こんなにあった軍隊の仕事
- 2017/09/04
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ドンパチやるだけが軍隊ではない
軍隊の仕事は戦争をすることだというのは、大昔の話になりつつあります。もっとも、究極にはそれで間違ってはいないわけです。最後の手段として戦争の実施部隊となるのが軍隊であることは永遠に変わらないでしょう。しかし、槍や刀を振り回して戦っていた古の軍隊とは異なり、現代の軍隊には戦闘そのものとは別の仕事もたくさん存在します。さらに、イザというときに戦闘職種が能力を発揮するためには、後方の各業務が円滑に行われる必要があります。極論すれば、虚弱体質でも軍隊で働くことができる時代になっているのです。
敵前で戦う仕事
まず、陸軍では歩兵部隊や戦車部隊などの敵と正面切って戦う仕事があります。砲兵隊や空挺部隊なども同様です。海軍であれば戦闘艦艇の乗組員などであり、空軍の場合は戦闘機や攻撃機のパイロットなどがあります。また、地上において対艦ミサイルや対空ミサイルなどで防御にあたる任務も敵前で戦う仕事です。
ここで、アレ?と思ったオヤジもいることでしょう。例えば、戦闘艦艇には直接兵器を扱わない職種の人がいます。乗組員の食事を用意する仕事や医療に携わる仕事をする人です。そうすると、どの部隊にいるかで戦う人と戦わない人にわけることは難しくなります。そこで、軍隊では職種によって軍人の種類を考えることができます。会社に例えるなら、営業部の所属であっても営業職と事務職があるようなものです。
基本的な軍隊の職種
軍隊の職種は、大きく戦闘を主とする兵科とそれ以外の科の2つに分けることができます。
・歩兵科…主に陸軍において個々が携行する火器をメインに戦う部隊・職種
・機甲科…戦車などの戦闘車両を用いて戦う部隊・職種
・砲兵科…主に陸軍において大口径砲の運用を行う部隊・職種
・工兵科…主に陸軍において土木建築や工作業務を行う部隊・職種
・航海科…海軍において艦艇の操縦航海を担う部門・職種
・機関科…海軍において艦艇の機関を預かる部門・職種
・水雷科…海軍において艦艇の魚雷戦を担当する部門・職種
・飛行科…各軍において航空機を運用する部門・職種
・通信科…各軍において通信業務を担う部門・職種
・主計科…各軍において経理や食事をはじめ総務庶務的任務を帯びる部門・職種
・医科…各軍において軍医などが属する医療部門・職種
ざっと大まかな分類をあげましたが、実際の各国軍隊や時代によって呼び名や職務内容には違いがあります。また、陸海空軍で分類方法が異なることもあります。ちなみに、自衛隊には「歩兵」は存在しないため、歩兵科ではなく普通科と呼ばれています。また、砲兵もいないので「特科」と称しています。
このように、数多くの仕事が存在しているのが軍隊です。そもそも軍隊は基本的な行動を自己完結する能力が必要であるため、戦闘だけでなく衣食住や医療などについても自前で賄える体制となっています。
そのため、入隊前の仕事を活かせる部隊や職種に配置されるケースもあれば、軍隊で身に付けた技能を除隊後の仕事に活かすケースも存在します。兵器や軍事システムがどんどんハイテク化している現在、従来の兵科分類がいつまで通用するかは定かではありません。