『地域密着球団』に西武HDも参入!過渡期を迎えた球団経営の変遷
- 2018/01/11
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西武ホールディングスが地域密着を強化
広島東洋カープやDeNA横浜ベイスターズなど、地域密着球団の人気が急上昇しているプロ野球界。
そして2017年11月15日。
西武ライオンズを所有している西武ホールディングスが、40周年事業として本拠地であるメットライフドーム周辺に大規模な再開発を行うことを発表をしました。
その投資額は、破格の180億円。
数年前よりファン参加型のイベントなどで地域密着化に積極的だった西武ライオンズですが、さらにその方向性を強化する形になりました。
パリーグの名門
西武ライオンズと言えば、パリーグの名門。
埼玉を本拠とした現在の形は1979年に作られ、そこから2017年まで1度も最下位になったことがない球団です。
特にその強さが際立っていたのは1986年~1994年の森監督時代。
清原和博・秋山幸二・デストラーデ・伊東勤・石毛宏典・辻発彦・渡辺久信・工藤公康といった名選手を擁し、1989年を除く全ての年で優勝するという黄金時代を作り上げました。
また12球団トップと言っても過言ではないくらい野手育成に長けている球団で、2008年以降優勝がない現在でも中村剛也・秋山翔吾・浅村栄斗といった球界を代表するバッターが所属をしています。
赤字続きの球団運営
一部の球団を除き、プロ野球球団の運営は赤字が当たり前。
何年か前までは野球界全体にこうした認識が広がっていた向きがあり、事実ほとんどの球団は赤字続きになっていました。
西武ライオンズも、初めて黒字を記録したのは2011年のこと。
黄金時代の時でさえ、球団自体は赤字だったのです。
それでも多くの企業が球団を手放さないのは、その宣伝効果が莫大だからこそ。
しかしそれだけではなく、球団運営だけで黒字にできれば・・・。
これは一昔前から、多くの企業が願っていたことでしょう。
黒字化できる時代へ
近年になり、プロ野球人気は上昇。
それもスタジアムまで直接足を運ぶファンが増えており、観客動員数は堅調な推移を見せています。
あまり人気球団とは言えなかった横浜DeNAが2017年には球団単体で11億円の黒字を算出したように、球団運営はそれ単体で稼げるコンテンツへと変わりつつあります。
そのため必要なのは、地元のファンを呼び込む地域密着。
西武ホールディングスの場合は、客を呼び込めばそのぶん鉄道の利用者や周辺のグループ施設の利用者を増やすことができるというメリットもあります。
180億円にも及ぶ投資金額は、もしかしたら思っているよりもずっと早いスピードで回収されるのかもしれません。
メットライフのボールパーク化
40周年事業の肝となる、メットライフドームの改修計画。
その方向性は、近年のトレンドと言えるボールパーク化。
VIPラウンジの建設・イベントスペースの設置・インフラ設備の増強・子供向け広場の設置・大型ビジョンや音響照明設備の刷新などが計画をされており、試合以外の部分でも楽しめるスタジアム作りが為されようとしています。
またメットライフドームと言えば夏の暑さが深刻なことが有名ですが、これに関しても対策が設けられるとのこと。
計画通りの環境を作ることができれば、メットライフドームの話題性・集客性は大幅アップすることが期待できます。
新たな人気球団なるか
西武ライオンズと言えば、元々は強さの面では文句の付けようがなかったチーム。
現在はかつて程の強さではないとはいえ、それでも生え抜きスターが次々湧いてくる魅力的なチームです。
パリーグの人気球団になれるポテンシャルは持っており、この計画が成功した暁には爆発的に伸びる可能性もあります。
広島東洋カープ、横浜DeNAベイスターズ、そして次は西武ライオンズの番なのかも・・・?