【男の酒のうんちく話】知っていれば得をする!よく聞く「鏡開き」って何?!
- 2017/01/08
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なぜ「鏡開き」と言うのか
1月の行事として知られている「鏡開き」の由来は何でしょうか。多くの人が漠然と「飾っていた鏡餅を食べる日」という認識でいるようですが、「鏡開き」には、餅だけではなく酒樽もあります。そもそも鏡餅の「鏡を開く」という行為は、「運を開く」という意味もあり、縁起が良いとされています。そのため、1月の鏡開きだけではなく、結婚式の披露宴やスポーツの祝賀会、さらには会社の行事など、めでたい席やお祝い事の多くに「酒樽を割る」という鏡開きのイベントが行われています。欧米式の「テープカット」に近いイメージかもしれません。
日本では毎年1月11日に「鏡開き」が行われますが、お供え物として飾っていた鏡餅を叩き割り、焼餅やお雑煮にして食べます。これも、家族全員の「健康祈願」や発展を祈るためのセレモニーと言えます。「酒樽」を叩き割ることも「1月11日に鏡餅を食べることも」も、どちらも「鏡開き」にあたり、知らないだけで実は日本のお祝い事では広く使われていることが分かります。
鏡開きは1月11日
鏡開きを行う日は毎年1月11日というのが一般的です。門松を飾っておく期間である「松の内」とされる1月10日ということになります。関西エリアでは1月20日に鏡開きを行う地域も多くありますが、本来の鏡開きは1月20日でした。しかし、徳川家光が亡くなった後、命日が20日であることから、江戸幕府の影響下にあった関東地区では忌日にあたる20日に祝い事である「鏡開き」を行うのは良くないとされ、1月11日に変更されたことが背景にあります。いつ行えばよいかは、住んでいる地域の風習に従えばよいでしょう。
鏡餅はなぜ丸いのか
鏡餅は何故か丸い形をしていますが、昔の鏡は円形だったことからきています。そして鏡はとても神秘的なものとされ、魂の象徴でもありました。そのため、当時は高価であった餅を鏡に見立てていたのでしょう。また、鏡餅は2段重ねになっていますが、これは、「年を重ねる」という意味が込められており、2つの餅は太陽と月を表しているそうです。もっと言えば、鏡は丸いため、「円満」の象徴とも言われていました。鏡の形をした餅が2段重なっている状態、つまり鏡餅には「円満に年を重ねましょう」という深い意味が込められているのです。
鏡開きの注意点
また、鏡開きを行ううで注意しなければならないマナーがあります。それは、「刃物で切ってはいけない」ということです。鏡開きを行う時期には既に餅は硬化していることが多く、とても割りにくいのでハサミや包丁で切る人もいますが、神様へのお供え物である鏡餅に対して刃を向けることは失礼にあたるため、これは厳密にはタブーとされています。よく鏡開きのことを「鏡割り」と呼ぶことがありますが、本来は木槌で「叩き割って」いたからです。ただし、「割る」という言葉は「忌み言葉」にあたるため、祝い事には適していません。そのため、「開く」という言葉で代用されたのが始まりと言われています。