殴って逮捕されたプロレスラーは実はこんなにすごかったの知ってました?
- 2018/11/22
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昔、外人レスラーに暴行されたという話
「ブロディに蹴られたことがある」「ハンセンにブルロープで殴られたことがある」「シンに追い掛け回されたことがある」。
プロレスの試合会場でレスラーから暴行を受けたという話は、私、アントニオ犬助が古い友人と飲んでいると必ずといっていいほど出る話題、そして盛り上がる話題なのです。
なぜ盛り上がるのか? それはプロレスファンにとって勲章だから。そして「暴行」といっても知れたものだったから。蹴られたといっても足があたった、殴られたといってもかすったレベルを暴行と呼んで、その場を盛り上げているだけ。
レスラーは我々子どもたちをビビらせこそすれど、ケガをさせることはありませんでした。
しかし時が流れると、プロレスラーたちも変わるもの。近年ではプロレスラーが一般客に暴行(のふり)を働くことすら、とんでもないという風潮。
近年盛り上がりを見せる新日本プロレスは、社会福祉施設の慰問に積極的。ヒールの真壁刀義選手ですら、首からチェーンをかけたままで保育園に出向いたりする。クリーンなイメージを作り出し、女性など新しいファンの獲得に成功したのです。
そして各団体とも新日本に追いつけ追い越せとばかりに努力を続けています。
日本人には珍しい巨漢レスラー、森嶋猛
先日、プロレスリング・ノアに所属していた森嶋猛が、タクシーの運転手と口論になり顔面を殴りつけるという事件を起こしました。運転手は左ほほ骨を折るという大怪我、森嶋は傷害の疑いで現行犯逮捕されました。
彼の現役時代のセールスポイントは身長190cm、体重125kgという巨体。登場しただけで「でかい」と会場を沸かすことができる、日本人では数少ないタイプのレスラーでした。
そんな森嶋が活躍していたプロレスリング・ノアでは、GHCヘビー級王者となること3回、タッグ王者となること5回。
体格を生かしたラリアットやフライング・ボディシザース・ドロップ、そしてバックドロップは説得力十分。間違いなくノアを牽引していた、主力レスラーの一人だったのです。
そんな森嶋が大迫力でクラシカルな肉弾技を繰り出す様は、犬助に昔のレスラーを連想させたもの。懐かしいプロレスを思い起こさせたものでした。
今のプロレスに足らないものは、いかがわし「そう」なイメージだ
犬助など古くからのファンが、今のプロレスに物足りなさを感じているとしたら、いかがわし「そう」なイメージが足らないところ。冒頭の様にレスラーから暴行を受けるとか、リングサイドにその筋の人たちが座っているとか、そんなところです。
しかし森嶋からは、いかがわしそうな昔のプロレスの匂いがした。今の時代には貴重なタイプのレスラーだったのです。
そんな森嶋がキャリアに終止符を打ったのは2015年。度重なるケガや糖尿病の悪化が原因とされていましたが、引退試合もおこなわずにノアを去ると、表舞台にはしばらく姿を見せませんでした。しかし、今年の7月には自身の名前を冠した興行の開催を発表。
3年半ぶりにリングへ復帰することを宣言しファンに期待をさせたのです。しかし、その興行も体調の悪化を理由にキャンセルしてしまう……いったい森嶋は何がしたいのか? そんなことを思っていた矢先の暴行事件でした。
いかがわし「そう」と、いかがわしいの大きな差
森嶋が暴行を働いた。昔のプロレスの様にいかがわし「そう」なのは犬助にとって大きな魅力ですが、一般人に暴行を働くなど「いかがわしい」のは魅力でも何でもありません。
犬助たちがレスラーから受けた暴行は、誰もケガはおろか、不快な思いすらしていません。そして、かれこれ30年も前のことなのに、いまだに自慢話になる。
それもこれも、いかがわしそうな匂いを撒き散らすために、各レスラーがサービスをしていたから。シンにしてもブッチャーにしても客席になだれ込むも、お客をケガさせたりといった、いかがわしい行為は働かなかった(はず)。
しかし森嶋のやった暴行は、いかがわしい犯罪。
これは断じて許されることではないと、思うのです……でもなあ、またどこかの団体がリングにあげたりするかもしれないなあ。本質的にいかがわしいのがプロレスでもあるのですから。