尾関知人厩舎 絶妙の「距離」使いマジックは本当だった
- 2016/09/30
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優秀調教師の勘どころに迫る
毎年順調な成績をあげ、確実に馬券になる厩舎へとステップアップしている尾関知人厩舎(美浦)。
昨年は35勝を挙げて見事に優秀調教師賞を受賞。今年もベストテンをうかがう位置につけている、関東の敏腕調教師だ。
優秀だが、派手さはない。が、派手にやらないから、馬券がおいしい厩舎。
そして、この尾関厩舎こそ「狙って獲れる」わかりやすい馬使いの傾向がある。知ると知らないとでは、天地ほどの差がある馬券ポイントを解説していこう。
一目でわかる優れた経営手腕
すでに述べたように、尾関厩舎は馬のラインナップが特別素晴らしいとか、OP馬であふれているとか、そんな花形厩舎ではない。
看板馬サクラゴスペルもはや8歳馬。他にはレッドファルクス(牡5・CBC賞勝ち)、ココロノアイ(牝4・チューリップ賞勝ち)らのOP馬がいるものの、大物とはいいがたい。
逆に言えば、これでベストテンに顔を出していることに、驚きを禁じ得ない。
厩舎全体としてみれば、下級条件でいかに星を積み重ねるかが勝負所であり、そのため他厩舎にはない(徹底されていない)、一風変わった「策略」を練っている。
またそれを推し進める「信念」にも一流のものを感じさせる。
根幹距離を外して勝負をかける
競馬には「根幹距離」というものがある。
現代では1マイル1,600Mのスピードが重視されるほか、2,000Mという距離で、スピードスタミナのバランスを測る人もいる。
またダービーが行われる2,400Mには、クラシックディスタンスという別名があるとおり。この3つの距離は、世界中で多くの重要なレースが行われる条件だ。
尾関厩舎の躍進を支える「策略」とはズバリ、この根幹距離レースを外しに外しまくる戦法だ。
とくにホームグラウンドである東京芝コースで、この傾向が顕著になる。
2015年に、東京競馬場芝コースで勝ったレースの距離は、
1400が2回、2400が2回。
2016年(9月現在)になっても
1800が3回。
たった、これだけだ。
マイルや2,000で勝ち星がないだけでなく、勝つ条件が非根幹距離に偏りすぎている。
出走自体はたまに見られる。しかし尾関厩舎のホントの勝負所は、そこではない。ちょっと中途半端な芝1400や1800だけを狙い撃つのが得策だ。
これは東京のダート戦(1400、2100)をはじめ、中京などでも同様に見られる。
担当記者は気づいている
実は、各専門紙の担当記者たちはすでにこの策をお見通しで、実際に尾関調教師に取材をしたスポーツ紙もある。
もちろん出走スタイルは厩舎経営の最重要事項だから、多くは語らなかったらしいが、数少ない持ち駒を上手に扱い、馬の弱点を補うレース選びをしていることだけは確かなようだ。
さっそくこの秋の府中開催の戦略に注目してほしい。