ビール新時代の合い言葉は高アルで「一気酔い」!?

  • 2018/06/19
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  • のりき 夢丸
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この夏のビールトレンドは高アルコールだ

この夏のビールトレンドは高アルコールだ

梅雨が過ぎれば夏はもうすぐそこまで来ています。

昼間の暑さをしのぎ、飲み会に、風呂上がりにオヤジが手にしたい飲み物といえば、やっぱりビールですよね。
若い世代ではことさらビール離れが進んでいるようですが、オヤジたちの夜のお供はまだビールで間違いないんじゃないですか?

え?社内検診で数値引っかかった?
飲めば飲んだだけビールっ腹にしかならない?
確かに、そういう声もよく聞きます。

そんなアナタにお届けしたい1本。
その名も「高アルコールビール」。

一時期あの「焼酎」で流行った「すぐ酔える系」のアルコール高め飲料です。
その流れが今、ビールにも来てるんですって。

 

種別は第3のビールに属します

種別は第3のビールに属します

さすがにいきなり定番商品のアルコール度数をいじるのって難しいですから、各社ともに「高アルコールビール」はいわゆる第3のビールとして開発されています。

ビール離れが叫ばれて久しい業界。ここ10年以上ビール市場は縮みっぱなし。
その中で唯一「昨年の倍以上」の生産を見込み、今年だけで50%近く出荷が増えるといわれるのが「高アル」ジャンル。
この波に乗り遅れまいと、度数や原料に工夫を凝らした製品が各社からどっとあふれてきました。

ひとくちに「高アル」といっても確固たる定義はないそうで、中にはアルコール度数だけで9%に達する「酒一歩手前」のビールもありますから、いつも通りのピッチのはずが、油断するとすぐにも酔いそうな気配です。

 

昔よりはるかに美味しくなったとか

昔よりはるかに美味しくなったとか

さてこの「高アルビール」。もとは焼酎における成功体験をビールに落とし込んだ、いわゆる「2匹目のドジョウ」シリーズです。

時は08年リーマンショック後。
厳しいお財布事情を反映し、今まで晩酌で2本だった酒を1本にするオヤジたちが増えました。
「ならば、1本でグッと2本分酔ってもらおう」
そんなコンセプトでまず発売されたのが「高アル酎ハイ」。
いわゆる「宅飲み」の波にも乗り、量を飲まなくても酔えるというのがウケて、若者層にも一定の広がりを見せました。

実はその当時にも「高アルビール」、あったんだそうです。
でも、ハッキリ言って、まずかった。
オジサンにも嫌いなビールってあるんですけど、その最たるものが「人工的なアルコールの匂いがするもの」です。
クサいんですな、飲み物の匂いじゃないっていうか。

ところが今年のはちょっと違うそうですよ。
とげとげしいアル臭が抑えられ、スッキリ飲みやすくなったんだとか。
技術開発ってやっぱりスゴいんですねぇ。

 

すぐ酔えば飲む手が止まるかなあ?

すぐ酔えば飲む手が止まるかなあ?

では、高アルビールでこの夏はバンバンザイかというと、話はそう簡単ではありません。まず、

▼1本で2本分酔うなら、オヤジは高アルを1本しか買わない

という問題。つまり、単純に企業の売上高として伸びないけどそれはどうなの?ということ。

さらに
▼せっかく高アル酎ハイに一度呼び込んだ客層を高アルビールと争って幸せなのか

というもはや禅問答のような課題も見えます。

オヤジたちにしたって、1本で酔い始めたら、そこで缶を持つ手がスッと止まるでしょうか。
もう1本飲めば、それこそ「もとのもくあみ」。逆に今までよりアルコール量「増えてるじゃん」という…。
缶のフタを「プシュッと2回あける」ことに快感を覚えるオヤジなら、この高アルビールには手出し無用です。

結局ビール会社のふところと、オヤジの肝臓のどちらがより早く傷むか、という哀しい競争になりかねないのが、この高アルビールの本性かもしれません。

そんなアナタには、アレもありますよ。
ほら、透明なノンアルコールビールテイストとかいう、真逆のコンセプトの商品が。
あれとセットで(何なら割って?)2本分ということで、この夏を乗り切ってはいかがでしょうか。

…いっそ、純粋なビール2本でいいんじゃね?

この記事の作者

のりき 夢丸
のりき 夢丸
馬と日本酒と時代劇をこよなく愛するフリーライター。 モットーは「人の行く裏に道あり花の山」。 最近はドローンに興味津々の毎日。 競馬血統ブログ「ほぼ毎週競馬ナビ」にて執筆中。
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