転職を後押ししてほしいビジネスマンに捧げる、転職勝ち組・藤堂高虎の名言3選
- 2018/09/03
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生涯に7度転職した戦国武将・藤堂高虎
江戸幕府を開いた徳川家康が亡くなるとき、枕元に控えることを許された家臣のひとりが藤堂高虎です。実は、高虎にとって家康は7番目(一説では8番目)の主君。それでも最期を看取る栄誉を与えられるほどの重臣に取り立てられた理由は、ひとえに誠実な生き方を心がけてきたからでしょう。
何度も主君を変えたのに誠実とはどういうことかと、疑問に感じる方もいるかもしれません。しかし生涯を通じてひとりの主君に忠誠を尽くすことが常識となったのは江戸時代からで、高虎が生まれた戦国時代にはよりよい主君を求めて職場を変えることも認められていました。このため高虎は自分を認めてくれる主君を探して転職を繰り返しましたが、その主君に仕えている間は決して裏切ることなく全身全霊を捧げて仕えたのです。
裕福ではない武士の家に生まれながらも、最終的に戦国時代の覇者となった家康に重用された高虎は、まさに転職の勝ち組です。そんな高虎だからこそ、主君の変更も視野に入れた生き方を遺訓として残しています。転職を考えているけどなかなか踏み出せない、そんな現代のビジネスマンの背中を押してくれる3つの名言をご紹介しましょう。
身の行ひ正しくしてたたずみ不成時は悪敷家と心得立去へし
「行いを正しくしても居心地が悪いときは悪い家だと納得して退去するべきだ」という意味です。「家」とは主君の家のことなので、現代の企業に置き換えられます。つまり、「きちんと礼儀正しくしているのに居心地がよくない職場は合っていない職場だから退職したほうがいい」と解釈できるのです。
職場にはそれぞれの雰囲気や風潮があるので、やはり人によっては合わないこともあります。もちろん自分勝手をしていれば周囲から煙たがられて居心地が悪くなりますが、一般常識やマナーを守っていても違和感がぬぐえない職場はあるもの。
そんなときに溶けこむ努力をするのはすばらしいですが、どこかで自分を曲げなくてはいけないのでとても疲れてしまいます。それでも無理をして同じ職場にかじりついても、実力を発揮するのは難しいですよね。それならいっそこの職場は自分にとってよくない場所だと意を決して、もっとのびのび仕事ができる職場を探したほうがいいと高虎は言っているのです。
数年昼夜奉公をつくしても気も不附主人ならは譜代なり共隙を可取
「数年にわたって昼夜を問わず尽くしても気づかない主君なら、先祖代々仕えているとしても暇をもらうべきだ」という意味です。
近年ではブラック企業だけでなく一般的な企業でも残業続きの激務に耐えているビジネスマンが多いですよね。そんなときに続けるか辞めるか悩んだら、この名言を思い出してください。主君つまり上司は、働きぶりや成果をきちんと評価してくれるでしょうか。
そうでないなら早めに退職するべきというのが高虎の考え方。この名言のあとには「ぼんやりと暮らすのは無意味である」という内容が続いています。部下を評価しようと考えない上司のもとで働いてもやりがいを感じられず、無意味なのだからついていく必要はないというわけです。
がんばればいつか評価されると信じて粘る人もいますが、人生のうちで働ける時間は有限です。部下のモチベーションを上げられない上司のもとで時間を浪費するのはもったいないといえるでしょう。
窮屈成所を好み楽成所を嫌ふべし
「窮屈なところを好んで楽なところを嫌うべきだ」という意味です。どんなことでも易きに流れれば成長できなくなるのは当然ですよね。
職場や仕事選びについても、楽そうだからという理由で決めてしまうと結局はぼんやりと無意味な日々を送ってしまう可能性が高いです。それよりもハードルが高い仕事ができる職場を選んだほうが、より自分を向上させられます。
高虎は居心地が悪かったり上司が無能だったりする職場からは去るべきと言っていますが、だからといって次の職場で楽をするべきとは言っていません。むしろ自分をタイトな状況に追いこむことを勧めているのです。
こうすることでスキルや知識がレベルアップし、より優れた実力を発揮できます。そしてこの実力を評価してくれる職場にたどり着くことが武士の本懐であり、ビジネスマンの理想なのです。
高虎は「武士たるものは7度主君を変えなくては武士とはいえない」というポリシーを持っていました。この言葉には、「自分が納得できる評価をしてくれる職場や上司を見つけられるまであきらめてはいけない」という思いが込められているでしょう。現代のビジネスマンも、自分の評価が不当だと感じたら自信と勇気を持って一歩を踏み出してください。