「ジャパンタクシー」、これじゃ日本の家電と同じじゃないか!!
- 2018/09/04
- ライフスタイル・娯楽
- 461view
- 自動車
- タクシー
- トヨタ
- 新車
- 自動車
- 車
- 高級
街の景観としては、なかなか優秀!!
最近、街中で背の高いタクシーを見かけるようになりました。
「カワイイ」とか、「レトロ」とか、私、アントニオ犬助の周りでもなかなか好評なのですが、この車はトヨタ「ジャパンタクシー」。昨年の秋に発売されて以来、日々台数を増やしており、販売台数は月間1,000台に迫ろうという勢い。2020年の東京オリンピックまでは、タクシーの3台に1台をジャパンタクシーにする!!と、トヨタさんは鼻息も荒いのです。
そんなジャパンタクシーは街の景観の一部としては悪くない感じ。
犬助も好ましく思っているのですが、車内はどうなっているのか?と思って先日利用した際に、色々と観察してみましたので、ここでご報告いたします。
まず、乗客を迎えてくれるのは、大きく開閉するスライドドア。
これは歩道ギリギリまでタクシーを寄せてお客をお出迎えするための工夫だと思うのですが、ミニバンでのノウハウがそのまま活きているという感じ。ベース車両はトヨタ「シエンタ」だそうです。
乗り込んですぐに感じるのは車内の広さ。
最もポピュラーなタクシーであるトヨタ「クラウン・コンフォート」と比較しても足元に広さを感じますし、天井も高く設計されていますから頭の上の空間が広い。心理的な圧迫感が薄いというのはジャパンタクシーの大きな利点といえるでしょう。
そんなシートの材質は合成皮革製。シートと車内のカラーリングはブラウンで統一されており、今までのタクシー然としたイメージとは一線を画する。これも悪くはありません。
細かな工夫も盛り沢山ではあるのですが
そして犬助の目をひいたのが、そこここに仕組まれている細かな工夫。
例えばシートベルトのバックルにはLEDが仕込んであり、夜間でも見つけやすい工夫がなされていますし、スマホなどを充電できるUSB端子が付いているのも便利なのです。
これらの細かな工夫は、上級グレードの「匠」になると、さらにエスカレートします。
後部座席シートヒーターが付いていたり、後部座席のエアコンをお客が調節できたり、遮音性が高いガラスを採用していたり、手元をスポット的に照らす読書灯が付いていたり、エアコンからは弱酸性のナノイーが噴出したり……これでもかというぐらい、細かな工夫が盛り込まれています。
その一方で、あちこちから感じられる粗
外観もなかなか、車内は細やかな工夫。ジャパンタクシーって優秀な車両なのでは?
そう思われるかもしれませんが、その一方で結構な粗も感じます。
まずスライドドアなのですが、電動でゆっくり開閉するので、お客を乗せてすぐに発進するというのはできない様子。「運転手さん、あの車を追ってくれ!!」なんていう、刑事物のドラマには向かないでしょうし、利用していても少々イライラします。
また、広くなったと感じる車内ですが、後部座席はやっぱり3人乗り。スーツケースやゴルフバッグなどの大きな荷物と一緒に乗り込むことはできませんから、ラゲッジスペースを利用することになる。犬助はドライバーさんに荷物を降ろしてもらうのって、気を使うから好きじゃないんですよね。
そして合皮のシートにしても、手触りは今一つという感じ。これはメンテナンス性を重視した結果でしょうか?まあ、犬助が乗車したタクシーがそうだっただけで、多くのケースではシートカバーが付けられているでしょうから、実際はそれほど気にならないかもしれませんが。
細かい工夫が主になってしまっては……
「ほらほら、乗客のことをよく考えているでしょ?」
ジャパンタクシーを利用して感じたのは、こんなメーカーの主張です。何かに似ているな、と感じたのは日本の家電。細部にばかり気を使いすぎ、高機能化したまではいいけれど、結局、ガラパゴス化してしまった日本の家電製品やガラケーと共通するものを、犬助はジャパンタクシーに感じたのです。
その一方で、新しいタクシーとしての主張があるか?というと、どうも弱い。
長時間乗っていても疲れにくいシートとか、足回りとか、トヨタのサイトを見ると色々と書かれてはいるのですが、それらを感じることができなかった。
どうせならばもっと、日本のタクシーとはこれであるという、新たな主張を感じたかったのですが、残念ながら犬助は感じることができなかったのです。
日本のタクシー=細かな工夫って……今後の日本の自動車産業も、家電業界と同じ道を歩んでしまうのではないでしょうね。