流行ってきたインフルエンザのA型とかB型ってなんのこと?
- 2018/01/29
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冬本番でインフルエンザも流行へ
インフルエンザといえば、冬場に流行する風邪と混同されやすいウイルス性の疾患、気道感染症です。夏でも発症することがないわけではありませんが、基本的には冬、寒い時期に激増します。年によっては爆発的な流行をみせることもあります。これからが流行のピークになる季節です。この12月から3月にかけて流行するインフルエンザを季節性インフルエンザと呼びます。
さて、インフルエンザ対策には予防接種が有効とされています。毎年、秋の終わり頃から医療機関で予防接種を受けるオヤジも少なくありません。この予防接種は、インフルエンザワクチンを注射することで、インフルエンザウイルスに感染した場合の発症を予防し、発症した場合の重症化を防ぐためのものです。
オヤジのなかには、インフルエンザの予防接種をしたから感染しないと勘違いしている人がいます。そして、感染しないのだから、自分が感染源になることもない。だから手洗いも不要だ!と主張するオヤジまでいます。しかし、これは大きな間違いであり、すでに述べたように、インフルエンザのワクチン接種は感染を防ぐものではありません。最も大きな役割が、重症化の予防です。
しかし、予防接種を受けたのに重症化することがないわけでもありません。つまり、予防接種も大事ですが、感染しないことが重要なのです。
ちなみに、厚生労働省ホームページのインフルエンザQ&Aの19番によりますと、ワクチンを接種しなかった人の発症率(発病率)が30%でワクチンを接種した人の発症率が12%であることから、予防接種によって発症を60%抑えることができるとされています。
さらに、これだけ予防接種が浸透していながら、パンデミックと呼ばれる大流行が起こることがあります。なぜでしょうか?
それこそが、インフルエンザが一種類ではないことを実感させられるできごとなのです。インフルエンザにはA型やB型といった種類があります。
インフルエンザの各型
インフルエンザにはさまざまなタイプがあります。実は、毎年この時期に話題になっている季節性インフルエンザとは、A型のインフルエンザのことです。インフルエンザには、このA型のほかにB型、C型があります。この3つが主に人間に感染するインフルエンザだとされています。
A型のインフルエンザには、少しずつ変化するという特性があります。そのため、同じA型といっても年によって違う型だと思った方が良いでしょう。これによる弊害が、パンデミックというわけです。A型インフルエンザウイルスの変化を見誤って、ワクチンが間に合わない、効かないといった状態で起こります。こうしたパンデミックを起こすタイプをA型と区別して新型インフルエンザとも呼びます。スペイン風邪や香港風邪と呼ばれたのも新型のパンデミックです。
A型インフルエンザを発症した場合の症状としては、短時間に38度以上の高熱になる、筋肉痛や関節痛、頭痛などの痛みや全身倦怠などがあります。また、風邪と同様の症状もあります。重症化すれば脳炎、脳症のリスクが増えます。
B型のインフルエンザは、A型のように大きな感染になることは少ないとされており、流行規模もA型ほどではありません。その症状も、下痢など風邪の症状に似ており、A型よりも軽いケースが多いようです。
C型のインフルエンザは、さらに症状が軽いインフルエンザだといわれています。その軽さから単なる風邪との見分けが難しいともいわれています。
人間以外のインフルエンザで、鳥インフルエンザや豚インフルエンザ、馬インフルエンザなどがありますが、これらはA・B・C型と同列にあるものではなく、A型インフルエンザに分類されます。同じA型ではあるものの、人間か他の動物かで呼び方が違っているだけです。