まさか!という悲鳴。なぜ、長野久義の移籍にファンは嘆くのか
- 2019/01/31
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ファンの皆さんの嘆き、お察しいたします
「内海に続いて、長野まで」
読売ジャイアンツを応援している皆さんの新年は、きっと驚きから始まったことでしょう。
2006年の江藤智氏(巨人→西武)、2007年の工藤公康氏(巨人→横浜)など、FAの人的補償で大物選手が流出するのは、ままあることです。しかし、生え抜きの大物選手の流出といえば、2013年の馬原孝浩氏(SB→オリックス)ぐらいしか思いつかない。さらに2人も続けてとなると、私、アントニオ犬助の記憶にはないのです。
そして、多くの読売ファンは驚いているばかりか嘆いている。なぜなら内海投手も、長野選手も実績が充分なだけでなく、人間性も素晴らしく、チームの要となっていたから。他チームファンの私、アントニオ犬助ですら、彼らのウワサで耳にするのは良いものばかり。
内海投手は、派閥でガチガチだった投手陣を一つにまとめ上げたとか、移籍してきた選手への気配りを忘れないとか、ファンサービスも手を抜かないといわれていますね。今回の件で再びチームメイトになれることを知った高木勇人投手が小躍りしたというのも当然なのでしょう。
チーム内に長野選手の信奉者が多い理由
一方の長野久義選手も良いウワサばかり。内海投手とは違ったベクトルの良いウワサがゴロゴロ、本当に読売はこんな聖人を手放す気なのかと、よそごとながら心配になってしまいます。
例えば、選手の送別会をしよう。こんな話を切り出して、メンバーを集めるのはいつも長野選手。とはいえ人間関係が複雑とされる読売だけに、誰彼なしに声をかけるわけにはいきません。気配りができて人望がある長野選手だからこそできる大役です。
また大勢の選手を引き連れて夜の街に繰り出した場合に、長野選手はいつも下座。大騒ぎするわけでもなく、静かに笑っているかと思ったら、いつの間にか全員分の代金として100万円入りの封筒を残して消えているとか。さらに参加した各人にタクシー代として、1万円ずつも用意しておくといいます。これに加えて実績が実績、チーム内に長野選手の信奉者が多いことがうかがえるのです。
スマートさ故、夜の街ではナイトと呼ばれる
また長野選手が素晴らしいのは、仲間内の集まりだけではありません。
人呼んで「ナイト」、これは長野選手の夜の街での華やかさ、スマートさを指したもの。
一人でグラスを傾けるのは、もっぱら会員制のサロン。特にアプローチをするでもなく静かに飲んでいるだけなのに、ルックスに加え所作が優れているのでしょう。黙っていても女の子が寄ってきてしまう。
女の子なら見境なしに手を出すとか、夜の三冠王とか。プロ野球選手の遊びといえばスマートさとは程遠いというのが通説、それだけに長野選手の素晴らしさが際立つ。
流出の報を耳にして「あんな紳士が東京を去るというのは、球団だけでなく街自体の損失だ」と、長野選手のテリトリーでは嘆きの声がこだましているといいます。
我々が長野選手から学ぶべきこととは?
そんな長野選手の素晴らしさは、カープに入団が決まってからも表れています。
「3連覇中の強い広島に選んでいただいて選手冥利に尽きます」
ありがちな「驚いた」だの「元のチームに恩返し」だのは一切ない、自身が推敲を重ねたコメントからは、関わった多くの人たちへの気配りが伝わってきます。
また、自身の背番号を「5」と「9」から選ぶようにいわれた長野選手は、もっぱら外人選手が使用していた5番を選びました。そして「9番は将来、野間くんが付ければいい」とコメントしています。
確かに、三村敏之氏や緒方孝市現監督、そして丸選手が使用していた9番は使いづらいでしょう。しかしその9番を、カープ期待の野間選手に付けて欲しいなどという気配りのコメント、なかなか出せるものではありません。
これらを受けてボルテージが上がっているのが、カープファン。丸選手が去った寂しさを埋めるかのように、長野選手に対する期待と愛が高まっています。
首位打者、最多安打、入団以来100安打以上を継続中という実績、年間1億円にも上るという交際費、これらは学ぶべくもないでしょう。しかしスマートさや気配りといった点は、学び実践することもできるはず。100万円入りの封筒が用意できなくても、可能なことだと思うのです。