南米で経済が安定しているのはチリ!なんで好景気を維持できるの?
- 2018/10/27
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南米で注目すべきはチリ!
南米と言えば、ブラジルやアルゼンチンなどのイメージが強いです。しかし、どちらも経済は不安定で、先行きには懸念材料があります。南米の他の国も経済が安定していないのですが、そんな中で安定した経済成長を続けているのがチリです。
チリ経済は、南米でトップクラスの健全性と安定性を誇っています。デキるオヤジなら、なぜチリの経済が安定しているのか知っておくべきです。そこで今回は、チリ経済がなぜ安定しているのかについて紹介していきます。
チリ経済の状況について
チリ経済は、ラテンアメリカの「優等生」と評価されるほど、安定した経済を誇っています。実際に、1990年以降で経済成長率がマイナスになったのは、1999年・2009年の2回だけです。
また、インフレ率も1995年以降は、一桁台を維持しています。南米諸国は高インフレ率に苦しんでいるのですが、チリはインフレという問題もありません。これらのことから、チリ経済の状況は、長年安定していることがわかります。
チリ経済の特徴とは?
チリ経済の特徴は、金属鉱物資源に恵まれていることが挙げられます。とくに、チリは世界最大の銅産出国です。そのため、銅の価格がチリ経済に与える影響が大きいのが特徴となっています。
為替相場についても、銅の価格とリンクしているのです。そのため、チリ経済に注目する際には、銅の価格を見逃さないようにしましょう。ちなみに、近年は銅の価格が高水準となっており、チリ経済の安定に一役買っているのです。
チリの経済が安定している理由とは?
<FTA(自由貿易協定)>
チリの経済が安定している理由のひとつは、新自由主義によるFTA(自由貿易協定)が挙げられます。アメリカ・カナダ・EUなど多くの国々とFTAを結んでいます。チリは、FTA先進国と言われており、自由貿易を進めているのです。
自由貿易を進めて経済連携することが、チリ経済の安定につながっているのです。ちなみに、日本とはEPA(経済連携協定)が結ばれています。EPAは、物流だけでなく、投資や競争政策など様々な分野での連携を図る協定のことです。日本とチリは、比較的友好的な関係と言えるのです。
<積極的な外資誘致政策>
チリ経済が安定している理由としては、積極的な外資誘致政策も挙げられます。チリ政府は、積極的に外資系企業を誘致してきました。外資系企業を誘致することで、チリ経済に安定性をもたらすことにつながったのです。
ちなみに、日本からの投資も盛んとなっています。2011年~2013年の直接投資額は、日本が第1位となっているのです。日本からの直接投資額は、2016年までの累計で107.69億ドルとなっています。
チリ経済の課題とは?
チリ経済の課題は、産業の多角化が挙げられます。安定しているチリ経済ですが、銅を中心にした鉱山資源に依存しているのが現状です。そのままでは、鉱山資源が枯渇したり、鉱山資源の価格が下落したりすると経済が悪化する危険があります。
そのため、鉱山資源以外の産業を盛んにし、産業の多角化がチリの課題となっているのです。
今後、チリがどんな産業の発展に目を付けるのかに注目です。
今後のチリの経済成長にも期待!
今回は、チリの経済について紹介してきました。チリ経済は、南米の国には珍しく経済が安定しています。その理由は、FTAや積極的な外資誘致政策が挙げられます。日本も、EPAを提携しており、多額の直接投資をしているのです。
チリ経済の課題は、産業の多角化が挙げられます。チリ経済は、銅を中心にした鉱山資源に依存しているため、産業の多角化する必要があるのです。
いずれにしても、チリは南米の中では安定した経済を誇っている国となっています。デキるオヤジは、ぜひチリという国にも注目してみてください。