上司にしたい男は、ここが違う!古代ギリシャから決まっている鉄則3箇条
- 2018/03/09
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15年度新入社員が選んだ、理想の上司は、一位が松岡修造、二位が池上彰だったという。
オヤジ世代としては、池上彰は判る。先輩に居ると心強い。
松岡はどうなんだよ、という声も判る。筆者も松岡が上司だと本音として嫌だ。
スイミングに通う子供たちの間で、池上彰はニュースキャスターとして知られているが、松岡は、アツすぎる上、『ファブリーズの、おっさんってテニス出来るんけ?』と揶揄されている。
実は、この2人が理想の上司に選ばれるには理由があるという。
しかもそれが大昔からの定説に当てはまるとすれば、どうなるだろうか?
日本では信用第一
昔も今も、コミュニケーション能力が高い人は『論理性(ロゴス)』『情熱(パトス)』『信用(エトス)』の三つがある。
これは古代ギリシャの哲学者・アリストテレスが提唱したもので、以下の様に定義される。
1:論理性:話の内容や根拠
2:情熱:相手の感情や訴えるアピール
3:信用:話し手が持つ信用
日本人が特に重視するのが、三番目の信用だ。信用は、他の2つが弱くても帳消しに出来るパワーがある。
信用は、一朝一夕で築けるものではないからだ。
それと同時にメンタルを重視する国民性もあり、心の底から信用する相手のいう事なら、多少理屈に合わない事でも
受け入れてしまう。
日本では、戦国時代に群雄割拠した戦国武将たちが力をつけてきた歴史があるのも、影響している。
松岡修造の場合、アリストテレスのコミュニケーションの法則は全て達成しているとはいえない。
論理性に欠けているので、外国人からみれば何故と思うだろう。
それをカバーするのが、’95年、日本人男性として62年ぶりにウィンブルドンベスト8に進出した事。
テニス界への貢献、スポーツキャスターの枠を超えた信用という事になる。
今と違い、当時のテニスは、資金をはじめ全くバックアップがなかった事から、松岡修造がアツくならざるを得なかった理由は、この時期に就職する新卒の身に上司になって欲しい男性のロールモデルとして取り上げられているのかもしれない。
完璧の見本である池上彰
『上司も認める上司』であり完璧なのが池上彰だ。文句をつける人間は性格を疑われるだろう。
彼はアリストテレスの三原則を完璧に踏襲している。
論理性は100%。
話す内容の深み、根拠の妥当性は、裏打ちされた教養と、綿密なリサーチ、そして聞き上手という三拍子で、成り立っている。
過去の歴史から現在の世の中、時事問題まで幅広く取り扱う上、判りやすいニュースというので定評がある。
NHKこどもニュースの『ニュースに詳しいおとうさん』出身なだけあり、『解説不要ジャーナリスト』は嘘ではない。
聞き上手である池上氏は、人の話を聞く時は、前向きに微笑みを浮かべて聞いている。
誰でも自分の話を聞いて貰えると思うだけで、自分も相手の話を聞こうと思うものだ。
これは返報性と呼ばれるもので、池上氏の話に耳を傾けるのは、話の組み立て方の巧さだけでない、聞き手に対する思いやりもある。
オヤジ、オバサン世代をみていると、無意識のうちに人の話を聞くときに背中が背もたれについて、声が低くなった挙句『あのさぁ~』と、だらけた慣れ慣れしいあいさつで話を始める人がいる。
これは池上氏と真逆である。嫌われてもおかしくない。
それどころか、気に喰わない話だと、そっぽを向くオヤジ、おばさんもいるのだから、大人気がないのだ。
新卒はバカではないので、その辺りはきちんと見ている。
明るく、はきはき、身だしなみも気を付ける
では松岡修造の場合はどうなのか。
彼の『聞いている』という態度は、女優の高畑敦子に似ている。
全身のめって『貴方の話が面白いから吸収したい』というオーラがあふれていて、その話がいかに素晴らしいかを身振り手振りであらわしてくれるのがこのタイプだ。
最初は戸惑ってしまうが、聞いて貰えて喜ばない人はいないだろう。
遠くまでよく通る声ながら威圧感がなくてよい。これで上滑りでなければ、高評価になる。
話す言葉も、一言一言が短く、文末が穏やかな人は、頭がいいと思われる。
スポーツマンだとしても、舞い上がった途端に、支離滅裂な長文を書いたり、プレゼンが長たらしく、いつも失敗する人だと、信用は得られないだろう。
身だしなみも、部下から見られているチェックポイントだ。
松岡修造も、池上彰も、身だしなみはきちんとしている。
個人的なこだわりを捨てられないからという理由でカジュアルダウンしてみたり、その反対に、こだわりのテーラーに通っているのに、全くマッチしていなかったりという事はないだろうか。
身だしなみがきちんとしていないと、信用問題にかかわることを、最後に述べておこう。