クラフトビールに続く「クラフト○○」で、新年を祝いましょう
- 2018/12/26
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もう体験されました?クラフトビール
見慣れないラベルのビール、酒屋さんでも、バーでもよく見かけるようになりましたね。
これらは「クラフトビール」と呼ばれるもの。地域に根付いた小さな蒸留所が造るこだわりのビールのことで、日本でも人気が定着。「インドの青鬼」や「水曜日のネコ」など、印象的な名称と味わいのビールを送り出す「ヤッホーブルーイング」が代表で、現在では日本で140を超えるブルワリーが、自分たちにしか造れないビールを送り出しています。
考えてみれば、日本の大手メーカーが手がけているビールのほとんどが、のど越しさわやかなラガー系ばかり。これでは、ちょっとさみしい気もするのです。一方で、クラフトビールの多くはエール系、香りや味をより楽しめる様に造られていますから、ビールの新たな魅力に目覚めたという人も多いもの。これが、現在のクラフトビールの流行につながっているのでしょう。
ジンに対する先入観を裏切ってくれる「季の美」
と思っていたら「クラフト」の潮流はビールだけにとどまっていないようで、お酒好きの間で話題となっているのが「クラフトジン」。ビールと同様、小規模な生産者が手がけているジンのことで、それぞれのこだわりや個性が際立つ点も同じ。色々とリリースされているのですが、私、アントニオ犬助が口にして驚かされたのが「京都蒸留所」が手がける「季の美」。
「ビフィーター」とか「ボンベイサファイア」など大手メーカーが手がけるものと、何が違うかというと、香り。ジンといえば、しばしば松ヤニ臭いと形容される匂いが特徴なのですが、これはジュニパーベリーというスパイスを香り付け(ボタニカル)に使っているから。
一方でクラフトジン・季の美が使うボタニカルはジュニパーベリーに加えて、ユズや玉露、山椒、ヒノキといった京都らしいフレーバーたち。季の美ならではの個性的な味わいが完成していますから、ジン独特の匂いが苦手という人もストレートでも楽しめてしまえますので、ぜひ一度、試していただきたいものです。
本州初のクラフトラム「ナインリーヴス」
さて、「クラフト」の波はビール、ジンにとどまりません。他にも様々なものが造られており、中でも面白いのがクラフトラムの「ナインリーヴズ」。実はこれまでにも、国産のクラフトラムは「グライスラム」や「イエラム」などが造られてきています。しかし、これらは原料のサトウキビが栽培されている沖縄や小笠原のものばかり。一方でナインリーヴスは、滋賀県で造られているというところがユニークなのです。
加えて、手がける竹廣株式会社の本業は自動車部品製造というのも、ユニークなポイント。そこで養われたモノ造りのノウハウと、蒸留所のある滋賀県大津市の超軟水、日本産の酵母が相まって醸されたラムは数々の国際コンクールでも高い評価を受けています。
せっかくのお正月だから、特別感のある一杯を
また、クラフトテキーラの「雫(しずく)」も面白い存在。こちらは福岡県にあるメキシカンレストラン「エルポラーチョ」が本場メキシコの蒸留所に依頼して造ったもの。厳密にはクラフトではないかもしれませんが、日本人がプロデュースしたテキーラとしては第1号。日本人好みの柔らかな舌触りを実現させた自信作だとか。
プレミアムテキーラがお酒好きの間で人気を増すにつれ、雫への注目も高まっていますから、比較的手に入りやすい今の間に手に入れておくのが良さそうです。
以上、ご紹介してきた「クラフト○○」なのですが、共通する魅力は生産者のこだわりが感じられることと、どれも特別感があること。せっかくのお正月ですから、今年の飲み始めは「クラフト○○」にするのも楽しい趣向かも。新しいお酒の世界への扉が開いてしまうかもしれません。