eスポーツが日本で、スポーツとして認知される日は来るのか?
- 2018/08/13
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Xスポーツに続け!! 「eスポーツ」
サーフィンやスケートボードが2020年の東京オリンピックの新種目に選ばれるなど、改めて注目が集まっているのが「エクストリーム・スポーツ(Extreme Sports)」。
過激で危険、カッコイイ!! というわけで若者のライフスタイルに大きな影響を持つ「Xスポーツ」が日本でも注目され始めたのは、2002年のソルトレイクシティ・オリンピック、スノーボードなど一部のXスポーツが新種目に採用されてから。
それによりスポンサーは付きやすくなりましたし、国からの強化資金も出やすくなるなど、アスリートにとっては良いことづくし。
一気にメジャーになりますから競技人口も増えますし、有望選手も出やすくなるなど良いサイクルに入るもの。平野歩夢選手らの平昌オリンピックでの活躍は、まだ記憶に新しいですよね。
というわけで様々な競技が、オリンピックの新種目に採用されようと働きかけを行っているようですが、それらの中で一定の結果が出ているといえるのが「eスポーツ(e-sports)」。今年、インドネシアで開催される「アジア競技大会」でデモンストレーション競技として開催されることが決定したのです。
eスポーツへ、日本での強い風当たり
大会に採用されるゲームは「ウイニングイレブン2018」、「クラッシュ・ロワイヤル」、「リーグ・オブ・レジェンド」など。日本でも大会に派遣するプレイヤーの選考会がおこなわれ、5名と1チームの代表が決定。すでにおこなわれた地域予選を通過した3選手が、本戦に向けて準備に怠りがないといいます。
この様に盛り上がりを見せているeスポーツなのですが、その一方でよく議論になるのが「eスポーツは、本当にスポーツなのか?」というもの。
「汗を流しているアスリートとは同列に語れない」とか「ゲーム依存症への拍車がかかる」とか「ただ遊んでいるだけじゃないか」いった、かなり辛辣な意見が目につくのです。
eスポーツをムリにスポーツする必要性はどこに?
汗をながななければスポーツではないのか? スポーツに打ち込んでいる連中は全員、依存症にかかっているようなものではないか? スポーツなんて、そもそも遊びじゃないのか?
何だかこの議論は終わりそうにもありません。
しかし議論は別として、eスポーツも捨てたものではないと思わせてくれるのが、日本のプロゲーマーの草分けである梅原大吾氏。
eスポーツの世界の第一線で20年以上活躍し続ける第一人者なのですが、彼に密着したドキュメンタリー番組や著作からは、一流のアスリート顔負けのゲームに対する姿勢やストイックさが伝わるもの。
単なるゲーム好きと、プロゲーマーの間には大きな差があることに気づかされるはず。それなりに称賛に値するものだと気付かされるのです。
ならばeスポーツ自体、無理にスポーツの仲間入りを果たそうとしなければいいのではないか? などと、私・アントニオ犬助は考えてしまいます。
スポーツ専門チャンネル「ESPN」を観ているとeスポーツ同様、スポーツか否か微妙なライン上にある一方で、高い人気を得ている「スポーツ」が数多くあるもの。例えば、ビリヤードやダーツなどは長い歴史もあり、もちろん競技のプロもいる。大会には多くの観客が集まり盛り上がりを見せています。
囲碁や将棋、チェス、ポーカーといった競技も同様であることは、皆さんご存知のとおり。eスポーツもその路線でいけばいいのではないでしょうか?
まだまだ、道は険しそうですが……
しかし、日本のeスポーツを統括する「一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)」はそうは考えていない様子。
eスポーツのスポーツ化は世界的な流れ。
競技人口はすでに1億人を超えているといいますし、今年のアジア競技大会ではデモンストレーションとしての扱いですが、2022年の大会では正式競技入りが決定。2024年のパリ・オリンピックでの正式採用も検討されていますから、この流れに乗り遅れるなとばかりに、躍起になっています。
ならば必要になってくるのは普及活動でしょう。
ゲーム自体の認知度を上げたり、人口の裾野を広げるために、複雑になるばかりのゲームの操作性をシンプルにすることや、体験版を安価に配布することで必要になるでしょう。フジテレビONEで放送されている「いいすぽ!」のような番組を増やす必要もあるでしょう。
また「eゲーマー」が社会的に認知されるためにも、梅原氏に続くスター候補を育てなければなりません。
eスポーツが日本でスポーツ化するまでの、道は険しそうではありますが、さて、どうなりますことやら。