もしかしたら発達障害? と思ったときに考えたいこと
- 2017/03/12
- ライフスタイル・娯楽
- 645view
- 教養/知識
- 学習
- 心理
- 思考
- 性格
- 病気
発達障害かもと思ったら
なかなか仕事が覚えられずいつも誰かに迷惑をかけている方や怒られてばかりいる方、学生時代には「変わっている」とか「天然」と周囲に言われてきた方、「落ち着きがない」とか「協調性がない」と小中学校の成績に書かれていた方。
最近のテレビや雑誌、ネットを見て、「もしかしたら発達障害かもしれない」と感じられているヤジアップ世代の方はたくさんいます。もし発達障害であったとしても、日常生活に困っていることが少なければ、取り立てて治療が必要なものでもないですし、無理に何かをしようとして今のペースを崩す必要はないと思います。一方で、何か困りごとがあって、それを解決したり軽減したりするために病院に行って発達障害かどうかを確かめたいと考えている人は、一度立ち止まって、本当にそれが必要かどうかを考え直すことをお勧めします。
分かった途端に酷くなる自覚症状
「できない」「やれない」「わからない」
これまで、なんとか周りに合わせていこうと仕事や家庭内で頑張っていた人も発達障害と診断された直後から頑張ったり周りと合わせたりすることを諦めてしまったりすることがあります。発達障害だから、できなくても仕方ない。発達障害だからやっても無駄、発達障害だから分からなくて当然と、気持ちが後ろ向きになったり逃げの態勢になったりすることがあるのです。さらに、自ら望んで発達障害である検査を受けたのにも関わらず、発達障害とわかった瞬間にこれからの生き方に悲観して「死にたい」とまで考えてしまう人もいます。
実は、似たようなことは大きな病にかかった人や親しい人を亡くした人、体に障害を負った人などにおいても発生します。まずはきっかけとなる出来事によって大きな衝撃を受け、そのうち現状を受け入れることができ、最後に順応していく、といったものです。それぞれ葛藤はあるものの、いずれは落ち着いていくものですが、発達障害の場合、このようにうまく順応していけるケースとそうではないケースがあるということです。
検査後に何をしたいのか
発達障害の検査をするのであれば、検査の目的をイメージして書き留めておくと良いでしょう。例えば検査によって得意なことと不得意なことを知って、今後の職選びに活かすということや、既にほかの人と同じように働くことに限界を感じているのであれば障害者手帳を申請して、障害者枠で働くことを考えるということや、結婚や子作り(遺伝するおそれがあるため)の際の参考にするなどということなどがあります。
発達障害の検査は予約してから短くても1か月待ち、長ければ半年待ちということもあります。今まで自分は発達障害かもしれないと思ってきても、実際に発達障害と診断されれば、それなりの衝撃を受けることになりますので、予約をしてから検査や検査結果を知ることができる日まで、しっかりと自分自身と向き合う必要があります。