術者たちも仕事を失ってしまったのです。しかし、開発者たちは自らの腕で覚えた技術を忘れませんでした。高度経済成長が始まった日本で高速鉄道の建設計画に元爆撃機開発者が参加したのです。車両を設計する際に、高速で移動するという飛行機と新幹線に共通する課題を戦中に培った技術によって見事打ち破りました。それこそが、爆撃機の先端の形を生かした「0系」最大の特徴団子鼻だったのです。
青春のイメージ、セーラー服はイギリス水兵の制服が起源?
女子高生、女子中学生の制服といえばセーラー服が有名ですね。今でこそ、青春や学校生活のイメージが強いですが、もともとはイギリス海軍の制服だったのです。当時イギリス海軍は世界中でも類を見ない最強の海軍でした。
そのため、影響力も大きく、採用されたセーラー服はアメリカ海軍など世界中の海軍に広がりました。もちろん日本の海軍も例外なく採用しています。それを女学校が制服として真似したのが学生服として普及する始まりでした。ちなみに大きな襟は甲板上で指示が聞き取りづらいときに立てて、集音効果を高める目的があったそうです。
いかがでしたでしょうか。意外にも身の回りに存在する元軍事用品が多いことに驚いた人も多いのではないでしょうか。国の威信をかけた軍隊で使用する物であるからこそ、高い技術力が使われているので、一般の生活にも意外と役立ってしまうのでしょう。身の回りにあるモノの起源を探ることで意外な歴史が垣間見られる良い例なのではないでしょうか。