香港の経済ってどうなの?中国とはどんな違いがあるの?
- 2019/03/04
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アジアを代表する都市
香港と言えば、アジアを代表する都市の1つです。正式名所は「中華人民共和国香港特別行政区」であり、中国の特別行政区となっています。イギリス植民地時代の影響により、香港は中国文化と西洋文化が交じり合う都市です。
そんな香港ですが、経済は中国とは異なる体制となっています。実は、中国でありながら、香港は資本主義が採用されているのです。今回は、そんな香港経済について紹介していきます。
香港は一国二制度で資本主義
中国でありながら、香港は資本主義を採用しています。これは、1997年に香港がイギリスから中国に返還された際に、「中華人民共和国香港特別行政区基本法」が制定されたからです。この基本法により、香港には「高度な自治」が認められており、イギリス時代の政治や経済体制が継続され、資本主義経済となっているのです。
ちなみに、この基本法では50年間は同じ体制を継続することが決められています。そのため、最低でも2047年までは、香港は社会主義国である中国でありながら、資本主義経済を続けることになっているのです。
香港経済の特徴!
<法人税率が低く拠点にしやすい>
香港経済の特徴は、低い法人税率にあります。香港は、2018年に税務条例を改正しており、2段階の税率措置を導入しています。そして、法人税率は利益のうち200万香港ドルまでは8.25%の税率であり、200万香港ドルを超える利益は従来通り16.5%で課税となるのです。
日本の法人税率は約30%であることを考えれば、いかに香港の法人税率が低いのかがわかります。その結果、国際的な拠点として香港が選ばれやすく、経済発展につながっているのです。
<国際金融都市として成功>
香港は、国際金融都市として成功しています。世界三大金融センターとして評価されており、ロンドンやニューヨークと並ぶ金融都市となっており、世界経済において確固たる地位を確立しているのです。
実は、香港は古い時代から交通の要所となってきました。そして、イギリスの植民地時代に金融・貿易・物流の拠点として、大きく発展してきたのです。そして今では、世界有数の金融都市となっているのです。
<サービス業が中心>
香港は、金融業を始めとしたサービス業が産業の中心となっています。香港のGDPの8割をサービス業が占めているのです。金融業に加えて、観光産業も大きい割合を占めています。世界有数の観光都市でもあり、観光産業も経済にプラスの影響を与えているのです。
今後の香港経済の展望!
今後の香港経済は、フィンテックの先進地として発展していくとみられています。フィンテックとは、「ファイナンス(金融)」と「テクノロジー」の2つを併せた造語であり、金融テクノロジーと意訳することができます。
先ほど紹介したように、香港は世界有数の金融都市です。そのため、フィンテックを発展させる土壌は整っています。そして、香港の中央銀行や金融監督当局にあたる香港金融管理局も、『香港のスマートバンキングを新時代に導く7つのイニシアチブ』を発表しており、フィンテックの発展を目指しています。
香港は、次世代の金融サービスで世界をリードするかもしれません。どんな発展をしていくのか、今後の香港の金融産業に注目です。
香港経済に注目しよう!
香港は中国領でありながら、資本主義経済を採用しています。イギリスから中国に返還された際に、一国二制度とする「中華人民共和国香港特別行政区基本法」を制定しており、そのまま資本主義経済を継続しているのです。
そして、香港は世界有数の金融都市・観光都市となっています。香港経済は、法人税率の低さによるアジアの中心拠点となり、金融業・観光産業を中心としたサービス業によって高いレベルを維持しているのです。
今後は、金融業の最先端であるフィンテックの発展が期待されています。香港の経済の中でも、金融業については注目しておくべきでしょう。