お彼岸に食べる和菓子「ぼたもち」「おはぎ」の違いは?

  • 2018/03/21
  • ライフスタイル・娯楽
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「ぼたもち」と「おはぎ」は確かに別物である

「ぼたもち」と「おはぎ」は確かに別物である
お彼岸に食べる和菓子は、日本全国どこでも決まっています。
それは「ぼたもち」または「おはぎ」と呼ばれるものです。
これは同じもので関東と関西の違いのように地方によって呼び方が違うだけだと思っていれば、それは大きな勘違いです。
今でこそ彼岸に関わらず、年中どちらもスーパーで売られていたりします。
それも実際はぼたもちのようなものまでも、おはぎとして販売されていたりしていて区別などわかりにくくなっているようです。
本来は同じものだったのが季節によって分化されたもので、実はその名称の違いのまま全くの別物になったとまで言えるのです。

 

ネーミング由来の違い

ネーミング由来の違い
ぼたもちは「牡丹餅」、おはぎは「お萩」と書きます。
牡丹は春の花、萩は秋の花です。
したがって、春の彼岸に食べるのがぼたもちで、秋の彼岸に食べるのがおはぎと言えます。
現在では、食品技術の進歩でいつでもどちらも食べられるようになっています。
春だからぼたもちだとか、秋だからおはぎにしようとかの区別もされなくなりましたが、元々は違うものを食べていたのです。

・大きさや形状が違う
牡丹と萩とは花から受けるイメージが大きく違います。
牡丹の花の方が萩の花より大きく丸くまとまっていて滑らかでもあります。
このため、ぼたもちはおはぎより見た目がダイナミックになっているのです。
一方、おはぎは萩の花に似せて、小ぶりで形状も楕円形にしたものなのです。

 

原料由来の違い

原料由来の違い
ぼたもちもおはぎも、同じ小豆が主役になっています。
彼岸は先祖を供養するものですが、この時に邪気を払う色とされた赤い色の小豆を食べて災いを除去する祈りを込めたものとされています。

・ぼたもちはこしあん、おはぎはつぶあん
ただ小豆の収穫は秋に行われますので、秋に食べるおはぎで使われる小豆は獲れたての新鮮な小豆となります。
それは小豆の皮までも柔らかく食に適している状態なので、そのままつぶあんとして使われています。
それに対し、春に食べるぼたもちの原料となる小豆はその季節には皮が硬くなっています。
ですから皮をこして身の柔らかい部分だけを使ったこしあんが使われているのです。
これが結果的に、ぼたもちのこしあんが、牡丹の花のつるんとしたイメージを作っていることにもなっています。
また同時におはぎのつぶあんが、萩の花のぶつぶつとしたイメージをも作ってもいるのです。

・ぼたもちは米が餅になっている
ぼたもちのこしあん特有の優しい触感とセットで食べるのにもち米の柔らかい触感が合っていることからもち米が使われています。
それもしっか潰して餅状態になっているものです。
それに対し、おはぎのつぶあん特有のちょっとごわごわした触感には、うるち米を混ぜ込んでいたりもしています。
そして米の形状を残してつぶあんのつぶつぶ感と合うようになっています。
ただ、これは一般的な傾向として見られる範ちゅうのものでもあり、そうでもない場合もあるようです。

 

おはぎが主流化している

おはぎが主流化している
現在では小豆の皮も、秋から春になっても柔らかく加工できるようになっています。
小豆の皮には、栄養的にポリフェノールや食物繊維が多く含まれています。
そこでわざわざ貴重な皮をこしてしまったこしあんを使ったぼたもちは、おはぎに圧倒される傾向にあるようです。
どちらも由緒ある食べ物ですので、その違いを感じながら彼岸に先祖を供養するのは趣き深い彼岸の過ごし方にもなるのではないでしょうか。
さらに彼岸の歴史的背景なども調べれば、さらに彼岸での過ごしようも変わることでしょう。
単に好き嫌いで選別していたぼたもちとおはぎが、その存在意義を思えば好き嫌いなども言っている場合ではないのかもしれません。

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