自動車業界ゴーン会長逮捕の影響は?
- 2018/11/29
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自動車業界に激震走るゴーン会長逮捕の報
いやあ、ビックリしました。というのが多くのオヤジの感想だろうと思われるのが、日産のゴーン会長が逮捕されたニュースです。2018年も残り少なくなった時期、今年の自動車業界で最大のニュースがこの逮捕劇なのではないかと感じられるくらいの破壊力を持っています。
ゴーン会長といえば、フランスのルノーの会長でもあり、日産傘下の三菱自動車の会長も兼任している要人中の要人というべき人物です。
2018年11月21日の時点では、各社とも、この逮捕を受けて会長職の解任などへ向けた動きをはじめているようですが、いったいどうなることやら。
さて、そんな中、さっそくというべきかSNSで不謹慎な書き込みをした話題が持ち上がっています。問題となったのは、日産のライバル会社であるホンダの販売店の書き込みです。ゴーン会長の逮捕に絡み日産を揶揄するような表現を使ったとして批判を浴びました。
すでに書き込みは削除され、アカウントも削除されたようです。この件に関して、ホンダの広報では、SNSの危険性の周知が行き届いていなかった旨のコメントを出したようですが、これって、ネットかどうかは関係ない話ではありませんか。不適切な表現は、どこであれやっちゃいけません。
もちろん、ホンダもそれは当然の前提としたうえでのことでしょう。ともあれ、販売店であろうとなかろうと、何でも思ったことを発信するのはやめましょう。カッコいいオヤジには考えられないことです。
そんな炎上まがいの出来事とは別に、今回の逮捕に対しては各方面から批判や疑問の声がでています。なにしろ、表現はともかくとして「その辺のオヤジ」が逮捕されたのとはわけが違います。
なかには陰謀論まで飛び出す始末で、東京地検特捜部の今後の動きに注目が集まるのも当然です。
オヤジには大きな影響はないのか
そもそも逮捕という手続自体は、刑事訴訟法の捜査に関する規定の中に書いてあり、あくまでも「できる」ものであって、しなければならないものではありません。つまり、犯罪者がいたからといって逮捕は必要条件にはなっていないのです。
逮捕するもしないも捜査機関の判断ということになります。そのうえで、現行犯逮捕を除いては、裁判所の令状が必要です。通常逮捕は令状をとってから、緊急逮捕は事後に令状が必要となっています。
さて、今回、ゴーン会長にかけられている容疑(金融商品取引法違反の有価証券報告書虚偽記載)が事実だったとして、逮捕する必要があったのかどうかという点にも話が向いています。主な論点は、立件が困難で起訴できるのか、しても公判を維持できるのかという点と、個人的犯行が可能な話ではないだろうという点、日産のお家騒動ではないかという点などです。
一方で、ゴーン会長の逮捕に踏み切った以上、検察はなにかとんでもない隠し球を持っているのではないかとの観測もあります。
詳細はあちこちのメディアやネットで専門家、元検察官、ジャーナリストといった面々が語っていますので任せます。
いずれにしても、われわれ一般のオヤジとはかけ離れた世界の住人であるゴーン会長ですから、最高の防禦権を行使することでしょう。そうであっても、実際に罪を犯したなら償いはしないといけません。
そのオヤジであるわれわれですが、今回の件で何か影響を受けるのでしょうか?
日産の株を持っている人などは多少の影響があるかもしれません。しかし、日産の自動車の価格が変動するなどといったことはないでしょうし、アフターに影響が出るとも思えません。
もっとも、ゴーン会長の報酬がなくなれば、マーチクラスの自動車の販売価格がいくらか下がっても不思議ではありません。そのくらいの巨額報酬を得ているオヤジがゴーンさんです。
それよりも、日産や関連企業の従業員には有形無形の影響が懸念されます。実態よりも心理的なマイナス面が影響となって表面化することも考えられるため、関係するオヤジたちには難しい日々が続くかもしれません。できることは、「やれることをやる」ですね。