井上尚弥が先日勝利した「WBSS」ってなんだ?

  • 2018/10/21
  • ライフスタイル・娯楽
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  • アントニオ犬助
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あの名言は現在のボクシング界にこそふさわしい

あの名言は現在のボクシング界にこそふさわしい

「ゴチャゴチャ言わんと、誰が一番強いか決めたらええんや!!」
とは、新日本プロレスに復帰したころの前田日明氏の名言。A・猪木氏ら旧世代に、前田氏ら新世代が主導権をよこせと詰め寄る場面で発せられました。いやあ、カッコよかったなあ。

しかし、こんなセリフがピッタリ来るのは昭和のプロレス界というより、むしろ現代のボクシングだと思いませんか? 何しろメジャーと呼ばれている団体だけで4つありますから、1つの階級で4人の王者が存在するのです。加えて、団体によっては王者だけでなくスーパー王者がいたり、レギュラー王者がいたり、暫定王者がいたり、統一王者がいたり。
ああ、ややこしいことこの上ない。正に「ゴチャゴチャ言わんと……」なのです。

そんなボクシング界に業を煮やしたからでしょうか。立ち上げられたのが「Comosa AGバナー」という団体。リチャード・シェーファー氏(スイス)、カール・ザウアーランド氏(ドイツ)の2人が手を組んで「WBSS」の開催を世界中に呼びかけたのでした。

 

誰が一番強いかに、答えを用意する「WBSS」

誰が一番強いかに、答えを用意する「WBSS」

WBSS(World Boxing Super Series)とは、プロボクサーによるトーナメント戦。
参加資格者はメジャー4団体の王者、もしくは世界ランキング15位以内の選手といいますから、これぞ待ち望んでいた「誰が一番強いか?」を決める大会とばかりに、ボクシングファンは盛り上がりました。

例えば、すでにおこなわれたクルーザー級の大会を見てみると、エントリーしたのはメジャー4団体の王者を含む8人で、顔ぶれはいずれ劣らぬ強豪ばかり。期待通りの名勝負が繰り広げられ、今年の9月に初代の優勝者が決定したのです。

そんな優勝者がWBSSで手に入れられたものは、実にデラックス。
1,000万米ドルの賞金と「the best of best」の称号、そして「モハメド・アリ・トロフィー」……それだけではありません。
WBSSの画期的なところは、参加者の持つベルトが全てかけられていること。クルーザー級の大会ではメジャー4団体の王者すべてが参加していましたから、優勝したウクライナのオレクサンドル・ウシク選手は、4本のベルト全ても手に入れることになった。ボクシングファンだけでなく、参加選手にとっても魅力充分な大会なのですね。

しかし残念だったのは、日本にはクルーザー級にWBSSに参戦できるような有力選手がいなかったこと。そのお陰でWBSSに対する注目は今一つでしたから、ボクシングファンは日本人が参加する階級でWBSSが開催されることを心待ちにしていたのです。

 

井上選手、戦慄のKO勝利!! あなたは目撃しましたか?

「WBSS、バンタム級の大会を開催!!」
今年の5月に、これがアナウンスされたとき日本のボクシングファンの喜びは、どれほどだったでしょうか? なぜなら日本には「モンスター」こと、WBA世界バンタム級王者・井上尚弥がいるから。彼は折に触れて、WBSSへ参加することについて強い意志を示していましたから、大会への興味は否が応にも高まります。

すると井上選手だけでなく、世界中から続々と参加表明がされましたからたまりません。
WBA世界スーパー王者・ライアン・バーネット、WBO世界王者・ソラニ・テテ、IBF世界王者・エマヌエル・ロドリゲス……ほぼベストと思われる顔ぶれにボクシングファンは狂喜しました。

そして10月7日、WBSSの1回戦が井上選手とファン・カルロス・パヤノ選手によって闘われましたが、結果は皆さんご存知の通り。

開始1分10秒、井上選手が放ったモンスターの名にふさわしい、目にも止まらぬワンツーで、パヤノ選手が戦慄のKO負け。井上選手がどこまでいくのか? 始まったばかりのWBSSバンタム級の大会に、期待しないわけにはいかないでしょう。

 

期待が高まる準決勝、開催は来年3月です

期待が高まる準決勝、開催は来年3月です

しかし……井上選手の強さと同じぐらい、私、アントニオ犬助が感心させられたのが、WBSSなる大会を開催した「Comosa AGバナー」の手腕です。

団体の分裂につぐ分裂とか、乱立する王者とか。これらは全て、既存のプロボクシング関係者が、自らの利益を最大限にするべく好き勝手にやった結果だけに、簡単にWBSSのような「誰が一番強いか?」を決める大会など開催されるはずがなかったのです。

話によるとComosa AGバナーのリチャード・シェーファー氏はデ・ラ・ホーヤ氏が創設した「ゴールデンボーイ・プロモーション」でCEOを勤めていた過去を持つボクシングビジネスの大物。カール・ザウアーランド氏はボクシングのマネージメント経験もある上に、スポーツチャンネルを運営するノウハウを持った人物だとか。
すさまじい敏腕振りに、WBSSをより浸透させることでボクシングビジネス市場自体を拡大しようという意志を感じるのです。

最後に期待が高まるWBSS、井上選手が出場する準決勝の日程なのですが、来年の3月にアメリカで予定されています。そして、気になる相手は10月20日におこなわれる、IBF世界バンタム級王者・エマヌエル・ロドリゲスとジェイソン・モロニー(17戦17勝、14KO)の勝者だとか。さあ、どうやって観戦しようか……今から私、アントニオ犬助は、ワクワクしていたりします。

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アントニオ犬助
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みんなに嫌われるジジイを目指して、日々精進中!!
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