サウジアラビアは石油依存の経済構造から脱却?日本も関係している?
- 2018/08/09
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日本とサウジアラビア
サウジアラビアのイメージと言えば、「石油大国」ではないでしょうか?実際にサウジアラビアは、世界2位の原油埋蔵量を誇っています。日本との関係は良好であり、日本は輸入原油の約1/3をサウジアラビアから調達しているのです。
そんなサウジアラビアですが、石油依存の経済構造となっているとされており、今後その経済構造から脱却を目指しています。実は、サウジアラビアの石油依存の経済構造からの脱却は、日本にも関係しているのです。そこで今回は、サウジアラビアの経済構造や日本との関係などを紹介していきたいと思います。
サウジアラビアの現在の経済構造と問題点!
サウジアラビアは、世界第二位の原油埋蔵量を誇っています。そして、輸出総額の約90%を石油に依存しています。さらに、財政収入の約80%を石油に依存しているのです。
まさに、現在のサウジアラビアの経済構造は、石油に依存している状態であることがわかります。
石油依存の経済構造の問題点としては、原油の枯渇や原油価格の下落が経済状況に直結することです。石油に依存しているため、石油関係でマイナス要因が現われれば、自ずとサウジアラビアの経済もマイナスに働いてしまいます。そのため、石油だけに国の経済を頼っていてはリスクが高く、サウジアラビアとしては石油依存からあの脱却を目指しているのです。
石油依存から脱却を目指す!
サウジアラビアは石油依存の経済構造からの脱却を目指しています。そして、サウジアラビアは「サウジ・ビジョン2030」という経済大改革を打ち出しています。この改革を打ち出したのは、サウジアラビアの皇太子であるムハンマド・ビン・サルマン氏です。
サルマン氏は、「石油収入への依存は石油中毒で有害である」などと述べており、石油依存への危機感を抱いています。そして、「サウジ・ビジョン2030」を打ち出し、このビジョンで民間部門の雇用創出や非石油輸出の増加、原油生産能力の維持などが盛り込まれているのです。ムハンマド氏は「2030年には原油なしでも生き残る」とのコメントを述べており、サウジアラビアの経済構造を大幅に変革しようとしているのです。
日本の力もキーポイント!
「サウジ・ビジョン2030」では、日本もキーポイントとなっています。2017年3月には、サウジアラビアの国王が46年ぶりに来日しました。規格外の豪華外遊であり、「東京都内の高級ホテル1200室を抑えた」「関東のハイヤーだけでは足りない」などと話題になったので覚えているオヤジも多いことでしょう。
実は、この来日はサウジアラビアが掲げている「サウジ・ビジョン2030」への協力を日本に期待しているからなのです。そして実際に、日本はサウジアラビアと戦略的パートナーシップとなり、「日・サウジ・ビジョン2030」を締結しています。
これは、「日本の成長戦略」と「サウジ・ビジョン2030」のシナジー効果によって、両国ともに発展を目指していこうというものです。
「日・サウジ・ビジョン2030」では、9つの分野『農業・食料安全保障』『エンタメ・メディア』『医療保険』『質の高いインフラ』『投資ファイナンス』『エネルギー』『競争力のある産業』『中小企業能力開発』『文化スポーツ教育』で計46の協力プロジェクトが進んでいるのです。
今後のサウジアラビアに注目!
サウジアラビアの経済構造は、石油に依存しているのが現状となっています。石油依存のままではリスクがあり、サウジアラビアの経済構造を改革しようと動き出しています。それが、「サウジ・ビジョン2030」です。
この改革は日本もキーポイントとなっており、日本はサウジアラビアと戦略的パートナーシップとなり、「日・サウジ・ビジョン2030」を締結しているのです。
サウジアラビアの経済構造は石油依存から脱却することを目指しており、日本としてはそこにビジネスチャンスを見出しているのでしょう。日本にとって、今後サウジアラビアはさらなる注目の国となるのではないでしょうか。