欲望に忠実になる事を若者から学ぶ。
- 2017/06/21
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デリッカーとかアシッガーとか、何だかわかります?
サイケデリックとかアシッドロックとか、何だか懐かしい単語を耳に挟むと思ったら、実は若い人たちのスタイルを指すそうですね。前者を「デリッカー」、後者を「アシッガー」と呼んでいることでもわかる通り、13thフロア・エレベーターズとかグレイトフル・デッドなどとは全く関係ないばかりか、60〜70年代のヒッピーファッションとも全く関係がない。全く前知識もなく彼らを見ると、全て「お兄系」じゃないの?と思ってしまうのですが、着用しているブランドや、小物使いが微妙に違うといいますから、なかなか難しいですね。
もちろん、60年代のカルチャーとは無関係
いうまでもなく、ファッションとは文化の一部であり、ライフスタイルの発露。それを着用している以上は、そのようなライフスタイルがあってこそだと思うのですが、当然ながらデリッカーやアシッガーを自称する若者たちは、オリジナルのヒッピームーブメントとは全く無縁な上に、興味すらないもの。ジェファーソン・エアプレインを愛聴しているはずもないのです。
言葉がキャッチーで、スタイルがカッコよければ!!
しかしデリッカーやアシッガーは、そんなことに疑問すら持っていないしですし、もっというならば、デリッカーやアシッガーを仕掛けているメディアや服飾ブランドですら、そんなことに興味すらなさ気なのです。
例えば代表的なアシッガー御用達のブランドのデザインを見ても、アシッドロックの影響は一切感じられない。感じられるのは、ゴス系のテイストのみ。まあ、ゴスといっても彼らはピーター・マーフィー何ぞ、知る由もないのでしょうが。
サイケデリック・ロックなんぞ耳にしたこともないのに、なぜ彼らがデリッカーやアシッガーを自称するのか?それは言葉自体がキャッチーであり、スタイルがカッコがいいからです。
だって、カッコいいは正義だから
さて、デリッカーやらアシッガーといっても、この流行は夜の渋谷の若年層に支持されるミニマムなもの。
より広範囲に支持されているファッションとして、近年よく見かけるのがニューヨーク・ヤンキースのNとYのモノグラムです。気にして見だすとヤンキースのロゴ入りグッズを身に付けている中高生の多いこと。一人ずつ話をしたわけではありませんから確証はないものの、彼・彼女たち全てがヤンキースのファンということは絶対にないでしょう。下手したら田中将大投手の名前すら知らない可能性があります。
ファンでもないのに、なぜヤンキースのグッズを身につけるのか? これも、カッコいいからという理由でしょう。
そういえば、オヤジ向きのカッコいいものは沢山あって
つまり、若い世代・子どもたちにとってファッションやグッズとは、カッコがいいから身につけるというものであって、それ以上の意味は持たないということなのです。大体、それらの物がカッコいい以上の意味を持たなければならないと考えている時点で、もうオヤジの考え方。彼らにとっては理解できないものなのでしょう。
彼らはカッコがいいという理由で、身の回りのものをファションとして消費していきます。そんな姿を見て眉をひそめつつも、そういえば自分たちもそうだったなと思ったりもするのです。カッコがいいから消費する、そんなライフスタイルを謳歌していた自分はどこにいったのか? 分別とか分相応とか、そんな言葉でごまかしながら消費するということに消極的になった挙句、現在があるのでは……なんて、考えてみたりするのです。
分別とか分不相応とか、そんな言葉は一旦捨てて、もっとカッコいいものに素直になってみてはいかがでしょうか。オヤジにふさわしいカッコいいもの、後は消費されるだけという状態になって、身の回りにあふれていたりするのですから。