車の車両保険はお得?使うと等級が下がるカラクリについて
- 2017/06/04
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車両保険とはなにか
いわゆる任意保険と呼ばれている自動車保険に入っていないオヤジは少ないでしょう。いまでは、ひとたび事故が起きればその賠償責任は超高額になりがちです。自賠責保険の範疇で終わることを期待してはいけません。対人賠償だけでなく対物賠償も無制限の時代です。
その中で、対人も対物も無制限にしていても、車両保険には入っていないオヤジが結構な数いるようです。正確には、車両に関する補償のオプションを付けていないということです。その理由のひとつに、保険料の高さがあります。
対人補償・対物補償に加えて、弁護士特約などいくつかのオプションを選択することができますが、他のオプションを選んだときよりも、車両保険オプションを選んだ時の保険料の跳ね上がり方が別格なのです。それもそのはずで、事故で壊れたときだけでなく、車が盗難にあったときまで保険金を支払うとなれば、保険会社としては数十万円から百万円を超える金額が必要になります。そして、そのリスクは小さいとは言い切れません。そのために、車両保険オプションの保険料は高いのです。ただ、保険事故が起きたときに貰える金額を考えればお得な保険とも言えます。
さらに、車両保険は使ったら保険等級が下がってしまうと思われていることから、加入しないオヤジもいるようです。
車両保険の使用による等級の下がり方とは
さて、自動車保険のノンフリート等級は最高で20等級まであります。一般的に、保険事故を起こすと3等級ダウンすることになっています。保険事故とは「保険金の支払をともなう事故」のことであり、保険を使わなければ保険事故にはなりません。
そこで、車両保険を使った場合にも3等級ダウンするのかといえば、実は、盗難や火災などの契約者の責任ではないか、契約者の責任が小さい理由による場合は、1等級ダウンとなります。つまり、車両保険を使った場合でも3等級ダウンか1等級ダウンかの違いが生じるのです。等級はダウンすればするほど保険料が上がります。
この違いはかなり大きいです。20等級が3等級ダウンすると翌年は17等級となり、20等級に復帰するまでさらに3年必要です。しかし、19等級へのダウンで済めばその次は20等級に戻ります。この年数の差だけ、支払う保険料が違ってくるのです。もし、15等級などの時点で保険事故を起こした場合、15等級に戻るまでだけでなく、20等級に達するまで差額が生じます。
そこで、車両保険が損か得かを考える際に、等級が下がることによる将来的な保険料の負担増を計算する必要があります。その負担をしてでも、保険金を貰ったほうが得であれば車両保険はお得な保険となり、そうでないなら損だということです。
結局のところ、数万円や十数万円程度の保険金額になりそうな事故の場合は、車両保険を使わないほうがお得になるケースが結構ありそうです。しかし、まとまった金額の事故であれば、使ったほうが得になるケースが増えるでしょう。もちろん、各人の条件や保険会社によっても異なります。
最後は、自分の保険会社の場合にどうなるかを、しっかりと確認することが大事なことです。