ロキソニンとモーラステープに、何故信者がいるのか探ってみよう
- 2018/01/21
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腰痛持ちの人は、一度はお世話になった事があるのが湿布薬。
哀しいかなオヤジ世代になると薬局で、バ〇テリンとドリンク剤を買って節々の痛みを少しでも和らげないと、息子世代についていけない。
そこで問題なのが、接骨院や整体でしか処方して貰えない湿布薬。
ロキソニンとモーラステープって、何がどう違うのだろうか。
どちらも非ステロイド性抗炎症剤
モーラステープとロキソニンはどちらも『非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)』と呼ばれるもの。
体内で『痛み、炎症、発熱』を起こす『プロスタグランジン』と呼ばれる物質が発生するのを抑える事で、炎症に伴う腫れ、痛みを和らげ、痛みや腫れに伴う熱も下げる効果がある。
プロスタグランジンは、本来人間の体の様々な組織や器官に存在するホルモンに似た物質です。
これが体が傷をうけたり、体調が悪くなった時に『シクロオキシゲナーゼ』という酵素を出し、血管を拡張するので、体内で痛み、炎症、発熱が起こる様になっている。
プロスタグランジンは生理前~生理中に多く分泌されるため、子宮が収縮するので生理痛の原因にもなります。
ロキソニンが生理痛に効果があるのは、プロスタグランジンの抑制に働き掛けるからだ。
NSAIDsは解熱、鎮静剤として幅広い用途で用いられる事が多く、テープ・ハップ状だけでなく錠剤、ゲル状もある。
ポンタールは、咽頭炎や喉風邪の炎症止めや解熱剤に使われるNSAIDs医療用医薬品で白色のカプセル錠だ。
NSAIDsは、症状、部位別に内服薬、外用薬に分けられるが、内服薬は他の鎮静剤よりも胃や腸を荒らす。
消化器系へのダメージは、きつい抗生物質と張り合えるので、内服が続く場合は、セルベールや整腸剤とセットで飲む事をお勧めする代物だ。
モーラスとロキソニンは成分の違い
ではモーラステープと、ロキソニン、どう違いがあるのだろうか。
内服薬ではロキソニンに軍配があがるが、パップとなるとモーラス一辺倒の人もいる。
モーラステープとロキソニンの主成分は、NSAIDsでも『プロピオン酸系』と呼ばれるこれまた同じもの。じゃぁどっちでも同じじゃないの、と思う人もいるかもしれない。
インドメタシン、イブプロフェン、フェルビナク、これらもまたNSAIDsなのだから、どう違うのだ全部ドラッグストアの安売りで買えばいいじゃないかという事になる。
ロキソニンは、ロキソプロフェンナトリウム水和物が主成分で、外用だけでなく内服薬にも使用される汎用性が高い鎮痛剤だ。一方モーラステープ(パップ)は、主成分はケトプロフェン。
日本では湿布のみが発売されており、’67年に仏・ローヌ・ブーラン社(現:サノフィ・アベンティス)が発売して以来、ずっと医療機関で使われている湿布である。
ロキソニンとの違いは、関節リュウマチなど、慢性的な関節の痛みに効力を発揮するのがモーラスという事だ。
これは馬の外科手術後のリハビリに使われてきた歴史から、立証されてきたとみられる。
ただしモーラスにも欠点があり、モーラスを張った所を紫外線に当てると跡になってしまう(光過敏症)となる為、貼った時は服で隠す事だ。
ドラッグストアで買える外用湿布はロキソニンに拘らなくていい
医療機関では医薬品が貰え、こちらが一番効力を発揮するのだが、モーラステープとロキソニンには、スイッチOTCがある。
『ロキソニンSシリーズ』は第一三共ヘルスケアからようやく2年前にスイッチOTCとなった。
ロキソニンテープやハップは、スイッチOTCでは『Sテープ』『Sハップ』となり、枚数制限も決まっている。
Sテープ(7枚、14枚入)は,1日4枚まで、SテープL(7枚入)、Sパップ(7枚入)は2枚まで、ゲル(25mg入)は2cmまでと一日の使用量が決められている。
ゲルも医療用医薬品では50mgがあるが、スイッチOTCでは25mgまでだ。
テープやハップに含まれるロキソプロフェンナトリウム水和物も5mgと医薬品に比べ少ないが、効果はある。
モーラステープのスイッチOTCでは、オムニードケトフェロンパップ(6枚、18枚入:テイコクファルマケア)がある。
こちらも一日2枚と枚数制限がされている。
筆者としては、クリームやゲル、ローションがあるエパテック(ゼリア新薬)が、本格的にスイッチOTCに貰いたいと思うのだが、どうもそうはいかないようだ。
ロキソニンやモーラスに押され、これらの湿布しか使わない人もいるが、筆者はギックリ腰になった時に、通っているスイミングのおばあさんにもらったスミルスティックだった。
なんのこっちゃない、有効成分はロキソニンやモーラスと同じNSAIDsのフェルビナク5%。ドラッグストアで同じ様なものを探して高いのに驚いたが、これでも結構よく効く。
あっちこっち痛めたからといって、ロキソニンとモーラスしか使わないロキソニン信者、モーラス信者が、筆者の周りにごろごろいるが、有効成分は全て同じ非ステロイド性抗炎症剤。
使う回数を守り、体の相性にあわせて選べばいいのだ。