筋トレの栄養学 筋肥大の栄養メカニズムを知っておこう
- 2017/11/10
- ボディメイク
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筋肉は科学的に育てる!
今の時代、ウサギ飛びをやったり、気合いと根性にまかせて無茶なトレーニングを行うのは百害あって一利なしです。筋肉の合成に関する様々な科学的研究によって、どのようなメカニズムで筋肉は成長するのかその大部分が明らかとなっています。トレーニーは最適なアプローチによって科学的に筋肉を成長させることが最も重要となっているわけです。
今回はトレーニーにとって重要な栄養摂取に関して、その基本的な部分により突っ込んで解説をしていきます。がむしゃらに体を動かしても筋肉は成長しません。むしろ破壊されて細くなってしまう可能性すらあるのです。
特にこれから筋トレを始め、カッコイイ体を1日も早く手に入れたいという人にとっては、その目標を最短最速で達成するために、必要不可欠な情報であると言えるでしょう。
筋肉増加量はアミノ酸で決まる
筋肉の材料といえばタンパク質ですが、厳密に言えばタンパク質が分解されてできる「アミノ酸」こそ筋肉の原材料であると言えます。口からタンパク質として摂取された食べ物は、その後消化器によってアミノ酸にまで分解され主に小腸から吸収されます。
吸収されたアミノ酸は血液に乗って輸送され、その後肝臓などを経て体中の必要な部分にばら撒かれます。筋肉については「遊離アミノ酸プール」に貯蔵されたアミノ酸が、筋肉の合成と分解に深く関わることになります。
筋肉の合成は遊離アミノ酸プールにたくさんのアミノ酸が貯蔵されていればいるほど亢進します。人間の血中には常にアミノ酸が一定量存在していなければなりませんが、これが十分であると判断された時にはじめて筋肉の合成が進みます。つまり、タンパク質不足の状態が続くとどれだけトレーニングをしても筋肉は合成されないのです。
ちなみに、筋肉をつくるためには、アミノ酸であれば何でもよい、というわけではありません。アミノ酸には9種類の「必須アミノ酸」が存在し、筋肉を合成するのに必要不可欠であることが明らかとなっています。必須アミノ酸は体内で合成することができないため必ず食べ物や飲み物から摂る必要があるのです。
また、必須アミノ酸の中でも特に「ロイシン」というアミノ酸が筋肉合成のスイッチ的な役割を担っていることも判明しています。ロイシンは動物性タンパク質の中に多く含まれているアミノ酸で、これを積極的に摂ることが筋肥大には極めて重要であると言えるのです。
筋トレによる筋合成速度の変化
さて、筋肉の材料はアミノ酸であり、必須アミノ酸は必ず経口摂取しなくてはならないことが分かりましたね。ではこのアミノ酸摂取による筋肉合成と、筋力トレーニングの関係について少し解説しておきましょう。
筋力トレーニングをしている真っ最中、筋肉内部では合成よりも分解が優勢となっています。筋肉は刺激を受けることによって少しずつ損傷しそのボリュームを減らしてしまいます。
では、筋肉を増やすためには筋力トレーニングはしない方が良いのか?と言えばそれは全くの間違いですよね。筋肉はトレーニング直後から徐々に合成力が高まり約3時間後にそのピークを迎えます。この時に筋肉にしっかりと栄養(アミノ酸)を届けてあげることで筋肉の合成と分解のバランスを大きく逆転させることができるのです。
筋トレの後、約48時間に渡って筋肉の合成力が高まっている状態が続きます。ですから、最低でも筋トレは48時間ごとには実施した方が良いのです。
多くのトレーニーは部位分けをして同一部位のトレーニングが連続しないよう配慮しているはずです。それを考慮すれば筋トレは毎日行っても決してやり過ぎにはならない事が分かりますね。
筋トレ前の栄養摂取は「筋トレのパフォーマンスを上げるためのもの」。
筋トレ後の栄養摂取は「筋肉合成を促進するためのもの」。
こう覚えておけば、それぞれどんな物を食べたり飲んだりすれば良いのか、その答えが見えてくるのではないでしょうか。